林業普及指導の役割と背景
三重県の林業
三重県は自然・社会経済条件に恵まれて古くからスギ・ヒノキを中心とした人工造林が行われ、全国的にも名の通った尾鷲林業・飯高林業・熊野林業(ナスビ伐り)などが形成されています。また、松阪市は我が国有数の国産材の集散地となっています。
森林・林業・木材産業を取り巻く情勢
しかしながら、森林・林業・木材産業を取り巻く情勢は、木材需要の8割を占める外材によって木材価格が形成されている中、依然として厳しい状況が続いています。
このような中、平成13年の森林・林業基本法の施行により、森林の多面的機能の発揮並びに林産物の供給及び利用に関する目標が示され、関係者が一体となって基本計画の実現に向けた取り組みを展開していくことが求められているところです。
三重県の取組
本県では「みえ県民力ビジョン」に掲げる施策「強みを生かした経済の躍動を実感できるために」「食や暮らしと地域経済を支える農林水産業」の中で農林水産業のイノベーションの促進、農業の振興、林業の振興と森林づくり、水産業の振興に取り組んでいます。「林業の振興と森林づくり」においては、県産材の利用の促進、持続可能な林業生産活動、林業・木材産業の担い手の育成、森林の適正な管理と公益的な機能の発揮を目標を目指しています。このような中、様々な施策を推進するため、 林業普及指導事業では、林業普及指導職員が試験研究機関による研究成果の現地実証等を行い、森林所有者等に接し、林業に関する技術及び知識の普及と森林施業に関する指導等を行う事業であり、これまで林業技術の改善、林業経営の合理化、森林整備の促進等に重要な役割を担っています。
林業普及指導職員の役割
森林・林業・木材産業さらに山村に対する県民の期待に応えるため、林業普及指導職員は、森林・林業・木材関係者、市町村、消費者・都市住民はもとより、関係機関、試験研究機関との連携を保ちつつ積極的な活動を展開します。