熊野古道荷坂峠散策(森林・林業百景 第3弾)
森林・林業百景の第3弾は、熊野古道伊勢路の中で、大紀町と紀北町の境界に位置し、東紀州への玄関口となっている荷坂峠で見られる樹木等について紹介します。
熊野古道荷坂峠は、ウバメガシやヤマモモ等の広葉樹やウラジロ、コシダ等のシダ類が古道の両脇に見られ、年間を通して四季の変化が楽しめる自然豊かな峠道となっています。傾斜も比較的緩く、道幅も広いところが多いので、歩きやすい古道です。
ウバメガシやヤマモモ、オンツツジ、モチツツジ等の広葉樹林の中を歩きます。
また、峠道の途中には、ツガの大木も見られます。
古道の途中にある沖見平からの眺めは素晴らしく、眼下に熊野灘の青い海が広がっています。
沖見平にはベンチ等が整備され、休憩所となっており、江戸時代の紀行作家・鈴木牧之が詠んだ句が書かれた木板が立っています。
4月中旬から5月初頃にかけては、オンツツジやモチ
ツツジの花が古道沿いで見られます。新緑に赤や桃色
の花が映え、荷坂峠を散策する時期としては、この時
期が一番のおすすめです。
晩秋から冬にかけては、熊野古道荷坂峠コース沿いにおいて、紅葉や寒椿、山茶花の花、柿の実等も見られ、季節ごとに色々な種類の樹木等をご覧いただけます。
熊野古道の中でも自然豊かな荷坂峠コースは、自然観
察やバードウォッチング等を目的として、古道散策に
訪れるには最適なコースです。
熊野古道では、馬越峠コースやツヅラト峠コースの方が有名ですが、四季折々の自然が楽しめる荷坂峠コース散策にも、是非一度お越しください。