農林漁業体験民宿セミナーin伊賀を開催しました
農林漁業体験活動を通じて農山漁村の人・もの・情報と深く触れ合うことができる農林漁業体験民泊は、都市と農山漁村の人々を結ぶ架け橋として、重要な役割が期待されています。
三重県では農林漁業体験民宿の取組を促進するため、開業に興味を持っている方や関心のある方を対象に、11月24日の熊野市でのセミナー開催に続き、第2弾として次のとおり伊賀市において農林漁業体験民宿セミナーin伊賀を開催しました。
セミナーの概要
開催日時:平成23年1月14日(金)10:30~15:30
開催場所:伊賀市阿波地区市民センター(伊賀市猿野1316)
対象者:農林漁業体験民宿の開業を考えている方や興味のある方、
グリーン・ツーリズムの取組関係者、観光関係者、農林漁業者、
行政関係者 など
募集者数:45名
セミナーの内容
講義:農林漁業体験民宿を新規で開業する場合の手続き
(財)都市農山漁村交流活性化機構
グリーン・ツーリズム部部長 宍戸 信一 さん
グリーン・ツーリズムの現状から、農家民宿を実際に開業する際に事前に決めておきたいこと、手続きなどについて講義いただきました。
特に、どのような農家民宿のスタイルにするかのイメージ(夢)をしっかり持つことが大切であり、スタイルによって開業に必要な初期投資額が大きく変わってくることを教えていただきました。
農林漁業体験民宿の開業申請について
伊賀保健福祉事務所 保健衛生室
主幹 榎谷 光枝 さん
旅館業に手続きについて説明をいただきました。特に、農家民宿の場合は関係する部署が多いことから、まず農林水産商工環境事務所の方へ相談をお勧めします。
また、旅館業に係る衛生管理について説明をいただきました。
農林漁業体験民宿に不可欠なサービス
伊豆グリーン・ツーリズム協会
会長 鈴木 達志 さん
一般のお客さんを受け入れる場合に、特に注意したいことを、パワーポイントで映し出しながら講義いただきました。
事故は「たまたま運が悪かった」のではなく、「いつでも起こり得る」ものであり、十分な心構えが必要であること。その上で、相手が望んでいることを理解して、それを上回る体験が出来ると感動につながることなどを説明いただきました。
実践事例発表
兵庫県丹波市氷上町
手づくり工房 食・農・宿 おかだ 岡田 かよ子 さん
(農林漁家民宿おかあさん100選 認定者の方です)
農家民宿のほか、農家レストランを併設開業されている取組などを発表していただきました。自家栽培野菜で作るフレンチや、伝統料理でのおもてなし。また、地域と連携した古代米の栽培や大学生や社会人のサークル等と連携した農業体験活動なども行われています。
大変なことも多いのですが、人儲けだと思ってやっている、広がる人の輪が嬉しくて、「嬉しい・楽しいを創造し、愉快に暮らす」をモットーに趣味?遊び?ボランティア?のように取り組まれているそうです。
おやつ<休憩時間>
講義と事例発表後の休憩時間に、地元の阿波地域自治協議会女性部(あわてんぼう)の皆さんが、地元の食材を用いて手作りのおやつを参加者の皆さんにサプライズで出していただきました。
手打ちそばに、紫芋ようかん、金柑の甘露煮、あずき粥。いずれも、素朴な味でおいしかったです。
座談会(質疑応答、まとめ)
コーディネーター:宍戸 信一さん
参加者:岡田 かよ子さん
東 眞知子さん、小川紀恵子さん(地元の民宿開業者の方です)
セミナーの最後は、(財)都市農山漁村交流活性化機構宍戸講師のコーディネートのもと、鈴木講師、岡田さんに加え、地元で農家民宿を開業されている東さん、小川さんにも参加いただき、座談会形式で質疑応答などを行いました。
会場からは。「いやなお客が来たらどうするか」「男でも農家民宿を開業できるか」などの質問があり、それぞれについて体験談や意見などを交わしました。時間が短く十分な質疑応答が出来なかった部分がありましたが、和やかにセミナーの最後を終えることができました。
三重県の農家民宿の開業状況は、比較的松阪以南が多いことから、北勢地域や中勢・伊賀地域での開業を期待したいと思います。