総合的病害虫・雑草管理(IPM)
下記内容については、令和4年3月24日現在の概要です。
〇 総合的病害虫・雑草管理(IPM)とは
利用可能な防除手段の経済性を考慮しつつ慎重に検討し、環境への負荷を軽減しながら、病害虫や雑草の増加を抑えるための適切な手段を総合的に講じることです。
IPMを推進することで、
① 人の健康に対するリスクと環境への負荷を軽減又は最小限にすること
② 安全・安心な農作物を低コストでの安定生産
の両立を図ることを目標としています。
〇 IPMの具体的な実践方法は
農業による生態系への影響を可能な限り少なくし、生態系が有する病害虫や雑草を抑制する機能を活用することで、病害虫や雑草の発生しにくい環境を整えるとともに、病害虫や雑草の発生状況の把握により防除要否やそのタイミングを可能な限り適切に判断した上で適切な防除を行い、病害虫や雑草の発生を経済的な被害が生じるレベル以下に抑制するように管理します。
① 予防的措置(病害虫・雑草の発生しにくい環境の整備)
・ 耕種的対策の実施(排水対策等)
・ 輪作体系の導入
・ 抵抗性品種の導入
・ 種子消毒の実施
・ 土着天敵の活用
・ 伝染源植物の除去
・ 化学農薬による予防(育苗箱施用等)
・ フェロモン剤を活用した予防 等
② 判断(防除要否及びタイミングの判断)
・ 発生予察情報の活用
・ 圃場状況の観察 等
③ 防除(多様な手法による防除)
・ 生物的防除(天敵等)
・ 物理的防除(粘着板等)
・ 化学的防除(化学農薬) 等
〇 IPM実践指標とその活用方法は
IPM実践指標は、IPMを実践する上で必要な農作業の工程(管理項目)と各工程における具体的な取組内容(管理ポイント)を作物別の指標という形で示したものです。この指標を農業者自身の取組に当てはめることによって、現状を把握できるとともに、今後の営農に対する気づきに活用することができます。
〇 三重県では、どのような作物のIPM実践指標を作成していますか
三重県では、現在14品目の指標を作成し、公開しています。
水稲、小麦、大豆、茶、トマト、イチゴ、キャベツ、ナバナ、ナシ、ブドウ、カンキツ、カキ、
花木:コンテナ栽培、ネギ
〇 国のIPM関連の取組について
国の総合的病害虫・雑草管理実践指針及び実践指標モデルは、以下のホームページをご覧下さい。
・ 農林水産省ホームページ(外部リンク)