尾鷲市立尾鷲小学校(平成28年度)
1 学校の概要
- 住所:尾鷲市中村町4-58
- 全校生徒数:498名(平成28年度)
2 テーマ
いのちをつなぐ防災学習
3 取組概要
尾鷲小学校では、「地震や津波が発生したときに、自分の命は自分で守ることのできる子どもの育成」を目標に掲げて、各学年で活動方針に沿って計画を立て、防災教育に取り組んでいます。特に、5年生では、総合的な学習の時間の年間指導計画の中に防災教育を位置づけています。2学期は、仲間や家族とともに学びを深め、それを生かして実際の地震発生時に冷静な判断をし、より適切な避難行動が取れるような力を身につけるために、「親子防災参観会」「タウンウォッチング・防災マップ作り」を行いました。
4 具体的な取組
(ア)全校避難訓練
『いのちの架け橋』※の完成に伴い、前年度より、避難訓練のときは、このいのちの架け橋を利用する訓練をしている。この架け橋を利用することで、中村山の避難場所に行くまでの時間がかなり短縮された。しかし、第1回目の訓練では、全児童が一斉に橋を渡ることで混雑がおき、スムーズに橋を渡ることができなかった。そこで第2回の全校避難訓練では、地震発生時の状況に応じて、架け橋と学校周辺の避難路を使い分けることで、混雑を減らし、より早く、安全に避難できるようになった。
<訓練の様子>
<訓練の様子>
※尾鷲小学校では、南海トラフの巨大地震による津波に備え、校舎から直接、避難場所である裏山へ避難できる避難路を平成27年6月に完成しました。その避難路は「いのちの架け橋」と名付けられました。
(イ)親子防災参観会
- 日時:平成28年6月23日 第5・6限
- 目的
- 体験学習を通して、防災学習に対する意識を高める。
- 「自分の命は自分で守る」ために自分に何ができるのかを考える。
- 対象学年:5年生
- 場所:尾鷲小学校体育館
- 内容
- 親子で起震車に乗り、強い震度の揺れを体験し、安全姿勢をすぐに取れるようにする。
- 市防災センターの関係者より、防災グッズの種類や用途についての説明を聞き、グッズに対する知識を広げる。
- 地震が原因で起こる液状化現象の仕組みについて実験をし、その様子を見て現象の見識を深める。
- 専門家より防災講和を聞き、差し迫った南海トラフ大地震についての知識を実につける。
- ストローハウスの組み立てを各自行い、建物の耐震について考える。
<参観会の様子>
<参観会の様子>
(ウ)タウンウォッチング・防災マップ作り
- 日時:平成28年10月21日
- 目的
- 地震が起こったときに危険な場所や、安全に避難できる場所などについて、実際に自分たちが住んでいる地域を歩いて確認する。
- 通学路を歩き、津波から自分の身を守るためにどのように避難すればよいか考えるとともに、避難場所を確認する。
- 実際に歩いて確認した内容を整理し、防災マップを作成する。
- 対象学年:5年生
- 場所:尾鷲小学校・尾鷲小学校校区
- 内容
児童を地区別の9つの班に分けて、それぞれの班に2人以上の関係者が引率指導に当たり、狭い路地やブロック塀などの『危険な場所』、広い駐車場や避難ビルなどの『安全な場所』、公衆電話や消火器などの『役に立つもの』の3点を探しながら町を歩き、写真を撮ったり、地図に記入したりした。普段何気なく通っている道にも危険なものや役に立つものがたくさんあることに気付き、児童は「町中に何箇所も消火器や消火栓が設置されていて家事に備えていることが分かった。」「今日のことを生かし、家族にも教えてあげます。」などの感想をもつことができた。
<タウンウォッチングの様子>
<防災マップ作りの様子>