許認可制度
許認可制度とは
自然公園のすぐれた自然の風景地を守るため、開発を規制していく必要があります。そのため、自然公園法や三重県立自然公園条例では地種区分ごとに規制の基準を定め、申請や届出を義務付けることで、自然公園の適正な保護を図っています。
地種区分表
地種区分 | 規制の方針 | 制度 | |
特 別 地 域 |
特別保護地区 | 現在の景観を厳重に維持 | 申請制 |
第1種特別地域 | 現在の景観を極力維持 | ||
第2種特別地域 | 農林漁業活動について努めて調整 | ||
第3種特別地域 | 通常の農林漁業活動は容認 | ||
海域公園地区 | 海域の景観を維持 | ||
普通地域 | 風景の維持を図る | 届出制 |
根拠法令
公園の種類 | 根拠法令 | 主な関係条項 | |
国立公園、 国定公園 |
自然公園法 (昭和32年法律第161号) |
特別保護地区 | 第21条 |
特別地域 | 第20条 | ||
普通地域 | 第33条 | ||
海域公園地区 | 第22条 | ||
自然公園法施行規則 (昭和32年厚生省令第41号) |
特別保護地区 | 第10条、第11条、第12条の2、第13条 | |
特別地域 | 第10条、第11条、第11条の3、第12条 | ||
普通地域 | 第13条の17、第14条、第15条、 | ||
海域公園地区 |
第10条、第11条、第13条の2,第13条の3 |
||
県立自然公園 |
三重県立自然公園条例 |
特別地域 | 第16条 |
普通地域 | 第26条 | ||
三重県立自然公園条例施行規則 |
特別地域 | 第17条~第20条 | |
普通地域 | 第31条~第33条 |
※県立自然公園の根拠法令については、三重県法規集データベースをご覧ください。
規制対象について
規制の対象となる行為やその基準は地種区分により異なります。
行為予定地が自然公園に該当するのかどうか、またどの地種区分にあたるのか等については、行為予定地を所管する窓口でご確認ください。
申請の手続き
三重県内の自然公園許認可手続きは次の機関で行います。申請書が受理されてから許可までは通常1ヶ月程度要します。(申請書に不備がある場合や、申請内容に問題がある場合はこれに限りません。)なお、円滑に事務を進めるため、行為の計画や概要が決まりましたら早めに手続き等についてご相談ください。
許認可権者 | 申請・相談窓口 | |
国立公園 | 環境省 | 各国立公園管理事務所 |
国定公園 | 知事 |
各農林(水産)事務所 |
県立自然公園 | 知事 | 各農林(水産)事務所 |
申請・相談窓口の詳しい情報はこちらをご覧ください。
申請に必要な書類
申請にあたっては、必要事項を記入した申請書に次の図面を添えて提出してください。
なお、書類、図面等の詳細については事前に窓口で確認の上、ご準備ください。
- 行為の場所を明らかにした縮尺2万5千分の1以上の地形図
- 行為地及びその付近の状況を明らかにした縮尺5千分の1以上の概況図及び天然色写真
- 行為の施行方法を明らかにした縮尺千分の1以上の平面図、立面図、断面図、構造図及び意匠配色図
- 行為終了後における植栽その他修景の方法を明らかにした縮尺千分の1以上の図面
上記の他、AまたはBの条件に当てはまる行為については、次の書類も必要です。(普通地域を除く)
条件
【A】申請にかかる行為(道路の新築及び農林漁業のために反復継続して行われるものを除く。)の場所の面積が1ヘクタール以上である場合
【B】申請にかかる行為がその延長が2キロメートル以上若しくはその幅員が10m以上となる計画になっている道路の新築(自然公園法の規定による許可を現に受け、または受けることが確実である行為が行われる場所に到達するためのものを除く。)である場合
追加で必要となる書類
- 当該行為の場所及びその周辺の植生動物相その他の風致または景観の状況並びに特質
- 当該行為により得られる自然的、社会経済的な効用
- 当該行為が風致または景観に及ぼす影響の予測及び当該影響を軽減するための措置
- 当該行為の施行方法に代替する施行方法により当該行為の目的を達成しえる場合にあっては、当該行為の施行方法及び当該方法に代替する施行方法を風致または景観の保護の観点から比較した結果
なお、A、Bの条件に当てはまらない場合であっても、行為の内容や行為地の自然条件によっては法律及び条例の規定に基づき、これらの資料の提出を求める場合があります。
その他、詳しくは窓口でご確認ください。
申請様式
自然公園特別地域内で許可なく採取又は損傷してはいけない植物
自然公園の特別地域では、採取又は損傷してはいけない植物が決められています。(特別地域内で指定植物を採ることができるのは、学術研究用などの場合に限られ、事前に許可が必要です。)
また、特別保護地区では下記植物に限らず、植物の採取、損傷等の行為自体が原則として禁止されています。枯れ枝や落ち葉もその対象となりますのでご注意ください。
各自然公園特別地域内で許可を受けずに採取又は損傷してはいけない植物
参考(植物の植栽について)
特別保護地域では、植栽は原則として認められません。また、特別地域においては、事前に届出が必要となります。
植栽は、もともとその地になかった植物を持ち込むことにより、生態系を乱すおそれがあるため、規制をかけて自然の保護に努めています。