香肌峡県立自然公園のあらまし
自然の中に古い街道の面影を宿す情緒あふれる地
指定日
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昭和28年10月1日
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面積
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31,262ヘクタール
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市町
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松阪市、多気町
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自然美
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中央構造線、香肌峡、奥香肌峡、櫛田川の渓谷美
迷岳、局ヶ岳 |
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動植物
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トガサワラ、スギ・ヒノキ造林地
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歴史的
建造物 |
和歌山街道、波瀬本陣跡
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アクティビティ | まつさか香肌イレブン(松阪市ホームページ) |
高見山、池木屋山など、台高山脈北部の山岳地帯を源流とする櫛田川の上・中流域を主体とする区域です。櫛田川に沿うように東西に走る大断層「中央構造線」を境として、北と南では地質が明瞭に分かれており、公園を特色づける地学景観となっています。河川は蛇行しながらV字渓谷を形成し、岩を蝕む急流や深渕、露岩がつらなり、岸の緑とあいまって、いたるところで渓谷美をみせています。
一帯は、古くからの全国有数の林業地としてスギ・ヒノキの造林が行われていますが、局ヶ岳(1,029メートル)の山頂部にはハリモミやシロヤシオなどの混生するブナ林があり、また水源部の渓谷沿いにはトガサワラが生育し、本州の分布北限地となっています。
櫛田川流域は古代、大和から伊勢への文化のルートとして開け、近世には伊勢・吉野・高野山への巡礼や、紀州候の参勤交代の紀州(和歌山)街道として栄えたところです。今も高見峠下の波瀬本陣跡には遺構が残されているほか、街道沿いの集落には昔の宿場の面影があり、沿道には大石不動院、丹生大師、古くは水銀の産地としてしられた多気町丹生をはじめ、古刹・旧蹟も多いところです。