みえ国際協力大使 川瀬 房子さんからの活動報告
赴任国:ウルグアイ 職種:看護師・看護サービス向上
2010年6月派遣
“こころを伝えたい”
シニア海外ボランティアとして2010年6月に南米ウルグアイへ赴任し3か月が過ぎました。海外生活も初めてで毎日驚くことばかりで異文化を体験しています。
「ウルグアイ」とはどこにあるのかなあ?と私も知らない国の一つでした。今はそこで暮らしている私が見たウルグアイを紹介したいと思います。
ウルグアイについて:
ウルグアイは人口約350万人:首都モンテビデオに140万人暮らしています。
(首都モンテビデオの町と有名な海岸ランブラ)
国民性:
温厚で優しそう・マテ茶をいつも飲んでいます。ラジオを聴きながの工事現場・お店など時には踊っています。
マテ茶とは:
マテと呼ばれる容器に茶葉を入れ、ボンビージャと呼ばれるストローをさしたあと、お湯を注いで飲みます。(味は日本茶よりも苦い)
(マテ茶を飲んでいる男の人)
食生活:
牛肉中心(畜産が盛んで低価格)・じゃがいも・豆類・パスタ・煮込みなどの料理が多いです。主婦は料理を作る手間は惜しみませんがレパートリーが少ないです。チーズ・ワインは安くてとてもおいしいです。甘いものが大好きで男女問わずいつもお菓子を食べています。
交通事情:
バス・タクシーで鉄道はありません。バスはどこまで乗っても17ペソ(日本円85円)です。
生活物資:
生活に必要なものは入手できますが日本製品は高価です。
通信事情:
首都・地方とも電話利用可能・携帯電話・インターネットも普及しています。
街中:
たばこの吸い殻・ごみ・割れた瓶・犬の糞がいたるところに落ちています。
スポーツ:
何と言ってもサッカー。6月のワールドカップで4位になった時のウルグアイは大変な盛り上がりでした。私も旗を持って一緒に応援していました。
温泉:
日本人はお風呂・温泉が好きですがここの温泉は水着が必要です。温泉ではなく温水プールのような感じでした。温度により分けられているので芝生の上を歩いて移動します。
配属先:国立外傷・整形外科病院
交通事故や災害で外傷を受けた患者を対象に、ベッド数91床で診療・手術・入院サービスを提供しています。診療費が無料のため受診される患者さんは貧困の方が多いです。首都モンテビデオより北へ10Km(バスで20分)に位置しています。
(病院玄関前)
正看護師(大卒看護師)25名、准看護師130名で6時間交代勤務をしています。入院病棟ではナースコールはなく、清拭・食事介助・排泄の世話は家族がしています。病院の設備は不十分で修理されていません。医師・救命士によるAEDの研修会にも参加しましたが、院内にAEDは設置されていません。医療安全・感染予防・看護ケア・物品管理・教育指導など改善すべき点は多いです。
(AED研修)
今は看護師の助手・医師の回診・患者訪室など見学しています。毎日入院患者さんに「折り鶴」を目の前で折ってプレゼントしています。とてもきれい!と喜ばれ私もほっとするひとときです。
日本の病院についてプレゼンテーションを行いました。まだまだ言葉ではうまく伝えられないので、写真をたくさん使って説明しました。現地の看護師から質問もあり、なごやかに終了しました。
スペイン語はまだまだですが、シルビア看護部長は日本でJICAの研修を受けた経験もあり、とても協力的で感謝しております。
言葉は違うけれど「こころ」は通じることを毎日病院内のスタッフ・患者さんから体験しています。皆さんの感謝を忘れずウルグアイでの2年間を有意義に過ごせるように一生縣命努力したいと思います。
(救急隊のスタッフと)
11月には日本文化を伝えるイベントが予定されており、私の知っている日本文化をいっぱい伝えたいです。