27年6月普及現地情報
紀州農村青少年クラブによる先進地視察
紀州農村青少年クラブには5名の会員が在籍しており、全員が柑橘を栽培しています。今年度、当クラブは活動方針の一つに「柑橘の栽培技術向上」を揚げました。毎月行われている定例会では柑橘栽培技術勉強会を併催し、座学はもちろんのこと積極的に会員間の園地巡回を行うことで、栽培技術向上と交流に努めています。勉強会を進めていく中で会員から他の産地や柑橘以外の果樹を視察し自らの知見を深めたいという要望が出たことから、早速6月22日に視察研修を行いました。
今回の視察では県内3カ所にて研修を行いました。1カ所目は南伊勢町五カ所浦の「土実樹」さんで、代表理事の溝口氏より6次産業化への取り組み姿勢と従業員のマネジメントについてお話を伺いました。2カ所目の三重県農業研究所「植物工場三重拠点」では最先端の施設園芸について実物を見学しました。3カ所目の「ひなた家」さんではブドウの栽培技術と経営方針についてそれぞれ学びました。
会員からは今回の視察研修が好評だったので、このような視察研修について適宜開催し、外部からの刺激をうけながら営農技術向上と会員間の交流を目指していきます。紀州農村青少年クラブ員が、本産地の核となる生産者に育つよう、普及センターとしては引き続き活動を支援します。
土実樹代表理事との意見交換 ブドウの栽培について説明を聞く会員
植物工場見学の様子
「いきいきネット紀州」かんきつ栽培技術研修会の開催
「いきいきネット紀州」は、東紀州地域3市町在住の29名から構成される女性農業者を中心とした組織です。会員の資質向上、相互の親睦、連携を図り、地域の皆さんとともに住みよい農村の実現を目指して活動しています。主な活動内容は、視察研修、研修会の開催、イベント出展、機関紙の発行、地域の方々との交流などです。
活動の一環として、6月23日にかんきつ栽培技術研修会として、あら摘果講習会が開催されました。講習会ではあら摘果についての講義の後、実際にミカンの樹であら摘果をしながら実習しました。会員からはあら摘果以外にも様々な質問があり、会員同士での会話も盛り上がっていました。
引き続き、農業研究所紀南果樹研究室で、かんきつ類以外の果樹についての勉強会を開催しました。会員はパッションフルーツやシマサルナシなど、様々な亜熱帯果樹などについての説明を興味深く聞き入っていました。
当普及センターでは今後も、女性農業者組織の活動を支援していきます。
あら摘果について研修 シマサルナシについて勉強中