みえ国際協力大使 濵田 綾さんからの活動報告
赴任国:マラウイ 職種:青少年活動 2014年9月派遣
マラウイの紹介
マラウイ共和国はアフリカ南東部に位置する内陸国で、北海道と九州を合わせた面積とほぼ同じです。季節は三つに分かれており、暑く乾燥した季節のあと雨季が始まり、雨季が終わると涼しく乾燥した季節が到来します。世界遺産にも登録されているマラウイ湖が国土の約20%を占め、300種類以上の魚が生息しています。言語は北部トゥンブカ語、南部はチェワ語が主流で、キリスト教とイスラームが多く信仰されています。主食はトウモロコシの粉をお湯で練ったシマで、トマトと油、塩で調理された野菜や豆、魚、肉などの副菜とともに食べられます。このトウモロコシをメイズといいますが、日本の米と同じようにさまざまな料理に使われます。油で揚げてマンダチといわれるドーナツに、バナナと混ぜてアフリカンケーキに、発酵させてチブクと呼ばれるお酒に、バス停の路上では焼きトウモロコシとして約10円程度で売られています。
世界で最貧国の一つといわれるマラウイですが、人々は明るく陽気で、外国人である私に好奇心を持って話かけてくれます。日本の小学校と中学校にあたるプライマリースクールは無償ということもあり就学率は約90%ですが、日本の高校にあたるセカンダリースクールの就学率は約25%なので、大半の子どもがプライマリー卒業後男性は労働に、女性は結婚して家庭を支えているのが現状です。
現地での活動
私の任地であるゾンバ県はマラウイ南部の旧首都にあたり、他の地域と比べて緑も多く高地にあるため比較的過ごしやすい地域です。配属先はソンガニ教師研修センターで、校長会議や教員対象のワークショップを開催、また巡回して授業視察やアドバイスをおこない担当校である14校のプライマリースクールをとりまとめる仕事をしています。プライマリーでは電気はもちろん机や椅子がない教室がほとんどで、教室が足りず木の下で授業している学校が多くあります。1クラス100人を超える学年もありますが先生の存在は大きく、目上に対するマナーもしっかりできて登校時には先生の鞄を率先して持つ風景が毎日見られます。
私はそこでExpressive Arts といわれる教科のサポートをしています。この教科は音楽、体育、図工、家庭、演劇、ダンスなどが1つになっており、マラウイの教育現場は材料もほとんどなく、大人数ということもあり実習実技の授業がほとんどありません。しかし、特にこの教科は実習することで子どもたちが学べることが多い教科です。そこで私は授業のアイデアを提供して現地の先生と一緒に授業をおこない、長期休暇を利用して教員対象のワークショップを開きました。その後各学校で情報が共有されているか、また授業に反映されているかを確認するべく巡回して授業視察をしています。特に音楽の基礎知識を持っている教員がほとんどいないので、残り一年で楽譜が読める教員が少しでも増えるよう活動していきたいと考えています。以下の写真は活動風景の一部です。
日本文化紹介 近所の子供たち
ティームティーチングの様子 ワークショップの様子