伊勢の海県立自然公園のあらまし
白砂青松の海岸と海浜植物の宝庫
指定日
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昭和28年10月1日
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面積
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782ヘクタール
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市町
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鈴鹿市、津市
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自然美
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鼓ヶ浦、御殿場海岸などの海岸
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動植物
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海浜植物群落(ハマボウフウ、ハマゴウ、ハマヒルガオ、コウボウムギなど)、鳥類の繁殖地、渡り鳥の中継地、越冬地
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歴史的
建造物 |
結城神社、香良洲神社
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伊勢湾に面する鈴鹿市長太の浦から香良洲浦にかけての約30キロメートルの弓状の砂浜海岸と、隣接する岸岡山などの樹林を含む臨海公園です。
春から秋にわたって、かつて白砂青松の海岸として古今集にも歌われた鼓ヶ浦をはじめ、平安時代「安濃の松原」の名で知られた贄崎、平次の孝行伝説の阿漕浦、千代崎海岸、御殿場海岸、香良洲海岸などは海水浴などに利用されます。冬には沖に「のりそだ」が林立して描く幾何学模様が風物詩になっています。
また、日本三津のひとつに数えられ、明応7年(1498年)の大地震によって港の機能を失うまで、外国貿易港として隆盛をきわめた津(安濃津)をはじめ、長太、若松、白子などは江戸時代の商港として栄えたところです。白子から出港して漂流し、18世紀のロシアに10年滞在した大黒屋光太夫はよく知られていますが、これらの港は現在漁港となっています。
この一帯の海浜にはハマボウフウ、ハマゴウ、ハマヒルガオ、コウボウムギなどの海浜植物群落がみられるほか、クロマツの防風林が、鼓ヶ浦、贄崎、香良洲浦などに多く残されています。また、シギ・チドリ類やカモメ類など多くの鳥類の繁殖地、渡りの中継地、越冬地となっています。