この「森の名手・名人」に、松阪管内から大台町の廣田利夫さん(76)が「加工」の部門で選ばれました。
廣田さんは中学を卒業以来、50年以上大台町において地域材を使用した木造建築に携わってきました。5年ほど前に建築業からは引退されましたが建築用の木材と平行してストックしてきた地元産の広葉樹を活用し、30年ほど前から建築の技術を活かした木製品づくりもおこなっています。
近年は名称を「WOOD CRAFT HIROTA」とし、地域の道の駅等での展示販売のほか、イベントへの出展も行っており、県内外からの注文に応じています。
その製品は小物から家具、神棚や社(やしろ)までと幅広く、木の性質や見た目にこだわりを持って制作しています。
小物や家具は、その温かみのある作風に県内外のファンから注文があり、特に社は今ではその技術を継承する人は少なく、他地域からの制作依頼があるなど貴重な存在となっています。
森の名手・名人は、技術の伝承や森林と人との関わりのPR、提言など多方面で活動するとともに、「聞き書き甲子園」(農林水産省、文部科学省、環境省、(認特)共存の森ネットワーク、(公社)全国漁港漁場協会、全国内水面漁業協同組合連合会、(公社)国土緑化推進機構で構成された実行委員会主催)の取組において、高校生の聞き書き活動に対する協力を行っています。