第2章 Ⅲ 基本方針3 森林文化及び森林環境教育の振興
【数値目標の達成状況】
指標 |
実績 |
目標 |
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H20年度 |
H22年度 |
H27年度 |
H37年度 |
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(2008) |
(2010) |
(2015) |
(2025) |
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森林文化・森林環境教育 |
376人 |
400人 |
500人 |
750人 |
指導者数及び活動回数 | 2,646回 | 1,600回 | 2,000回 | 3,000回 |
※H22年度は、県民しあわせプラン第二次戦略計画の目標値です。
1 森林文化の振興
県民が森林との豊かな関わりを持てるよう、森林と親しめる環境づくりや山村地域の新たな魅力づくりを進めます。
(1) 新たな森林の活用の促進
熊野古道の活用や森林療法など、山村地域の森林資源やフィールドそのものが持つ潜在的な価値を活かした新たなビジネスの展開を支援するなど、魅力ある地域づくりを進めています。
平成19年度は、県内で初めて「森林セラピー基地」として、津市美杉町が認定され、平成21年秋にはグランドオープンを迎えることとなります。また、「森林とのふれあい・学び事業」において、"森林とのふれあい"をテーマとしたフォトコンテストを実施したところ、県内から189作品の応募があり、優秀作品は県庁舎など県の各施設や各種イベントでの展示を行いました。
【フォトコンテスト優秀作品】
最優秀賞 |
優秀賞 |
優秀賞 |
(2) 都市と山村との交流の促進
都市住民の新しいふるさととして、豊かな自然や文化など山村地域の持つ魅力を活かした体験交流を進めています。また、森林の整備は豊かな海づくりなどにつながることから、漁業関係者等との森林づくりを通した連携交流をはかっています。
平成20年度は、紀北町の三浦漁業協同組合が三浦小学校の5年生、町、ボランティアなど約150名の参加を得て、大台町大杉谷の国有林でミズナラ、ブナなど300本の苗木を植栽しました。また、三重県漁業協同組合連合会は、津市芸濃町でサクラ、モミジの苗木150本を植栽しました。
三浦漁業協同組合(大台町) |
三重県漁業協同組合連合会(津市) |
(3) 里山の整備及び保全活動の促進
地域の伝統や文化を支え、人々の生活と密接に関連してきた里山を、生活環境の保全や身近な自然とのふれあいの場として活用するため、地域住民や団体等による里山保全活動を進めています。
平成15年度から団体等による地域の自然を守り育てる活動を促進するために、自然観察会などを行っている団体の活動を認証する「みんなで自然を守る活動認証制度」と、里山の管理作業などの活動を行っている団体の活動計画を認定する「里地里山保全活動計画認定制度」を設けています。
平成20年度は、新たに7団体の活動計画を認定するとともに、14団体に対し保全活動に必要な資材等の購入に対する助成を行いました。
平成20年度末現在、みんなで自然を守る認証団体数は4団体、里地里山保全活動計画認定団体数は28団体となっています。
【認証・認定団体の推移】
区分 |
認証数 |
認定数 |
平成15年度 |
3 |
4 |
平成16年度 |
1 |
4 |
平成17年度 |
― |
5 |
平成18年度 |
― |
4 |
平成19年度 |
― |
4 |
平成20年度 |
― |
7 |
計 |
4 |
28 |
(4) 森林文化遺産等の保全
貴重な文化資源である巨樹・古木等の保存に努めています。また、木造古民家等の活用を進めています。
平成20年度は、(社)三重県緑化推進協会による冊子「三重の巨樹・古木」の発刊と配布など、県内の150本の巨樹・古木について、広く県民のみなさんに紹介するための取組を進めました。また、樹勢診断、保護の指導などを16カ所で行なったほか、治療行為も2カ所で実施されました。
2 森林環境教育の振興
森林や木に対する県民の理解と関心を深めるため、学習の場の提供や指導者の育成などをはかります。
(1) 森林の役割に関する県民理解の促進
県民の森林に対する理解と関心を高めるため、森林の持つ機能や役割、県内の森林・林業をめぐる諸課題、地球規模での森林の問題等の情報を提供するとともに学習の機会の増大をはかっています。
平成21年3月に「深めよう農業用水における森林の役割について」をテーマに四日市市、津市、伊賀市の3会場でシンポジュームを開催(三重県土地改良団体連合会主催)しています。また、県政だよりや新聞などにより啓発を行うとともに、ホームページにより森林や木に関する情報提供を行っています。
【シンポジウム】 |
【HP 三重の森林づくり】 |
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(四日市会場) |
(伊賀会場) |
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(2) 森林とのふれあいの場の提供
森林・林業への県民の理解を深めるため、市町や森林所有者と連携し、森林や林業について学習できる場を確保するとともに、インタープリター(森の語り部)の育成など、受け入れに必要な条件整備を進めています。
三重県民の森及び上野森林公園では、ボランティア「モリメイト」の協力を得ながら園内の森林の手入れなどを進めるとともに、平成20年度は、三重県民の森で25回、上野森林公園で26回自然観察会等を開催したほか、各種研修会などに活用されています。
三重県民の森 |
きのこ観察会 |
森林浴コンサート |
上野森林公園 |
野鳥観察会 |
森の音楽会 |
(3) 森林環境教育の効果的な推進
県内の森林環境教育の取組を活性化するため、必要な学習プログラムの作成や学習環境の整備等への支援とともに、森林環境教育指導者の養成などを進めています。
平成20年度は、「森林とのふれあい・学び事業」において、森林環境教育にかかる指導者の養成セミナー(4件)開催、学習フィールド(学校林)の整備(2件)、県内の小中学校における森林環境教育の総合コーディネートを行いました。
また、学習プログラムのモデルづくりとして、県内の小中学校の学校林や公的森林施設等を会場に「森林の活動体験教室」(17件)を実施しています。
区分 | 実施場所 |
指導者養成セミナー | 三重県民の森(菰野町)、上野森林公園(伊賀市) ほか 2箇所 |
学習フィールド整備 | 大河内小学校(松阪市)、 常磐西小学校(四日市市) |
森林の活動体験教室※15カ所(延べ17件) | 常磐西小学校・内部東小学校(四日市市)、鈴西小学校(鈴鹿市)、大河内小学校・東黒部小学校(松阪市)、勢和小学校(多気町)、三瀬谷小学校(大台町)、花之木小学校(伊賀市)、鵜殿小学校(紀宝町)三重県民の森(菰野町)、津市青少年野外活動センター(津市)、松阪市森林公園(松阪市)、創造の森、横山(志摩市)、上野森林公園(伊賀市)、熊野少年自然の家(熊野市) |
きのこ観察(内部小学校) |
林業体験(三瀬谷小学校) |
ネイチャーゲーム(鵜殿小学校) |
シイタケ菌打ち(花之木小学校) |
広葉樹植栽(常磐西小学校) |
ネイチャークラフト |
間伐体験(三重県民の森) |
シイタケ菌打ち(花之木小学校) |
生き物観察(創造の森横山) |