支援物資活用状況報告(ブータン、山口征志さん、2014年11月報告)
滑り止め付き軍手50組
支援物資要請の背景
ブータンでは作業員が半袖、半ズボン、サンダルで作業しており、安全管理に対する意識がありません。ヘルメット、安全靴、安全帯などを着用する日本と比べようはありませんが、軍手を着用することにより作業員の安全意識が少しでも上がればと考え、軍手を要請しました。
支援物資の活用状況
支援物資の軍手をそのまま作業員に手渡すと「サンキュー」だけで終わってしまうので、まず軍手の甲の部分に「SAFETY FIRST(安全第一)」と「KEEP CLEAN(きれいしておくこと)」をペイントしました。そして渡す際にはこの2つのことが重要だ、ということと、私のホームタウンの善意の人達からの支援だから大切に使うように、と言い添えて渡しました。受け取った作業員たちは最初訳が分からず戸惑っていましたが、軍手を着用し作業を始めると「この滑り止めがいいな、ナメサメ カディンチェラ(本当にありがとうございます)」と気に入っているようでした。
少数の作業員は、めずらしさからか作業用に使わずとっておいたり、バイクや車の運転に使う者もいましたが、見かけた際はちゃんと作業用に使うように指導をしました。
また、ブータンには私の他に建築、土木隊員が3人いますので、各地の隊員に10組ずつ渡し、同様に言い添えて作業員に渡すように依頼しました。各地でもとても喜ばれたとのことでした。
今後の展開等
彼らに軍手を渡すことにより、目に見えて安全意識が高まった、現場がきれいになったということは正直ありません。が、今後彼らが軍手をすることにより「現場の安全や清潔を指導していた日本人がいたな」と話しに上がったり、思い出されたりすることによって安全意識の向上に繋がるのだと思っています。
最後に支援していただいた方々、本当にありがとうございました。