改正前の中心市街地活性化法の概要(Page1)
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中心市街地活性化法とは
中心市街地活性化法(「中心市街地における市街地の整備改善及び商業等の活性化の一体的推進に関する法律」)は、空洞化の進行している中心市街地の活性化を図るため、地域の創意工夫を活かしつつ、「市街地の整備改善」「商業等の活性化」を柱とする総合的・一体的な対策を関係省庁、地方公共団体、民間事業者等が連携して推進することにより、地域の振興と秩序ある整備を図ることを目的として平成10年に制定されたものです。
法律の特長
市町村の役割の重視
それぞれの地域の特色や、地域の住民、商業者などの意向を十分に反映するため、地域にとって身近な市町村の役割を重視しています。
市街地の整備改善と商業等の活性化の一体的推進
市街地の整備改善に関する事業と商業等の活性化に関する事業を車の両輪として、民間活力の活用を図りながら、ハード・ソフトにわたる各種施策を総合的かつ一体的に推進します。
法律の基本的な仕組み
国の基本方針の作成
国は、市町村の基本計画の指針等となる「基本方針」を作成・公表しています。
市町村による基本計画の作成
市町村は、国の基本方針などをふまえ中心市街地における課題に総合的・計画的に対処するため、各種の政策を具体的・即地的なレベルで一体化した、「基本計画」を作成します。(主務大臣及び都道府県に対しては写しを送付するだけでよく、市町村が決定します。)
基本計画は、地方自治法に基づく基本構想、都市計画法に基づく市町村マスタープランとの整合性を持つものでなければなりません。
基本計画に盛り込むべき内容
- 中心市街地における市街地の整備改善および商業等の活性化の一体的推進に関する基本的な方針
- その目標
- 中心市街地の位置および区域
- 土地区画整理事業、市街地再開発事業、道路、公園、駐車場などの公共の用に供する施設の整備、その他市街地の環境改善のための事業に関する事項
- 商業の活性化に関する事項(特定事業、中小小売商業高度化事業など。中小小売商業高度化事業については事業の趣旨及びおおむねの実施区域を記載)
- 「市街地の整備改善」「商業等の活性化」の事業の一体的推進のために必要な事項 など
基本計画に基づく事業の実施
市町村、民間事業者は、「基本計画」に基づいて、土地区画整理事業、市街地再開発事業、道路、駐車場、公園等の都市基盤整備など「市街地の整備改善に関する事業」、魅力ある商業集積の形成、都市型新事業の立地促進など「商業等の活性化に関する事業」、その他必要に応じて公共交通の利便性向上、電気通信の高度化に関する事業等を一体的に推進します。
TMO(認定構想推進事業者)について
TMOとは、英語のTown Management Organizationの略で、まちづくりを運営管理する団体と位置づけられています。具体的には、商店街へのテナント誘致や店舗配置など、中小小売商業高度化のための事業を実施する役割を担います。
TMOには、通常、商工会、商工会議所、第三セクターの特定会社、第三セクターの公益法人がなれるものとされています。
TMO構想(中小小売商業高度化事業構想)について
基本計画に中小小売商業高度化事業に関する記載がある場合は、TMOを担う団体は、地元住民、商業者などの合意を形成しつつ、中心市街地活性化のために実施する事業と、その事業により期待される効果などを記載した「TMO構想」を作成します。
この構想は市町村により認定されなければなりません。また、認定されることによりTMO構想を作成した団体はTMOとなります。
TMO計画(中小小売商業高度化事業計画)について
TMO構想が認定されれば、構想に記載された個々の事業の具体化のために「TMO計画」を作成することとなります。
個々の事業はTMOが単独で実施する場合と、TMOが商店街振興組合等と共同で実施する場合がありますので、実施形態に会わせ、TMOは単独または他の事業者と共同で計画を作成します。
なお、TMO計画は市町村を経由して経済産業大臣の認定を受けることにより、国等の各種支援が受けられます。
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