平成23年度 防災教育推進校 ベストプラクティス
津市立草生小学校
1 学校概要
所在地 津市安濃町草生4209番地
学級数 100名 7学級 (平成23年度)
2 取組の概要
安全な生活を心がけ、自他のいのちを大切にできる児童の育成
草生小学校では学校安全目標を「安全な生活を心がけ、自他のいのちを大切にできる児童の育成」と定め、学校安全計画に基づいた安全教育を実施しています。
平成23年度、重点を置いた取組は、5年生で行った「防災安全マップづくり」です。作成に関わった児童はもちろん、全校児童や保護者にも校区について知ってほしいと考え、防災安全マップを冊子にまとめ配布することを目標に取り組みました。また、防災安全マップを配布した際にアンケートを行い、児童が作成したマップについて、家庭でどのような話し合いが行われたか等把握しました。
どこの学校でも作成することができる冊子型の防災安全マップ(地震対策を含む)のアイデアと、冊子型の利点を活かして、児童が作成した防災安全マップを配布し、アンケートをすることで、家庭や地域の防災対策に寄与することができる取り組みでした。
また、3学期には、防災マップづくりで得たノウハウをもとに、地域の方と交通安全・防犯マップづくりに取り組むなど、広がりもありました。
3 具体的な取組
5年生の取り組み
10月21日の2限目に、三重県教育委員会の担当者から地震や津波から命を守ること、家庭で必要な備えなどの話しを聞きました。児童には、「自分の命は自分で守る」という言葉が印象に残りました。
5、6限目は三重県教育委員会の担当者と三重県防災危機管理部の防災技術指導員とともに、防災タウンウォッチングを行いました。4班に分かれて児童の目線で、校区の危険な場所、安全な場所、役に立つものを調べました。
その後、総合的な学習の時間で、防災タウンウォッチングで見つけてきた情報を地図に書き込む作業を行いました。何を伝えたいか、どのように書けばわかりやすいかなど児童一人ひとりが考えながら、記入しました。
また、地図だけでなく、「地震がおきたらどうしよう」「ブロック塀の危険さ」「一時避難場所と避難所のちがい」「消火栓について」「命を守るために」といった特集ページも作成しました。
11月のウィンターフェスティバルでは、「もしもわたしたちの町に地震が来たら」というテーマで、学習したことを、地域の方に発表しました。
完成したA3サイズ17ページの防災安全マップは、12月の集会で紹介し、全児童と全教職員に配布しました。
防災安全マップ(一部)
防災安全マップの作成をとおして、児童は命の大切さを再確認したり、自分たちが住む町を防災の視点で見たり、今できる備えがたくさんあることを知ったりしました。そして、防災安全マップを見た地域の方が、地震から助かって欲しいという他者を思う気持ちも芽生えてきました。
防災安全マップを全児童に配布した際、保護者向けのアンケートを添付しました。アンケートをみると、家庭でも防災についての話し合いや地区の探検などをしていたことがわかりました。また、1月に行った地震避難訓練のアンケートでは、約80%の児童が事前に防災安全マップなどを読んでいたことがわかりました。
その他の取り組み
4月 草生小学校の見守り隊のみなさんに、交通安全や防犯の他、災害時にも児童の安全確保をお願いするために、三重県教育委員会の担当者に防災講話をしてもらいました。
4 保護者アンケートから
「子どもが自分の住んでいる地域の危険な場所や安全な場所がどこなのか気にして、安全マップを見入っている姿が、子どもなりにきになって学習しようとしている気持ちが感じ取れて、親としてもうれしかったです。5年生の子どもたちがここまでしっかりと調べてとてもわかりやすい安全マップを作成したことにとても関心しました。」
「家族が昼間はバラバラなので、もし昼間に地震が起きたら草生小学校のジャングルジムを待ち合わせ場所に決めました。」
「ふだん何気なく通っている道ですが、いろんなところにいろんなものがあるんだなと思いました。一時避難場所と避難場所の違いを私も知らなくて、こどもがパソコンで調べて教えてくれて勉強になりました。」
「1回きりでなく、定期的に話し合い、万一の時の集合場所等、確認していきたいと思っています。」