現在位置:
  1. トップページ >
  2. 県政・お知らせ情報 >
  3. 県政情報 >
  4. 情報公開・個人情報保護 >
  5. 三重県情報公開・個人情報保護審査会 >
  6. 答申 >
  7.  三重県情報公開審査会 答申第47号
担当所属:
  1.  県庁の組織一覧  >
  2.  総務部  >
  3. 情報公開課  >
  4.  情報公開班 
  • facebook
  • facebook share
  • twitter
  • google plus
  • line
平成25年06月01日

情報公開・個人情報保護

三重県情報公開審査会 答申第47号

答申

1 審査会の結論

 「(平成4年度から9年度)業務報告書(○○○○○○○○○○○○処分場、(有)○○○○及び(株)△△△△△△△△△△△に係るもの)」について、実施機関が条例第8条第5号に該当するとして部分開示としたことは、妥当である。

2 異議申立ての趣旨

 異議申立ての趣旨は、異議申立人が平成9年11月10日付けで三重県情報公開条例(昭和62年三重県条例第34号。以下「条例」という。)に基づき行った「(平成4年度から9年度)業務報告書(○○○○○○○○○○○○処分場、(有)○○○○及び(株)△△△△△△△△△△△に係るもの」(以下「本件対象公文書」という。)の開示請求に対し、三重県知事(以下「実施機関」という。)が、平成9年12月4日付けで行った分開示決定の取消を求めるというものである。
 なお、本件対象公文書は、廃棄物の処理及び清掃に関する法律に基づく産業廃棄物処理業者への立入調査の内容を記述した業務日誌である。

3 実施機関の非開示理由説明要旨

 実施機関の主張を総合すると、次の理由により、本件対象公文書を部分開示にしたというものである。
 産業廃棄物処理行政においては、立入検査の結果、事業者の不適正処理について、悪質なものを除き口頭指導等により適正処理を指導し、改善を促すことにより規制を補完し、より実効性のある指導を果たしている現状である。
 本件対象公文書の内容は指導事項、現状の確認及び事業者からの聞き取り内容をそのまま記載したものであるため、このような情報を開示することは、事業者に、立入検査の具体的態様を明らかにすることとなり、立入検査の有効な実施の妨げとなる。
 また、立入検査において、県で独自に定めた「三重県産業廃棄物処理指導要綱」に基づく指導も併せて実施しており、これらは、法的な強制力を有しない作用であり、相手方の任意の同意又は協力を期待する行為であることから、開示することにより、事業者との信頼関係が損なわれ、必要な情報の収集に支障をきたす。このため、将来の同種の事業の公正もしくは適正な執行に著しい支障を生じるおそれについて規定する条例第8条第5号に該当し、部分開示とした。

4 異議申立ての理由

 異議申立人から提出された異議申立書及び口頭意見陳述による内容を総合すると、おおむね次のとおりである。
 当該産業廃棄物処理業者は、度々、不適正ないしは違法処理をしているとみられるが、実施機関が事業者に実施してきた、監視、指導及び事業者からの回答等に関する文書が全く公表されていないことは、実施機関に対する住民の不信感を募らせるものである。
 また、事業者は住民の生命、健康に悪影響を及ぼしており、実施機関が行ってきた監視、指導情報を公開することは公益に値するものであり、この意味で、部分開示処分は違法である。

5 審査会の判断

 本件対象公文書について、実施機関は条例第8条第5号に該当するので、部分開示にしたと主張している。そこで、以下について判断する。

(1)基本的な考え方について

 条例の制定目的は、県民の公文書の開示を求める権利を明らかにするとともに、県民の県政に対する理解と信頼を深め、開かれた県政を一層推進するというものである。
 条例は、原則公開を理念としているが、公文書を開示することにより、請求者以外の者の権利利益が侵害されたり、行政の公正かつ適正な執行が損なわれるなど県民全体の利益を害することのないよう、原則公開の例外として限定列挙した非開示項目を定めている。
 当審査会は、情報公開の理念を尊重し、条例を厳正に解釈して、以下について判断する。

(2)条例第8条第5号(行政運営情報)の該当性について

 本号は、事務事業の内容及び性質から見て、開示をすることにより当該事務事業の目的を失い、又は公正もしくは適正な執行ができなくなるおそれのある情報は、非開示とすることができると定めたものである。
 また、反復的又は継続的な事務事業については、当該事務事業執行後であっても、当該情報を開示することにより、将来の同種の事務事業の目的が達成できなくなるもの又は将来の同種の事務事業の公正若しくは適正な執行に著しい支障を及ぼすものがあるので、これらに係る情報が記録されている公文書も、非開示とすることができるとするものである。
 本件対象公文書で非開示としているのは、産業廃棄物処理施設等の立入検査における指導事項、現状確認事項、事業者からの聞き取り内容をそのまま詳細に記載した部分である。
 これらを全面開示することは、事業者に対する行政監督の具体的態様を詳細に公表することになり、それは一方で、行政活動に対する住民の信頼を確保することに役立つものである。しかし、他方で、今後の指導監督ないし立入検査の公正もしくは適正な実施の妨げとなり、あるいは、文書の公開による支障をおそれ詳細な記述がされなくなることも考えられる等、事務事業の執行に著しい支障をきたすと認められる。
 さらに、今後の行政指導の実施や情報収集において、処理業者の理解と協力が得られなくなるなど、将来の同種の事務事業の適正な執行に著しい支障を生ずるおそれがあると認められるので、これらを非開示としたことは妥当である。

