熊野灘臨海公園片上池地区バードウォッチング(森林・林業百景 第8弾)
森林・林業百景第8弾は、熊野古道荷坂峠の散策後に立ち寄った熊野灘臨海公園片上池の池岸で見つけたヒドリガモ、マガモ、イソシギ(野鳥)について紹介します。
この日は12月初旬の散策でしたが、秋も深まり、ユーラシア大陸(シベリア南部や中国北東部等)から越冬のために、たくさんの冬鳥であるカモ類が飛来していました。
越冬のために飛来するカモ類の中で、11月
初旬頃から尾鷲管内で最もよく見かけるのが、
このヒドリガモです。
この日は片上池では、何羽ものヒドリガモの
つがいが仲良く寄り添って泳いでいました。
なお、オスの頭の羽色を緋色に例えたのが名
前の由来で、オスは頭部が茶褐色で、額から頭
上にかけてクリーム色になっています。
メスはほかのカモ類のメスと比べて、褐色み
が強いのが特徴です。
【目】カモ目 【科】カモ科
【和名】ヒドリガモ(緋鳥鴨)
【学名】Anas penelope
【全長】49cmほど
この日は片上池では、数羽のマガモのつがいを観察することができました。
【目】カモ目 【科】カモ科 【和名】マガモ(真鴨)
【学名】Anas platyrhynchos 【全長】59cmほど
オスの首の色から通称「青首」と呼ばれ、昔から代表的な狩猟鳥であることから、最もカモ類の中で有名なのが、このマガモです。 11月頃から尾鷲管内で見かけるカモ類の中で、上記のヒドリガモに次いでよく見かけるのが、こちらのマガモになります。
こちらがメスのマガモです。
この日は、ヒドリガモを観察していると、イソシギが小刻みに翼を振るわせながら、片上池の水面付近を低空飛行でさっそうと現れ、上の写真のように池岸で水浴びを始めました。
【目】チドリ目 【科】シギ科
【和名】イソシギ(磯鷸)
【学名】Motacilla grandis
【全長】20cmほど
その後、イソシギは羽繕いをしながら、池岸の
石の上に立ち、日向ぼっこをはじめました。
なお、尾鷲管内で見かけるシギ類の中では、こ
のイソシギを最もよく見かけますが、いつもは見
つけてすぐに飛び去ってしまっていたので、これ
だけ長く観察できたのは初めてでした。
熊野灘臨海公園片上池地区は、片上池周辺が紀北町の健康ウォーキングコースに指定されていることもあり、気軽にウォーキングなどをしながら、自然観察やバードウォッチングができる素晴らしい公園です。当エリアにある片上池は、国設の鳥獣保護区に指定されていることもあり、様々な野鳥等を観察することができますので、是非皆さんも、自然観察やバードウォッチング等のレジャーに訪れてみてはいかがですか。