伊勢志摩国立公園は伊勢市、鳥羽市、志摩市、南伊勢町の3市1町にまたがる自然公園で、昭和21年11月20日に国立公園に指定されました。その伊勢志摩国立公園の美しい自然や景観、歴史や文化を将来にわたってつなぎ、守っていくためには、地域に住む人々の取り組みが重要となってきます。三重県と伊勢志摩国立公園協会では、伊勢志摩国立公園の指定日を地域の皆さまとお祝いし、伊勢志摩国立公園に親しみ、将来を考える指定日記念イベント「Happy Birthday!伊勢志摩国立公園」を開催しています。
今年は、伊勢志摩の国立公園指定から77周年を迎え、令和5年11月17日(金)から19日(日)の3日間、鳥羽マリンターミナルにおいて開催されました第6回石原円吉賞表彰式と記念講演、および記念イベントの模様を紹介します。
1 開催日
令和5年11月17日(金)~19日(日)
2 場所
鳥羽マリンターミナル2F
3 内容
◆令和5年11月17日(金):1日目
(1)記念講演
「式年遷宮とともに永遠に続く伊勢神宮の森林管理」
講師:神宮司庁 営林部長 松永 彦次 氏
(2)第6回石原円吉賞表彰式
ア 授賞者
石原円吉賞
・お伊勢さん観光ガイドの会
・白瀧どんぐり小屋の会
特別賞
・泊 正徳 氏
イ 授賞者の活動概要
◆石原円吉賞
○ お伊勢さん観光ガイドの会
お伊勢さん観光ガイドの会は平成7年に設立され、伊勢志摩国立公園内の神宮を中心としたボラン
ティアガイドを行っている団体です。活動地域は、伊勢市内の神宮およびその関連施設で、年間約
330日活動なさっています。年間約13,000人もの人々に神宮の成り立ちや営みをわかりやすく
伝え、ご理解をいただくことで、伊勢志摩国立公園への関心や理解を深める一助となっています。
○ 白瀧どんぐり小屋の会
白瀧どんぐり小屋の会は、伊勢志摩に1つしかない滝行のできるスポットの運営と、参道周辺地域の整
備・管理を担っています。
地元の人しか知らなかった鳥羽市船津町の白瀧さんという小さなお社までの道を整備し、多くの人に
紹介できる施設を作り上げ、観光素材に苦しんでいた地域に新しいスポットを生み出し、地域の交流人
口を増やしています。
現在は、囲炉裏などを設置した「どんぐり小屋」と呼ばれる古民家を再生した多目的利用施設を建設
し、地域の食材を使ったラウンジバー、サウナ、更衣室など、様々な施設を運営されています。
放置されている地域の宝を活かし、磨き、地域に産業を作り出した本活動は伊勢志摩管内でも稀有な成
功事例であり、観光客誘致にも大きく貢献しています。
◆特別賞
○ 泊 正徳 氏
泊正徳氏は、小学校教師を定年退職後、平成22年から本格的に写真に取り組み始め、主に伊勢志摩国
立公園内を撮影の活動拠点として、魅力ある被写体を求めて自然を相手に日々奔走されています。
撮影のテーマは伊勢志摩の自然・伝統・文化で、伊勢神宮の四季、伊勢志摩から拝する富士山、志摩
の海女等で、四季折々の風景や、そこに生活する人々の日々連綿と織りなす伝統・文化を写真に収め、
SNSでの情報発信や伊勢市・鳥羽市・志摩市・玉城町などで年間5か月間程写真展を開催されていま
す。
〔参考〕石原円吉賞
伊勢志摩国立公園の保全や活用を継続して行っている個人・団体を表彰する制度で、平成30年度伊勢志
摩国立公園協会が創設しました。他薦により募集した候補者から選考する石原円吉賞と、伊勢志摩国立公園
協会会長の推薦による候補者から選考する特別賞があります。なお、賞の名前になっている石原円吉とは、
伊勢志摩国立公園の指定に尽力し、初代伊勢志摩国立公園協会会長、初代海の博物館館長等を務めた人物で
す。
◆令和5年11月18日(土):2日目
◎77周年記念イベント:クラフト体験教室
海山の恵みを使ったフォトフレーム作り(指導 伊勢志摩国立公園自然ふれあい推進協議会)
◆令和5年11月19日(日):3日目
◎77周年記念イベント:クラフト体験教室
石アートのクラフト教室(講師 上村ひかる先生)