三重の木づかい人
第20回 株式会社オオコーチ 平成29年6月
「三重の木づかい人」第20回は、三重県松阪市で国産のヒノキやスギの製材をしている(株)オオコーチの広報企画部長の竹内加奈子さんにお話しを伺いました。
(株)オオコーチは昭和13年に黄瀬材木店として創業。戦後、JAS認定を取得し、安定した品質・性能の木材製品を熟練の製材技術と高度な乾燥技術で加工生産されています。また、県内唯一の大断面集成材の製造工場でもあります。「人と木との調和」を経営理念とし、製材以外にも建材販売や建築など幅広く事業を展開されており、一般住宅の建築から非住宅の建築まで様々なノウハウを有しています。
製材へのこだわりや工場の特徴を教えてください。
弊社では70年以上の実績と信頼のもと、品質の確かなJAS規格の製品づくりに取り組んでいます。おかげさまで平成11年に農林水産祭林産部門天皇杯という最高位を受賞いたしました。工務店様や大工様の様々なニーズに合わせて、造材をメインにあらゆる部材を挽いており、工事進捗に合わせた邸別発送に対応、納材しています。
県産材を使う理由を教えてください。
三重県という木に恵まれた地域にいて、地元の木を使うのは当然のことだと思います。地域の木を使うことが、植えて、育てて、使うというサイクルにつながり、森が元気に、健康になり、その恵みがまた地域に還元されるという循環が生まれます。自然の恵み豊かな三重県だからこそ大切にしていきたいと考えています。
会社のアピールポイントを教えてください。
弊社ではJAS認定工場として公共建築物等への納材実績も数多くあり、G7伊勢志摩サミットの国際メディアセンター建設にも使用されました。大断面集成材のみならず、構造材、羽柄材、造作材など様々な種類の製品を作っています。建築部門では、設計・施工も手掛けており、製材業をしているからこそできる『木を活かした家づくり』に取り組んでいます。
また県事業の県産材を使用したキッズスペースの制作や、県産材を内装に取り入れた魅力的な空間づくりのPR事業にも携わらせていただき、新しい分野への取組も進めています。
こういった様々な製品づくりや製材から設計・施工までの事業展開、様々な分野への納材実績等、それらを踏まえた多種多様なニーズへの対応力が弊社の強みだと考えています。
今後の抱負等を教えてください。
従来では木造化が難しかった物件も、木造が可能となる時代になり、さらに建築物には木質の空間が求められています。時代の流れに対応して、木造、木質化の実現へのサポートをしていきたいと思います。また、製材会社の強みを生かしながら、デザインを組み合わせることで生活シーンに溶け込む木製品や木の空間提案ができればと考えています。そして子どもたちをはじめ多くの方に、木の魅力を知っていただけるように励みたいと思います。
オオコーチの詳細については、下記のページをご覧ください。