みえ国際協力大使 田村義孝さんからの活動報告
赴任国:モンゴル 職種:小学校教諭 2007年6月派遣
ツァガーンサル(モンゴルの旧正月)
モンゴルに赴任して、早いもので8ヶ月が過ぎました。
学校での活動の様子は、また紹介することにして、旧正月の様子をお伝えします。
モンゴルでは、旧正月のことをツァガーンサルといいます。
さて、モンゴル人にとってツァガーンサルは、夏のナーダム(競馬、相撲、弓の祭典)とならんで、とても大事な日です。
ツァガーンサルには、親戚同士が集まり、新年のあいさつをします。親戚同士のあいさつが終わると、友だちや同僚の家にあいさつ回りに行きます。私も、同僚の先生の家に新年のあいさつに行ってきました。
家に入ると、必ずその家の年長者から順番にあいさつをします。
あいさつは、写真にあるように、両腕を重ね合わせてします。
年上の人は腕を上に、年下の者は腕を下にして、あいさつをします。
同い年なら、交互に重ねて。
家族全員とあいさつをした後、馬乳酒やモンゴルウォッカ、ボーズ(モンゴル風蒸しぎょうざ)などをごちそうしてもらい、お腹がいっぱいになるまでいただきました。
食べ物は、ほとんどが白い物。モンゴルでは、白い食べ物ものは縁起がいいそうです。
右の写真にあるのは、ツァガーンサルにはなくてはならないものです。奥にあるのがウルボーウォ(ヘウィンボーウォともいう小麦粉で作ったパンのようなもの)、手前にあるのがオーツと呼ばれる羊の丸ゆで。
ウルボーウォは、必ず奇数で重ねます。奇数が縁起の良い数なのだそうです。さらに、年齢により数がちがいます。若い者は、3段。それなりの年齢の人は5段。年配の人は、7段や9段重ねるそうです。
ウルボーウォ1つは、こんなものです。
家で作る人もいれば、お店で買ってくる人もいるそうです。
はじめてのツァガーンサル。とても興味深い経験をさせてもらいました。
ボルガンは田舎なので、特にモンゴルの伝統が色濃く残っています。首都などの大きな町では、少しずつこのような習慣もなくなりつつあるらしいのです。