(3)結論

 実施機関が本件対象公文書を、情報公開条例第8条第5号に該当するとして部分開示としたことは妥当である。

6 審査会の処理経過

 当審査会の処理経過は、別紙審査会の処理経過のとおりである。

7 審査会としての提言

 審査会の結論は以上のとおりであるが、地球規模で環境問題に取組んでいる現状にあって、産業廃棄物処理の問題は、周辺住民にとって最も重大な関心事となっているのは当然のことと考えられる。したがって、行政と住民との信頼関係を保つためにも、事業者に対する行政の監督・指導の内容についても、適宜積極的な情報の公表を実施することを要望する。


別紙

公文書目録

業務報告書 平成6年 4月12日
業務報告書 平成6年 5月 6日
業務報告書 平成6年 5月17日
業務報告書 平成6年 6月14日
業務報告書 平成6年 7月 4日
業務報告書 平成6年 7月 7日
業務報告書 平成6年 7月19日
業務報告書 平成6年 8月 4日
業務報告書 平成6年10月11日
業務報告書 平成6年11月18日
業務報告書 平成6年11月24日
業務報告書 平成6年11月24日
業務報告書 平成6年12月19日
業務報告書 平成7年 2月 8日
業務報告書 平成7年 2月20日
業務報告書 平成7年 3月 2日
業務報告書 平成7年 4月26日
業務報告書 平成7年 7月 3日
業務報告書 平成7年 9月21日
業務報告書 平成7年10月 2日
業務報告書 平成7年10月19日
業務報告書 平成7年11月 1日
業務報告書 平成7年11月28日
業務報告書 平成7年12月 8日
業務報告書 平成7年12月21日
業務報告書 平成8年 1月19日
業務報告書 平成8年 2月 2日
業務報告書 平成8年 2月26日
業務報告書 平成8年 3月 5日
業務報告書 平成8年 3月11日
業務報告書 平成8年 4月 9日
業務報告書 平成8年 6月21日
業務報告書 平成8年 6月25日
業務報告書 平成8年 7月 2日
業務報告書 平成8年 7月 8日
業務報告書 平成8年 7月26日
業務報告書 平成8年 8月22日
業務報告書 平成8年 8月26日
業務報告書 平成8年 8月28日
業務報告書 平成8年 9月 9日
業務報告書 平成8年 9月26日
業務報告書 平成8年10月24日
業務報告書 平成8年12月 5日
業務報告書 平成8年12月12日
業務報告書 平成8年12月18日
業務報告書 平成9年 1月21日
業務報告書 平成9年 1月29日
業務報告書 平成9年 2月12日
業務報告書 平成9年 2月20日
業務報告書 平成9年 2月25日
業務報告書 平成9年 3月 6日
業務報告書 平成9年 3月27日
業務報告書 平成9年 4月11日
業務報告書 平成9年 4月15日
業務報告書 平成9年 4月17日
業務報告書 平成9年 4月24日
業務報告書 平成9年 4月28日
業務報告書 平成9年 5月 8日
業務報告書 平成9年 5月 9日
業務報告書 平成9年 5月13日
業務報告書 平成9年 5月26日
業務報告書 平成9年 6月 9日
業務報告書 平成9年 7月 4日
業務報告書 平成9年 7月14日
業務報告書 平成9年 7月30日
業務報告書 平成9年 8月 5日
業務報告書 平成9年 8月 8日
業務報告書 平成9年 8月13日
業務報告書 平成9年 8月22日
業務報告書 平成9年 8月28日
業務報告書 平成9年 9月 4日
業務報告書 平成9年 9月 4日
業務報告書 平成9年 9月 9日
業務報告書 平成9年 9月24日
業務報告書 平成9年 9月25日
業務報告書 平成9年10月 7日
業務報告書 平成9年10月 8日
業務報告書 平成9年10月16日
業務報告書 平成9年10月16日
業務報告書 平成9年10月17日
業務報告書 平成9年10月20日
業務報告書 平成9年11月 5日
業務報告書 平成9年11月 6日
業務報告書 平成9年11月10日


別紙

年月日 処理経過
  9.12.17 ・諮問書受理
 10. 1. 6 ・実施機関に対して部分開示理由説明書の提出依頼
 10. 2. 9 ・部分開示理由説明書受理
 10. 2.18 ・異議申立人に対して部分開示理由説明書(写)の送付、
意見書の提出依頼及び口頭意見陳述の希望の有無の確認
 10. 2.23 ・口頭意見陳述申出書の受理
 10. 3.23 ・異議申立人からの口頭意見陳述の聴取
・審議               (第81回審査会)
 10. 5.11 ・実施機関からの部分開示理由説明の聴取
・審議               (第82回審査会)
 10. 5.26 ・審議
・答申               (第83回審査会)

三重県情報公開審査会委員名簿

職名 氏名 役職等
会長 岡本 祐次 三重短期大学教授
会長職務代理者 夏秋 幹 三重テレビ放送㈱代表取締役社長
委員 谷 信子 県商工会議所婦人会連合会会長
委員 今井 正彦 弁護士
委員 曽和 俊文 関西学院大学教授

本ページに関する問い合わせ先

三重県 総務部 情報公開課 情報公開班 〒514-0004 
津市栄町1丁目954(栄町庁舎1階)
電話番号:059-224-2071 
ファクス番号:059-224-3039 
メールアドレス:koukai@pref.mie.lg.jp

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

ページID:000031101