みえ国際協力大使 服部 純香さん からの活動報告
赴任国:ベトナム社会主義共和国 職種:建築 2017年7月派遣
Xin chào. シンチャオ (=ベトナム語の挨拶)
青年海外協力隊でベトナムに建築隊員として派遣されている服部純香です。早いものでベトナムに来て10ヵ月が経ちました。私のベトナムでの活動について報告します。
1. 任地について
私の任地は、ベトナム中部のホイアン市です。古来より海のシルクロードの中継地として栄え、風情ある古い港町の町並みが1999年に世界遺産に登録されました。今では、毎日たくさんの人が訪れる観光地となっています。江戸時代には日本から朱印船も来航し、一時期は1,000人ほどの日本人が住む日本人町があったと言われています。ホイアンのシンボルである『来遠橋』は日本人が建てたと言われており、別名日本橋と呼ばれ、日本との交流の歴史を物語っています。また、その日本人町の長を三重県松阪市出身の角屋七郎兵衛が務めたこともあり、ホイアンには伊勢うどんを起源とする説のある、カオラウという太麺の名物料理があります。三重県と縁のある町なんです。
【日 本 橋】
【ホイアンの町並み】
【カ オ ラ ウ】
【ランタンが灯る夜の町並み】
2. 活動について
私の配属先は、ホイアン市遺跡保存管理事務所です。世界遺産に登録されている旧市街の町並みの保全・管理業務を担っています。私は遺跡修復室に所属し、町並みに残る建物の保存・修復に関わる仕事をしています。主な業務としては、修復工事の監理や工事日誌の作成、修復予定の建物の調査や分析、工事内容の立案等です。ホイアンの修復技術は、経験豊富な職人さんが多いこともあり技術は優れているものの、技術の伝承も兼ねた修復工事の記録書類や図面の記載内容に不十分な点があり、最近はその点の改善に力を入れています。
配属されて10ヶ月が経ち、一番苦労していることは言語です。何か質問をするにしても、書類を作成するにしても、全てベトナム語です。でも親日の方が多いホイアン、ベトナム人の友人もたくさんできてベトナム語やベトナム文化を教えてもらい、楽しく活動ができています。
【ホイアン市遺跡管理事務所(兼ホイアン博物館)】
【工事担当現場】
【建物内部】
世界遺産の為、できるだけ既存の材料を再利用し、
白蟻や雨漏れで腐朽してしまった部分のみを取り替えたり、
継いだりして復元します。
内部は伝統の青い壁。
【建物外部】
完成しました!! 外部は伝統の黄色い壁。