三重県教育委員会だより87
平成22年6月23日
今日的な教育課題や学校現場の情報を県民の皆さんにタイムリーにお知らせするため、「三重県教育委員会だより」を発信しています。
今回は、「人権教育ガイドライン」、「『日本スポーツマスターズ2010(にまるいちまる)三重大会』 開催100日前イベント開催の報告」を掲載しています。
「人権教育ガイドライン」を作成しました ~人権教育の充実に向けて~
三重県教育委員会では、2009(平成21)年2月に改定した「三重県人権教育基本方針」に基づいて、個別的な人権問題について、教育関係者が人権教育を推進する際の指針となるよう、指導上の観点や取組のポイントを具体的に記載した「人権教育ガイドライン」を2010(平成22)年3月に作成しました。
「人権教育ガイドライン」→http://www.pref.mie.jp/DOKYOC/HP/
編集:人権教育ガイドライン作成検討委員会
監修:森実教授(大阪教育大学教職教育研究開発センター)
内容構成
マニュアル的なものではなく、各学校が人権問題に係わる多様な実態をふまえ、人権教育の取組をより一層効果的に進めるための方向性を示すものとして、以下のように構成しました。1.「人権教育の充実に向けて」
人権教育の目的
人権教育の目的を達成するための3点の目標《人権についての理解と認識を深める》《人権を尊重する意欲や態度を育てる》《一人ひとりの自己実現を可能にする》についての具体的な内容を示しました。
同和教育の理念や成果をふまえて
充実した人権教育を展開するために、これまで培ってきた理念や成果についての具体的な内容を示しました。
人権問題を自分と重ねてとらえ、具体的な行動につながる学習を
人権問題の解決に向けた、具体的な行動につながる学習の重要性等を示しました。
2.「個別的な人権問題に対する取組」
- 部落問題を解決するための教育
- 障がい者の人権に係わる問題を解決するための教育
- 外国人の人権に係わる問題を解決するための教育
- 子どもの人権に係わる問題を解決するための教育
- 女性の人権に係わる問題を解決するための教育
それぞれの「現状」「推進の視点」「具体的な取組・指導内容」を記述しています。「具体的な取組・指導内容」で個別的な人権問題別に項目を挙げ、その具体的な内容を示しました。
「人権教育ガイドライン」が、学校等において幅広く活用されることで、人権教育が一層推進されることを期待しています。なお、ガイドラインの内容は、社会状況の変化等に伴い、適宜更新していきます。
人権教育室
「日本スポーツマスターズ2010(にまるいちまる)三重大会」
開催100日前イベント開催の報告
6月5日土曜日、女子ソフトボール元日本代表監督の宇津木妙子さんを松阪市にお招きし、スポーツ教室と講演会を開催しました。
このイベントは、今年9月に三重県各地で開催するシニア世代のスポーツの祭典「日本スポーツマスターズ」の100日前イベントとして開催したものです。
午前中、松ヶ崎公園グラウンドで開催されたソフトボール教室には、松阪市を中心に伊勢市や津市などから24チーム262名の小・中学生が参加しました。宇津木監督と「大きな声で返事をする」「相手の目を見て話を聞く」「全力疾走」の3つの約束を交わし、グラブの正しい使い方などの基本を教わったあと、キャッチボールやノックで子ども達を指導していただきました。
午後は、嬉野ふるさと会館に会場を移し、講演会とトークセッションを開催しました。
前半の講演会では、「努力は裏切らない」と題し、5人兄弟の末っ子として生まれ、兄弟と比べられ、コンプレックスの中、「認められたい」という一心でソフトボールを始め、あきらめずに努力を続けてきた結果、選手としての成長だけではなく、生きる力を得ることができた宇津木監督ご自身の体験を語っていただきました。
また、後半は、宇津木監督とも交友があり、シドニーとアテネのオリンピックで銀メダルを獲得し、現在は鈴鹿市体育協会の理事でもあるシンクロスイマーの武田美保さんにサプライズゲストとして登場していただきました。二人の関係やお互いのイメージ、それぞれが競技に取り組むこととなったきっかけ、練習や試合に臨む際の心構えなどをトークセッション形式でお伺いしました。
日本スポーツマスターズ2010三重大会実行委員会では、この大会の開催を通じて、スポーツを「行う」ことはもちろん、一生懸命プレーする選手の姿を「みて楽しむ」ことや「支援する」ことで、少しでも多くの方々にスポーツの魅力を伝え、生涯スポーツのより一層の活性化につなげていきたいと考えています。