みえ国際協力大使 栗田 修さん からの活動報告
2018年10月赴任 派遣国:アルゼンチン共和国 職種:化学・応用化学
報告日:2020年3月17日
発酵工業研究開発センターにおけるボランティア活動について
私は2018年10月から任期2年、ブエノスアイレス州ラ・プラタ市にある発酵工業研究開発センター(CINDEFI)で研究指導・支援を目的に活動しています。
CINDEFIはCONICET(Consejo Nacional de Investigaciones Científicas y Técnicas) の傘下にある研究機関でラ・プラタ大学と併設されています。この事から、CINDEFIは教育及び研究機関の機能を有し、私はCINDEFIの4つある研究室の一つのグループ1に属し、そこでは主に発酵微生物に関連した研究をしています。
当初の要請は、農産物加工廃棄物の有用物質変換技術の開発や微生物を利用した各種産業廃棄物の有効利用などの課題を配属先同僚と協働し、活動を行うことでした。私は、長期シニアボランティアとして2代目で、特に前任者の具体的な研究に関する成果(活動成果)を継承することなく、結局のところ、サルタ地方で収穫されている野菜「ニンジン」の市場に出回ることのない不良品、言わば農産廃棄物の有効利用に関する研究をすることになりました。
この課題は、まだ研究室では取り組まれていない研究で、要請内容と乖離することはなく日本での経験を活かせると考えました。具体的には、ニンジンから有効成分の一つであるペクチン(多糖類の一種)を分離精製する方法を開発します。
CINDEFIはCONICET(Consejo Nacional de Investigaciones Científicas y Técnicas) の傘下にある研究機関でラ・プラタ大学と併設されています。この事から、CINDEFIは教育及び研究機関の機能を有し、私はCINDEFIの4つある研究室の一つのグループ1に属し、そこでは主に発酵微生物に関連した研究をしています。
当初の要請は、農産物加工廃棄物の有用物質変換技術の開発や微生物を利用した各種産業廃棄物の有効利用などの課題を配属先同僚と協働し、活動を行うことでした。私は、長期シニアボランティアとして2代目で、特に前任者の具体的な研究に関する成果(活動成果)を継承することなく、結局のところ、サルタ地方で収穫されている野菜「ニンジン」の市場に出回ることのない不良品、言わば農産廃棄物の有効利用に関する研究をすることになりました。
この課題は、まだ研究室では取り組まれていない研究で、要請内容と乖離することはなく日本での経験を活かせると考えました。具体的には、ニンジンから有効成分の一つであるペクチン(多糖類の一種)を分離精製する方法を開発します。
いざ実験を開始しようとしたところ、実験器具、設備、機器などの不備があり、日本で当たり前と思っていることが、こちらではその準備や方法までもいろいろと現地の状況に合わせて取り組まなければいけないことを痛感しました。研究はその環境により大きくその成果が左右されるのは、科学者はみな知るところであり、不満・妥協・やりがい・目標設定などがそれぞれ環境に応じて、その葛藤に対応しなければなりません。
ここアルゼンチンの研究者は、おそらく日本の研究者では不平不満を言うであろう状況下で、黙々と研究を進めていることに感心します。根っからの楽天家なのか、知る由もありませんが、残りのボランティア活動については、このアルゼンチン気質で乗り越えていこうと思う今日この頃です。
ここアルゼンチンの研究者は、おそらく日本の研究者では不平不満を言うであろう状況下で、黙々と研究を進めていることに感心します。根っからの楽天家なのか、知る由もありませんが、残りのボランティア活動については、このアルゼンチン気質で乗り越えていこうと思う今日この頃です。