~第1回 新しい公共支援事業公開運営委員会 議事録~
議事録
1.日時:平成23年3月31日(金曜) 13:30~16:00
2.場所:みえ県民交流センターミーティングルームA
(三重県津市羽所町700番地アスト津3階)
3.出席者
運営委員:岩崎委員、守本委員、水谷委員、和田委員、佐々木委員、筒井委員、古庄委員
参 与:社会福祉室 田中室長、「美し国おこし・三重」推進室信田室長、商工振興室 稲葉主査
事 務 局:頓部総括、亀井室長、古川副室長、東山、川端、加藤、湯浅
4.概要
(1)挨拶
山口部長より挨拶
(2)三重県新しい公共支援事業運営委員会について
ア.岩崎委員を委員長に、守本委員を副委員長に選任
イ.専門委員会の設置を了承
(3)三重県の基本方針(案)及び事業計画(案)について
ア.事務局から説明
イ.意見交換(以下に記載)
ウ.本日の意見をふまえ、事務局で基本方針・事業計画を再整理し、運営委員にメール等で確認
(4)東北地方太平洋地震災害ボランティア支援事業について
保留
(5)今後の事業スケジュールについて
次回予定は後日調整
(6)その他
≪意見交換について≫
<ガイドラインや基本方針(案)、事業計画(案)等についての意見>
【佐々木委員】
資料3や資料4のガイドラインを見るとNPO等と記載されており、運営委員会の設置要綱ではNPOに限定されているが、どうなのか。
→【事務局】
広い意味でのNPOを対象としているので、NPO等と修正します。
【商工振興室】
株式会社でもいわゆる非営利株式会社という考え方もあり、ガイドラインの中で事業対象は「主にNPO等」という書き方をしているが、株式会社というだけで支援対象から外されるのか。
→【事務局】
三重県の考え方としては、新しい公共を担っていく主体の中には当然企業も入っていただかなくてはならないが、支援事業はNPO等を対象にしたいと考えているので、「NPO等」に限定したいと思います。
【筒井委員】
- 民が民を支える仕組み作りとあるが、少し違和感がある。寄付文化が、民が民を支えるというけれども、官と民で民を支えるということが新しい公共であると思う。
- ガイドラインの4ページ目の(5)で書いてあるように、ぜひ自治体の方の意識改革をお願いしたい。出来れば行政職員も主体的に取り組みます、意識改革をします、というような部分が盛り込まれていたら非常にありがたい。
- 基本方針4ページ目の3の(1)の部分を見ると、主語が全部NPOか県民か企業になっている。確かに新しく公共を担う3つの主体ではあると思うが、元々担っていた行政は既に実績も経験もノウハウもあるので、ここの主語の部分に行政という言葉が入っていないのはどうなのか。
【水谷委員】
基本方針のところで、行政の姿勢や意識改革を盛り込む必要があるのでは。県や市町村の役割の中で、行政が公を開く仕組みを方針に記載し、推進していく施策が必要である。
【岩崎委員長】
NPO等とすることによって地縁組織でやろうということも考えられるので、そうすると東紀州の地域にも可能性は広がると思う。
【水谷委員】
事業計画の(4)・(5)の事業については、必要経費の概算のところに平成23年度・平成24年度と書かれているが、(1)・(2)・(3)の事業では、年度ごとにいくらずつということになるのか。
→【事務局】
23年度、24年度の2年間をまとめてこの金額で委託したいということになります。
<(1)新しい公共を支える資源循環の基盤づくりについての意見>
【佐々木委員】
資源循環の基盤づくりの資源とは、どういったものを想定しているのか。
→【事務局】
お金、もの、人材、情報など、様々な意味での資源循環を考えています。
【筒井委員】
資源は何をいうのかを具体的に書いてはどうか。
【水谷委員】
当事者性を尊重出来るような施策の枠組みを決定しておく必要がある。例えば、840万円×9地域となっているが、500万円から1千万円くらいの事業としておき、様々な事業の多様性を受け入れられるような枠組みがほしい。
【岩崎委員長】
840万円×9地域のような例示は書かない方がいいのでは。管内9地域単位で公募します、という言い方ぐらいに留めておいた方がよいのではないか。
【水谷委員】
中間支援団体によっては人の資源循環に強い団体もあるが、お金や物といった資源については不得手な場合もあるので、1地域に1つと決め付けない方がいいのではないか。
【佐々木委員】
840万円の事業をしようとすると、相当力のあるNPOでないと難しいのでは。
【商工振興室】
逆にもっと大きい事業を出来るようにしてはどうか。この事業に取り組むのに専従の職員を1人置くと、ほとんど消えてしまうのではないか。
→【事務局】
実質的に1年半の事業になるので、1年目は300万円、2年目は500万円というような形で人も雇っていただいて、その地域の中で取り組んでいただくように考えています。
【佐々木委員】
お金がなくなれば萎んでしまうということでは資源循環にならないので、人件費を充てるのは結構だが、一時的な資金手当てとならないように。
【和田委員】
例えば、300万円くらいから上限は1000万円くらいの幅があった方が提案しやすいのではないか。
【水谷委員】
9地域から1つずつ選ぶことに重点を置くよりも、モデル事業のような提案を活かせる柔軟性をもたせることが必要である。
【佐々木委員】
1つの地域でいくつか良い提案が出てきた時に、良い提案を活かせる柔軟性をもたせるべきではないか。
