三重の木づかい人
第17回 DROPS 平成28年3月29日
「三重の木づかい人」第17回は、松阪市日丘町の設計事務所DROPSを訪問し、代表の大渡誠一さんにお話を伺いました。
DROPSでは、木造住宅を中心に様々な建物の設計・監理に携わっており、設計事務所ならではの柔軟性を活かして、既成概念にとらわれない多様なデザインの建物を設計されています。じっくりと相談することで施主と設計者がイメージを共有し、それを具現化していく、納得できる建物づくりに取り組まれています。
設計へのこだわりやコンセプトを教えてください。
クライアントの要望をどう解きほどき、いかに良い提案をしていくかを大事にしています。設計者の要望を押しつけるのではなく、クライアントの意向に沿いながら、多くの人に受け入れられる建築を作りたいと思っています。「DROPS」という名前は「飴玉」が由来になっているのですが、今も昔も老若男女問わずに好まれる飴玉のような愛される建築を作っていきたいと考えています。
また、適材適所に木を使うことで、木の温かみや柔らかさ、肌触りを生かせる建物を作りたいと思っています。木の家というと純和風をイメージしがちですが、木の良さを生かしながら様々なデザインの建物を提案していきたいと思っています。
三重の木材を使用する理由を教えてください。
既製品にはない木の持つ美しさや香り、柔らかさ、温かさを取り入れていきたいということが理由です。小さいお子さんがいるクライアントからの依頼も多いですし、寝転がることができる、裸足で生活できる、触れて快適な空間を作りたいと考えて自然素材である無垢の木を多く使っています。
また、県内で育った木を積極的に使うことが県内の森林が適切に整備されることにつながっていきます。自分自身、趣味がアウトドアで、三重の自然を大事にしたい、次世代に美しい自然を残していきたいという想いがあり、木を使うのであれば県産材を使いたいと思っています。
今後の抱負等を教えてください。
既成概念にこだわらず長く愛される建物を作っていきたいと考えています。光と風を上手く取り入れることで快適に生活できる住空間、家族の気配が感じられて楽しく過ごせるような建物を設計していきたいと思っています。その中で、木の良さを生かし、多くの方に木の魅力を伝えていければと考えています。
また、建築を目指す人に建築の楽しさや喜びを伝える活動、地域の祭り等に出展し子供たちにものづくりの魅力を伝える活動等を通して、次世代に建築文化を繋げていくと同時に、地域に根差した設計事務所でありたいと思っています。
DROPSの詳細については、下記のページをご覧ください。