ノロウイルス食中毒に気をつけて!
ノロウイルスは、手指や食品などを介して経口で感染し、ヒトの小腸で増え、嘔吐や下痢、腹痛などを起こします。比較的軽症で回復しますが、子どもや高齢の方などでは、重症化したり、嘔吐物を誤って気道に詰まらせて死に至ることもあるため注意が必要です。
ノロウイルスによる感染性胃腸炎や食中毒は、1年を通して発生していますが、特に食中毒は、例年11月頃から発生件数が増え始め、1~2月が発生のピークになる傾向があります。
1 特徴
データでみると、ノロウイルスによる食中毒は、
◆患者数で第1位
◆冬期に多い (11~2月:70%)
◆大規模な食中毒になりやすい (食中毒1件あたりの患者数:36.8人)
※出典:食中毒統計(平成20年~24年の平均。病因物質が判明している食中毒に限る)
参考
ノロウイルスを原因物質とする食中毒発生状況(厚生労働省ホームページ)
2 症状
◆吐き気、嘔吐、下痢、腹痛、発熱など
◆感染から発症までの時間:概ね24~48時間
◆感染しても症状が出ない場合や軽い風邪のような症状の場合もある
3 原因食品
◆ノロウイルスに感染した食品取扱者を介して汚染された食品を食べた場合
◆ノロウイルスに汚染されたカキ、アサリ、シジミ、ハマグリ等の二枚貝を
生や加熱不十分な状態で食べた場合
4 予防のポイント
◆手洗い:調理前、トイレに行った後、盛付の前などには必ず手を洗いましょう。
時計や指輪をはずし、手のひら、手の甲、指の間、付け根、指先、手首までていねいに洗いましょう。
繰り返して2回行うとより効果的です。
手洗いの手順リーフレットPDF(厚生労働省のページへリンク)
◆調理する人の健康管理:
下痢や嘔吐などの症状がある方は、食品を直接取り扱う作業に従事しない。
下痢等の症状がなくなっても、通常では1週間程度、長いときには1か月程度ウイルスの排出が続くことがあるので、症状が良くなった後もしばらくは注意が必要です。
◆加熱が必要な食品は中心部までしっかり加熱:85~90℃以上、1分以上。
◆調理器具の洗浄、消毒:
ノロウイルスを完全に失活させるために、調理器具等は、洗剤などを使用して十分に洗浄した後、消毒は次亜塩素酸ナトリウム(塩素濃度200ppm(0.02%))で浸すように拭きましょう。
5 食品取扱施設の方へ
◆食品取扱施設などにおいては、調理業務に従事される方々に不顕性感染されている方がいることを前提として、施設毎にノロウイルス食中毒予防対策について、以下の点を中心に、改めてその方法をご確認ください。
①適切な(方法やタイミング)手洗い
②手袋の適切な交換
③塩素系消毒剤等を用いた消毒
④普段からノロウイルスに感染しないように調理業務に従事される方々
の健康管理
⑤作業着などの衛生的な管理
◆食品取扱施設などで調理業務に従事される方々は、原則として当該施設で調理
された食品を食べないようにしてください。
その他参考情報
ノロウイルスに関するQ&A(厚生労働省ホームページ)
ノロウイルス食中毒予防対策リーフレットPDF(厚生労働省のページへリンク)
ノロウイルス食中毒について(食品安全委員会)