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平成29年02月11日

みえ国際協力大使 山田哲夫さんからの活動報告

赴任国:ガーナ 職種:理学療法士 2016年9月派遣

 私は西アフリカのガーナという国で2016年9月末から理学療法士として活動をしています。
 
理学療法している子どもたちと
(理学療法している子どもたちと一緒に)
 配属先は、セントテレサ障害者職業訓練校という、身体障害者を積極的に受け入れ、インクルーシブな教育を行っている職業訓練校で、ガーナの東側にあるボルタ州の南側の小さな町にあります。職業訓練校は日本でいう工業高校のような位置付けになります。
 ここでの主な仕事内容は、配属先生徒の理学療法、技術系授業の学習支援、福祉用具の修理や作成、就労支援、外来患者の理学療法、地域一帯を巡回してのリハビリテーションサービスの提供や相談業務、地域の病院やNPO、NGOと協力しての教育活動、障害児者を持つ家族の小規模ビジネスの立ち上げ支援、ファンドレイジングなどの活動を行なっています。これらの活動を、ガーナ国内外の組織や個人に協力していただきながら行っています。
 一般的に、発展途上国や低所得者層に多いと言われるのと同様、ガーナ全体においても、障害児者の数が少ないわけではありません。一方で障害児者を支援する社会制度は、人材・資金・物資を見ると、どれも圧倒的に不足しているように感じます。
 医療的なリハビリテーション、社会的支援、障害児者教育等のサービスに関わる人材の育成はガーナ国内で徐々に行われているものの、そのほとんどが比較的都市部や大きな組織に集中しています。地方在住者は交通費や移動にかかる負担を考えると、頻繁に専門家が駐在している施設等に通うことが難しく、またそのような障害児者を支援するサービス自体も資金、物資の問題でうまく機能していないことも多いです。
 そのため、一般的にサービスを受けられる対象者は、情報をうまく収集できており、経済的にも比較的余裕がある層に多く、特に低所得者層には十分な支援が行き届いていないと感じています。
 私が活動している地域にもリハビリテーションサービスに関わる十分な資源があるとは言えません。また、組織間や個人間の連携にも様々な問題があり、結果として、正確な情報の共有、協力ができていないということも多いです。
 
治療器具、福祉用具の作成
治療器具、福祉用具の作成 
(州の一番大きな病院でワークショップを開いた時の様子。段ボールなどの廃材から子ども用(主に脳性 
麻痺など)の治療器具や福祉用具を作りました。)
 
 私はこれらの課題に対して、自分の立場の強みである機動力を活かして、人と人を繋ぐ活動、組織と組織を繋ぐ活動、組織と人を繋ぐ活動や、現地で活動している組織や個人と一緒に働き育てる活動を目的に、最初に挙げたような活動をしています。

 活動内容を詳細に説明すると長くなってしまうため、簡単ではありますが以上を今回の報告とさせていただきます。次回は、みえ国際協力大使の制度でご支援いただいた物資の活用状況などをご報告できたらと思います。
親からの相談に対応
(地域の活動団体と協力して、リハビリテーションサービスに通えない子どもと親に集まってもらい、子どもの評価を行いながら親からの相談に受け応えしている様子。)
   
  

本ページに関する問い合わせ先

三重県 政策企画部 国際戦略課 〒514-8570 
津市広明町13番地(本庁3階)
電話番号:059-224-2844 
ファクス番号:059-224-2069 
メールアドレス:kokusen@pref.mie.lg.jp

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