四日市市立 坂部保育園 (四日市市)
活動概要
1回目:園の要望と課題の聞き取り
7月22日(月) 9時30分から11時30分まで
参加者)園長
2回目:自然保育体験とふりかえり
10月24日(木) 9時30分から15時まで
参加者)園長、主任、保育士5名
対象) 4歳児18名、5歳児14名
3回目:自然保育体験とふりかえり
11月21日(木) 9時30分から15時まで
参加者)園長、主任、保育士3名
対象) 4歳児18名、5歳児9名
4回目:自然保育体験とふりかえり
2月12日(水) 9時30分から15時まで
参加者)園長、主任、保育士3名
対象) 4歳児15名、5歳児14名
活動内容
【1回目】 アドバイザーが園の要望と課題について聞き取りをし、次のような課題が明らかになった。
1.近隣の竹林を活かした自然保育を行っていきたいが、自然保育の経験のある保育士が少ない。
2.公立園であるため、保育士が3~5年で入れ変わっていき、自然保育が定着しにくい。
【2回目】 午前中、近隣の竹林で草花や虫を見つけて遊ぶが、次第に竹林の奥のほうで探検遊びを始める。
午後は保育園関係者とアドバイザーで活動のふりかえりをし、アドバイザーから「自然の中でのリスクは、
園庭などに比べて取り立てて高いわけではないが、常に最悪の事態を想定しておき、その対処法を知ってお
くことが安心につながる。また近隣の方々とのコミュニケーションも大切。」との提言があった。
写真① 竹林の入口で草花や虫を探す 写真② 竹林の奥へ探検
【3回目】 午前中、竹林の中で木登りや竹でのシーソー遊びを実施し、午後は保育園関係者とアドバイザーで
活動のふりかえりをし、アドバイザーから「子供のフィールドには、中心部に安心ゾーン、その周囲に
チャレンジゾーン、その外側にパニックゾーンがある。まずは安心ゾーンから遊び始めるが、必ず現状に飽
きて、チャレンジゾーンに出始める。あまり行動に干渉せず見守ることが重要。」との提言があった。
写真③ 竹林で竹をシーソーにして遊ぶ園児 写真④ 木登りを始める園児
【4回目】 午前中、雪の残る竹林の中で崖登りや、用水路のいきもの探しを実施し、午後は保育園関係者とア
ドバイザーで活動のふりかえりをし、アドバイザーから「こどもがチャレンジゾーンに踏み出す時、その手
助けを保育士ができるように、理想の保育の姿を持ってほしい。今後も自然保育をイベントごとではなく、
日常の保育の一環として継続してほしい。」との提言があった。
写真⑤ 崖登りをして遊ぶ園児 写真⑥ アドバイザーを交えた振り返り
アドバイザー派遣の結果
・近隣の竹林所有者や地元自治会とのコミュニケーションが密接になり、竹林や近隣田畑を自然保育の
フィールドとして有効活用できるようになった。
・園の特色として自然保育を位置付け、保育士たちが日常の活動として実践することで、保育士が入れ
替わっても継承していくことができ易くなった。
・保育士の自然保育に対する経験値が上がり、森へ出かける回数が増えた。
活動の感想(実施後のアンケートから抜粋)
・日々の保育で何が大切か、保育士同士で話し合う機会が増えた。
・地域の方や自治会の方々とのコンタクトの大切さがわかった。
・保育園全体での自然保育意識が高まった。