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平成26年10月09日

平成29年4,5月普及現地情報

4月普及現地情報

  1. 「神内(こうのうち)生き活き協議会」と「紀南電工株式会社」による「農山村活性化の取組に関する協定」の調印式が行われました
  2. 株式会社オレンジアグリの取組 その2
  3. ICTを活用して、匠の技を継承します

 

5月普及現地情報

  1. 6次産業化中央プランナーによる個別相談の開催
  2. 新規就農希望者の農業体験を行いました
  3. 紀宝町大里地区で直播栽培(湛水直播・V溝乾田直播)に取り組みました
  4. みかんの開花状況について

平成29年4月普及現地情報

  1. 神内(こうのうち)生き活き協議会」と「紀南電工株式会社」による「農山村活性化の取組に関する協定」の調印式が行われました
  2. 株式会社オレンジアグリの取組 その2
  3. ICTを活用して、匠の技を継承します
 

「神内(こうのうち)生き活き協議会」と「紀南電工株式会社」による「農山村活性化の取組に関する協定」の調印式が行われました

 高齢化による耕作放棄地の発生防止を検討している紀宝町の「神内(こうのうち)生き活き協議会」と、長年神内地区に工場を構え、何か地域と交流しつつ貢献できることを模索していた「紀南電工株式会社」の2者が、耕作困難となった水田を共同で管理していこうとする「農山村活性化の取組に関する協定」を締結し、新たに神内地区内で協働活動を開始することになりました。
 4月23日(日)晴天に恵まれた中、「神内生き活き協議会」猿口芳志代表と「紀南電工株式会社」矢野剛社長が調印しました。調印式には西田健紀宝町長と早川三利熊野農林事務所長が立ち会いました。
 調印式の後、不耕作地になる予定だった水田(約10a)で手植えによる田植えが行われ、紀南電工株式会社の社員やその家族等、合計約40名が参加しました。ほとんどの方が田植え未経験のため、初めは戸惑っている様子でしたが、神内生き活き協議会のメンバー約10名の手助けにより、後半には慣れ、苗の投げ渡しや泥遊びを共にするなど、和気藹藹と楽しんでいました。今後の活動は、神内地区内の草刈り、収穫を行う予定となっています。
 調印式で猿口代表から「この活動を通じて、1枚でも多く、神内の水田でお米を作れればと思います。」という挨拶がありました。この活動が発展し、相互理解や地域の活性化に繋がるよう紀州地域農業改良普及センターでは、引き続き、地域と企業のつながりを支援していきます。

 
調印式の様子 神内生き活き協議会と
紀南電工株式会社の集合写真
田植えの様子

 

株式会社オレンジアグリの取組 その2

 当地域では、経営者の高齢化により、今後一段と耕作放棄地が増加することが予測され、管理作業の効率化による担い手への園地集積が緊急の課題となっています。
 株式会社オレンジアグリは、新たな担い手の確保や担い手が作業しやすい環境を整備するため、普及活動現地情報(H28年12月)で紹介した列間伐実施によるスピードスプレーヤー導線の確保と収穫等運搬の軽労化・省力化を図る取組に続き、「中山間地域農業を起点とした雇用創出プロジェクト事業」を活用し、二つの取組を実施しました。
 一つ目は、生産者の高齢化への対応や限られた労働力で高品質・低コスト栽培を実現するため、超「省力・低コスト・高品質」栽培のモデル園の整備を行いました。
 具体的には、甘夏放任園(32a)をバックホ―で掘り起し、1年生苗木(早生温州)を2m間隔で植栽し、各列に4mの園内道路を設置しました。併せて、野ウサギ対策のネット設置も行いました。引き続き、産地のモデル園として実証していきます。
 二つ目は、崎久保早生の園地(5a)において、接木当年時に結果層を確保する早期着果技術を実証するため、一挙接木更新+二段式結実法により、上部(主枝と亜主枝の先端)にだけ超極早生温州「みえ紀南1号」を、樹体の下部には宮川早生の高接ぎを行いました。この実証は、二段式結実法により翌年から結実させることが可能で、収穫までの未収益期間を短縮するとともに、高品質、連年結果、多収量に繋がり、農家所得の向上をめざすものとなります。
 引き続き株式会社オレンジアグリが地域の担い手としての機能を発揮できるよう支援していきます。
 
