奥伊勢宮川峡県立自然公園のあらまし
清流宮川を育む壮大な自然
指定日
|
昭和42年8月1日
|
|
面積
|
48,667ヘクタール
|
|
市町
|
大紀町、大台町
|
|
自然美
|
宮川の清流、大滝峡、犬戻り峡、総門山
|
|
動植物
|
大平山のツツジ、ニホンカモシカ、シカ、ヤマネ、モリアオガエル、ブナ林
|
|
歴史的
建造物 |
瀧原宮
|
大台ケ原を源流とする宮川の上・中流域と、その支流の大内山川流域を含む区域で、山あいを縫って地盤の隆起を物語る帯状の河岸段丘と、領内峡、大滝峡、犬戻り峡、大和峡など深いV字峡が連なり、雄大な河川景観をつくっています。また宮川本流には宮川ダム、三瀬谷ダムがあり、大内山川流域には古くから熊野詣での巡礼道として栄えた熊野街道(現在の国道42号線)が通り、街道沿いには皇大神宮(伊勢神宮)の別宮―瀧原宮があり、宿場町の名残をとどめています。
一帯の山地はスギ、ヒノキの造林地が広く占めていますが、標高700メートル付近まではモミ、ツガ、ヒノキなどの針葉樹を混じえた暖地性常緑広葉樹林がみられ、生きた化石といわれるトガサワラ、コウヤマキのような針葉樹も生育しています。なかでも笠木渓石、大熊谷、古ヶ谷の暖地性渓谷林、瀧原宮の暖地性シダの多いスギ、ヒノキ、ツブラジイの自然林は注目すべき景観です。標高800メートル以上はスズタケ、ホンシャクナゲを混生するブナ林が残存し、ニホンカモシカ、シカ、ヤマネなどの哺乳動物が多く生息しています。また、宮川上流の池の谷はモリアオガエルの産卵地として知られています。