熊野古道馬越峠でアジサイが見頃を迎えました!!
(森林・林業百景 第16弾)
森林・林業百景の第16弾は、6月下旬の休日、熊野古道馬越峠入口付近でアジサイが見頃を迎えましたので、森林・林業百景の第1弾に引き続き、熊野古道馬越峠について紹介します。
今回は、梅雨の中休みの晴れ日にアジサイ鑑賞も兼ねて、熊野古道馬越峠を散策してきました。
こちらは、熊野古道馬越峠入口付近(紀北町側)の写真です。紫色や青色のアジサイがとても綺麗に咲いていました。雨が多い東紀州地域にはアジサイの花がよく似合います。
【目】ミズキ目 【科】アジサイ科
【属】アジサイ属 【和名】アジサイ(紫陽花)
【学名】Hydrangea macrophylla
アジサイは5月下旬から7月初旬頃にかけて開花し、白や青、紫、桃色の花を咲かせます。一般的に花といわれている部分は装飾花で、実際には花びらではなく萼(がく)になります。
なお、アジサイは土壌の酸性度によって花(萼の部分)の色が変わるとされており、一般的に「酸性ならば青っぽい色に、アルカリ性ならば赤っぽい色に」になるといわれています。
これは、土壌が酸性だと土中のアルミニウムがイオンとなって溶け出し、アジサイに吸収されて花(萼)のアントシアニンと結合して青色に、逆に土壌が中性やアルカリ性なら、アルミニウムは溶け出さずアジサイに吸収されないため、花(萼)は桃色になるといわれています。
もちろん全てのアジサイが一律同じというわけではなく、品種によっては、遺伝的に青色になりにくいものや、同じ株でも根から花(萼)に到達するアルミニウムイオンの量によって、花(萼)の色は変わったりするそうです。
こちらの写真は、アジサイはアジサイでも、ガク
アジサイになります。
ガクアジサイは、花を一塊としてとらえると、中
央部分にある小さな青色の珊瑚状の塊が花で、その
周辺にある白や水色の4弁の花びらのように見える
ものが萼(がく)、装飾花ということになります。
このような花の構造が、中央部の花の周りを額縁で縁取ったように見えることから、額紫陽花(ガクアジサイ)という名前になったともいわれています。
この日は、梅雨の晴れ間の古道散策でしたが、尾
鷲ヒノキの木々の隙間から、古道の石畳に木漏れ日
が差し込み、幻想的な風景の中をとても清々しい気
分で歩くことができました。
皆さんも大自然の清々しい空気に触れ、梅雨の時期のジメジメした気分を吹っ飛ばすために、是非、熊野古道散策等に東紀州地域にお越しください。
また、天狗倉山の山頂にはとても大きな岩(天狗岩)があり、天狗が運んできたと伝えられているそうです。こちらの写真は、その天狗岩の上から尾鷲市街を見下ろした風景です。
熊野古道馬越峠から天狗倉山への登山道を30分ほど登ると天狗岩へ到着します。天狗岩からはこのような絶景がご覧いただけますので、熊野古道馬越峠に来られた際には、天狗倉山まで足を延ばしてみてはいかがですか。天狗と同じ情景を皆さんも是非一度ご体感ください。