平成28年7月4日(月)、大台町始神地内の山林(宮川森林組合による皆伐現地)で、ドローンを使用した架線の架設研修会(リードロープの送り出し等の研修)を開催しました。
この研修会は県の集材技術者育成支援事業により宮川森林組合に委託して実施し、約20名が参加しました。
従来は鉄砲やラジコン飛行機によりリードロープの送り出しを行っていたようですが、鉄砲の場合は火薬の管理が難しいこと、また、ラジコン飛行機の場合はコストや危険性が高くなることから近年になってドローンを活用する事例が増えてきているようです。
ドローンを用いたリードロープの送り出しは、まず2ミリ程度のロープ(コンバイン用結束紐を使用)をドローンで送り出し、次いで4ミリロープ⇒10ミリロープ⇒ワイヤーロープの順に巻き上げ架設していきます。
今回の現場は約300mくらい離れた場所への飛行でしたが、500mくらいの距離を飛行させる現場が最も多いそうです。
今回使用した機体は操作性が良く、操作経験の全くない参加者も体験操作を行いましたが、この場合でも離陸から機体回収まで約4分半と非常に短時間でリードロープの送り出しができました。
ホバリングやGOホーム機能などが充実し、コントローラから手を離してもその場にホバリングすることで機体がどこかに行ってしまうということもありません。
またコントローラに付いた画面(タブレット端末)で地上の風景を鮮明に映し出すことが可能(動画、静止画撮影も可能。)で、ソフトさえあれば、高度に応じたスケール表示も可能とのことでした。
架線集材の場合、架設にかかる時間をいかに削減するかが採算性のうえで重要な要素になってきます。
近年、ドローンは価格も安くなってきており、低価格で高性能な機体が購入可能となってきています。維持管理費用もそれほど必要ではないと聞きます。架線集材の低コスト化の一端として、ドローンの活用が期待されます。
機体
コントローラー