県では「緑の循環」を推進し、三重の森林を守り、育てるため、県産材の利用拡大に取り組んでいます。
その一環として、日常生活で使用する魅力的な木製品を対象とした「みえの木製品コンテスト」を開催し、令和6年2月8日(木)に三重県林業研究所みえ森林・林業アカデミー棟にて表彰式を開催しました。
第2回の今年度は「家具・インテリア部門」「おもちゃ部門」「小物・雑貨部門」「学生部門」の4部門を募集し、36作品の応募の中から、最優秀賞、優秀賞、特別賞を以下のとおり決定しました。
受賞者へは三重県産木材を使用した木製賞状が廣田副知事より授与されました。
今後は、受賞作品をイベント等様々な場面で広くPRし、木づかいの気運の醸成に取り組んでまいります。
表彰式の様子 賞状授与の様子
家具・インテリア部門
最優秀賞
森の灯(もりのともしび)
応募者木工舎hitotoki(もっこうしゃひととき)
作品紹介
使い道のない雑木と呼ばれるような木や余った端材を使って小さなスタンドライトを製作しました。
森に転がる木の欠片が姿を変え、片隅で小さな光を灯す姿から「森の灯」と名付けました。
評価のポイント
木材と金属の組み合わせの美しさと雰囲気や温かみが感じられるデザインが評価されました。
優秀賞
框組の会議テーブルと目線の合う椅子
応募者株式会社貫じん堂(かんじんどう)
作品紹介
会議テーブルを框組の技術を使って作りました。天板から脚に至るまで三重県産のヒノキを使っています。
椅子も同じように框組の技術を使って作りました。椅子の高さは4サイズです。
評価のポイント
伝統的な木組みの構造を採用している点とシンプルで汎用性の高いデザインが評価されました。
あにまるkids stool
応募者三重刑務所 企画部門(作業)
作品紹介
美しい尾鷲ヒノキから生まれた動物の顔を座面にした子供向けの椅子です。
評価のポイント
デザイン性の高さや使用することにより子供とのコミュニケーション形成が期待できる点が評価されまし
た。また、廃材を使用している点も評価されました。
木漏れ灯(こもれび)
応募者馬場建具店
作品紹介
三重県産のヒノキを使用しています。サイズは110*110*110で、ねじり組子で5面仕上げています。
評価のポイント
木を網目に組み上げる技術力の高さや隙間から漏れる光の美しさなどのデザインが評価されました。
おもちゃ部門
最優秀賞
ねじクル
応募者手づくり木工房『春と木の風』& MOKU Fi(てづくりもくこうぼう はるときのかぜ と モクフィー)
作品紹介
「ねじる・まわす」の動きで身体と脳の発達を促す、ありそうでなかった木のおもちゃ。木工職人と現役保
育士・おもちゃコンサルタントが、子どもの発達と五感を育むことを一番に考えて作りました。
評価のポイント
普及性の高さや組み上げたときのデザインが木に見える点、ネジを回す遊びが子どもたちにとって楽しそう
である点が評価されました。
積み木セット
応募者もくいち・マルゴ株式会社
作品紹介
積み木を入れるカバーは伊勢ヒノキを使用。カバーを開けると様々な木が彩り豊かに並べられ、触れると木
の豊かさを存分に感じることができます。一つ一つ職人さんが手作業をしています。
評価のポイント
積み木をカバーに収めたときの見た目や積み木一つ一つが美しく、組み立てたくなる気持ちにさせられる点
が評価されました。
審査委員長特別賞
セーザイゲーム
応募者熊野林星会(くまのりんせいかい)
作品紹介
セーザイゲームとはいくつかの体験(遊び)を通して製材所経営を疑似体験することができ、仕組みを学べ
る参加型のプログラム群で、原木市場で重要となる「目利き」や「競り」の要素や、製材業で重要である
「木取り」を遊びながら学べる製材所経営シミュレーションボードゲームです。
評価のポイント
林業を分かりやすく学べる教材として非常によく考えられた作品であり、今後林業に関心を持ってもらう人
の増加が期待できる点が評価されました。
小物・雑貨部門
最優秀賞
KOSHIKAKE
応募者株式会社 杢美(もくはる)
作品紹介
蟻型追入れ接ぎとダボ接ぎで制作したヒノキのバスチェア。座り心地、清潔さ、水はけ、求められる機能を
素直に形にした一品です。
評価のポイント
座りやすそうな形や水はけなどの機能性の高さ、ありそうでなかった商品という斬新さが評価されました。
優秀賞
箸置きセット
応募者もくいち・マルゴ株式会社
作品紹介
ヒノキのスタンドに立てかけて使いやすく、インテリアとしても暮らしの中に取り入れやすく、普段の食卓
の中に豊かさを与えてくれます。
評価のポイント
セットにしたときの美しさや使用者が箸置きの中から好みの木目や色を見つけ、木のことを知ってもらう
きっかけになりそうな点が評価されました。
学生部門
最優秀賞
万年カレンダー
応募者三重県立四日市中央工業高等学校 木工部
作品紹介
2023年度鹿児島国体を優勝した四日市中央工業高等学校水球部が全国制覇した記念に、樹齢200年以上の
ケヤキとブナを使用し、ずっと使える万年カレンダーを制作しました。
評価のポイント
デザインや木材をカレンダーに使用するという斬新なアイデアが評価されました。