【佐々木委員】
今回の事業で資源循環の良いモデルを作っていければ、よくないNPOの淘汰にも繋がる。
<(2)企業とNPO等の連携・協働推進についての意見>
【筒井委員】
- 企業とNPOとの連携において、お互いを知り合う場を設定することが必要であるが、呼びかけることが難しい。
- 成果目標の参加者数というところは集めればいいのか、と違和感がある。2年間という期間があるので協働が出来た件数などにする方がよい。
【和田委員】
本来の目的同士でNPOと企業が連携できれば強い。
【水谷委員】
成果目標のところは参加者数ではなく、協働のきっかけにするべきでは。調査ありきにせず、もう少し自由に提案してもらう方がよいのではないか。
【佐々木委員】
形式的に懇談会をしても恐らく繋がらない。逆にこういうNPO活動をしたいという団体の趣旨が企業イメージに合えば、我々を含め様々な団体が上手く調整して意見交換の場を持つ、というやり方の方がよいのではないか。
【商工振興室】
委託先のイメージとしては中間支援組織になるのか、NPOになるのか、あるいはこういったことをやりたい株式会社なのか、商工会議所でもよいのか。そこのイメージはどうなのか。
→【事務局】
一応、中間支援組織を想定しています。
<(3)「新しい公共」を推進する情報発信・人材育成についての意見>
【水谷委員】
成果目標は参加者数ではなく、情報開示に取り組むNPOの数や、会計基準を導入した団体数などを成果目標にした方がよい。
<(4)新しい公共の場づくりのためのモデル事業(NPO等と行政の協働事業)についての意見>
【佐々木委員】
NPO等と行政の協働事業では、誰がテーマを決めるのか。
→【事務局】
NPO側からの提案だけでなく、行政側からのテーマをNPOに提案することも考えています。
【和田委員】
NPO側から言わせてもらうと、NPOや市民活動などの担当の職員には割と理解してもらえ・驍ェ、他の部署の方には理解してもらえないことが多い。この事業でそういったことが伝わることに繋がれば、NPO側としてはありがたい。
→【事務局】
県の方でも協働に関するアンケートを職員にすると、数値だけを見ると意識は高いが、実際に連携・協働しているかとなると途端に低くなります。今回モデル事業などもあり、関心もあるようなので、NPO等と出来るだけ一緒に事業をする機会を増やすような形で意識改革などに繋げられたらと思っています。
<(5)の事業についての意見>
【守本委員】
この事業は、みえ災害ボランティア支援センターの活動を支援するということなのか。
→【事務局】
センターの基本的な事務局の人件費として充てたいと考えており、事務局体制の強化ということになります。
【水谷委員】
事務局をつけるということは事務局が事業をやるという形になると思うが、その事業費は別予算で構成されようとしているのか。
→【事務局】
様々な方法で検討しているところです。
【水谷委員】
幹事団体だけが今書かれているが、この組織を今後構成していくメンバーというのはどうなっているのか。災害支援をしたいというNPOは県内にもあると思うが、そういったNPOがこのセンターと様々な事業での関わりを作りたい時、どうやったら参加出来るのか。そこからの広がりと組織の透明性、説明責任をこの委員会で全く問わなくてもいいのか。
→【事務局】
このセンターは協力団体と幹事団体で構成されており、そこに参加していただくところでは特に制限もなく、活動はオープンに議論しながら方向性を決めていくといった形です。
【水谷委員】
例えば、NPOが協力団体に入りたいというような時のスキームというか、枠組みは出来ているのか。
→【事務局】
今の状態でも参加していただける状態です。
【筒井委員】
この事業は、新しい公共の場づくりのためのモデル事業の重点化枠を使うということだが、HPのQ&Aを見るとNPOが協議体で応募する場合に様々な条件があるようだが、これはどういった形で公募するのか。
→【事務局】
一応、県と幹事団体とが連携して応募するといった形で整理したいと思います。
【水谷委員】
基本的にはガイドラインに則っていくと、このモデル事業というのは都道府県・市町村が連携して、協議体が実施主体として応募するようなところが前提としてあるので、応募というスキームを飛ばしてでも認めるということになると思う。しかし、正当性があるかどうかという点は慎重にしたい。
→【事務局】
この支援センターにピンポイントで事業費を充てることによる透明性については、三重県の防災計画の中でも、みえ災害ボランティア支援センターが正式に位置づけられており、この構成員でもってこのセンターを運営していくという中で、災害のボランティア派遣については、その一翼を担うという位置づけになっています。今回、正式に事務局を設置してやっていくことになったので、当然三重県で大災害が起こった際の体制のモデルケースになっていくと思っており、透明性という部分で言えば、他の三重県内でそういった活動をしたいという団体についても、協力団体ということで募集をし、いつでも参加が出来るような形は担保していきたいと思っています。
【水谷委員】
ガイドライン上は基本的に応募すると、選定を運営委員会が行い、決定は都道府県がするとあるので、今は応募がないまま選定しようとしているところだと思うが、この事業を選定するには規定などの材料が少ないように思う。
→【事務局】
一旦、保留にします。