第2章 III 基本方針3 森林文化及び森林環境教育の振興
森林は継承されるべき郷土の歴史的、文化的な財産であり、自然環境の教育及び学習の場でもあることから、その森林の保全及び活用を進めることにより、森林文化及び森林環境教育の振興を図ります
数値目標の達成状況
指標 | 実績 | 目標 | ||
---|---|---|---|---|
平成19年度 | 平成22年度 | 平成27年度 | 平成37年度 | |
森林文化・森林環境教育 指導者数及び活動回数 |
341人 1,393回 |
400人 1,600回 |
500人 2,000回 |
750人 3,000回 |
※H22年度は、県民しあわせプラン第二次戦略計画の目標値です。
1 森林文化の振興
県民が森林との豊かな関わりを持てるよう、森林と親しめる環境づくりや山村地域の新たな魅力づくりを進めます。
(1) 新たな森林の活用の促進
熊野古道の活用や森林療法など、山村地域の森林資源やフィールドそのものが持つ潜在的な価値を活かした新たなビジネスの展開を支援するなど、魅力ある地域づくりを進めています。
平成19年度は、県内で初めて「森林セラピー基地」として、津市美杉町が認定され、平成20年秋にはグランドオープンを迎えることとなります。また、「森林とのふれあい・学び事業」において、"森林とのふれあい"をテーマとしたフォトコンテストを実施したところ、県内から84作品の応募があり、優秀作品は県民ホールや各種イベントでの展示を行いました。
フォトコンテスト優秀作品
一般最優秀賞 |
高校生以下最優秀賞 |
一般優秀賞 |
(2) 都市と山村との交流の促進
都市住民の新しいふるさととして、豊かな自然や文化など山村地域の持つ魅力を活かした体験交流を進めています。また、森林の整備は豊かな海づくりなどにつながることから、漁業関係者等との森林づくりを通した連携交流をはかっています。
平成19年度は、紀北町の三浦漁協組合が三浦小学校の5年生8名、町、ボランティアなど約100名の参加を得て、大台町大杉谷の国有林でミズナラ、ブナなど300本の苗木を植栽しました。また、鳥羽磯部漁協は、いせしま森林組合とが連携し、鳥羽市浦村町で広葉樹の苗木500本を植栽しました。
三浦漁業協同組合(大台町) |
鳥羽磯部、浦村漁業協同組合(鳥羽市) |
(3) 里山の整備及び保全活動の促進
地域の伝統や文化を支え、人々の生活と密接に関連してきた里山を、生活環境の保全や身近な自然とのふれあいの場として活用するため、地域住民や団体等による里山保全活動を進めています。
平成15年度から団体等による地域の自然を守り育てる活動を促進するために、自然観察会などを行っている団体の活動を認証する「みんなで自然を守る活動認証制度」と、里山の管理作業などの活動を行っている団体の活動計画を認定する「里地里山保全活動計画認定制度」を設けています。
平成19年度は、新たに4団体の活動計画を認定するとともに、9団体に対し保全活動に必要な資材等の購入に対する助成を行いました。
平成19年度末現在、みんなで自然を守る認証団体数は4団体、里地里山保全活動計画認定団体数は21団体となっています。
認証・認定団体の推移
区分 | 認証数 | 認定数 |
---|---|---|
平成15年度 | 3 | 4 |
平成16年度 | 1 | 4 |
平成17年度 | - | 5 |
平成18年度 | - | 4 |
平成19年度 | - | 4 |
計 | 4 | 21 |
(4) 森林文化遺産等の保全
貴重な文化資源である巨樹・古木等の保存に努めています。また、木造古民家等の活用を進めています。
平成19年度は、(社)三重県緑化推進協会による冊子「三重の巨樹・古木」の発刊と配布など、県内の150本の巨樹・古木について、広く県民のみなさんに紹介するための取組を進めました。また、樹勢診断、保護の指導などを15カ所で行なったほか、治療行為も4カ所で実施されました。