 
超「省力・低コスト・高品質」モデル園
 
一挙接ぎ木更新+二段式結実法による早期着果技術の実証
 

 

ICTを活用して、匠の技を継承します

 「産地に歴史有り」と言われ、産地ならではの技術が必ず醸成されています。その醸されてきた営農技術を使ってこそ、産地のブランドが維持継承されるものです。しかし、農業者の減少は生産力の減退とともに、産地の技術情報も同時に失っていきます。そこで、JA三重南紀では、NECソリューションイノベータ株式会社、紀州地域農業改良普及センターと連携し、ICTを活用してかんきつ栽培における匠の技術を可視化し、担い手に伝承していく技術開発(人工知能未来農業創造プロジェクト推進事業)に取り組んでいます。
 今回NECソリューションイノベータ株式会社が開発したシステムは、かんきつ栽培においてアイカメラ(眼鏡型視点同時記録撮影装置)で記録した映像をもとに、熟練農業者の剪定作業における着眼点や判断のポイントなどを学習コンテンツとして見える化したものです。過日、テレビ東京系列からの取材があり、その時同時にビギナー農家の剪定作業映像も撮影しました。ビギナー農家は自らと熟練農業者の判断との違いに気づき、技術の早期習得につながりました。
 今後は、摘果、マルチ栽培技術等、かんきつ基幹技術のシステム普及を支援し、担い手の育成や産地のレベルアップにつなげていきたいと考えています。
 
デジタルコンテンツによる事後学習  アイカメラで剪定映像を記録する


 

平成29年5月普及現地情報

  1. 6次産業化中央プランナーによる個別相談の開催
  2. 新規就農希望者の農業体験を行いました
  3. 紀宝町大里地区で直播栽培(湛水直播・V溝乾田直播)に取り組みました
  4. みかんの開花状況について

「6次産業化中央プランナーによる個別相談の開催

  5月23日、鳥羽1番街のチャレンジマーケットに、自社商品を出店している御浜町の株式会社かきうち農園の6次産業化中央プランナー松田高政氏による個別相談に同行しました。今回の相談は、株式会社かきうち農園が3月から出店を行っている鳥羽1番街の土産物売り場における商品の販売方法、工夫等についてです。
  当日は、最初に鳥羽観光会館ビル株式会社の原田社長から、地元のおいしい果物や暖かみのある工芸品を希望する観光客の声を受けた「鳥羽1チャレンジマーケット」の店舗づくりについて説明を受けました。垣内社長から会社の最終目標を聞かせてもらい、それに向けた販売促進の取組について、松田プランナー、中央農業改良普及センター岩﨑革新専門員及びフードイノベーション課池中主査とともに、意見交換や売り場での検討を行いました。箱菓子の売り場が多い中で農園を感じさせ、お客さんに共感を持ってもらえるブースレイアウトにするとともに、お客様の声を直接聞いている販売店員の方々との情報交換を密にして、出店以上の効果を生み出していく日々の実践が大切とのアドバイスを頂きました。相談を通じて、垣内社長及び社員である東恩納(ひがしおんな)さんも具体的な相談を現場にて行えたことで、大変充実した相談会となりました。
 今後も6次産業化の取り組む事業者の相談支援について、中央農業改良普及センターと連携しながら取組を進めていきます。
 
 会議室にて意見交換 出店ブースにおける相談
  

新規就農希望者の農業体験を行いました

 カンキツ産地である東紀州地域では、農家の高齢化による農業就業者人口の減少が著しく、カンキツ生産量の減少、耕作放棄地の増加につながっています。産地の維持・発展のためには、新規就農者の確保、育成が喫緊の課題となっています。当地域では、新規就農者確保のため、JA、市町、県で組織される「三重南紀元気なみかんの里創生プロジェクト協議会」(以下「元気なみかんの里協議会」)で、新規就農希望者への産地PR、農業体験の実施、1年間の農家研修支援等の活動を行っています。この度、元気なみかんの里協議会へ就農相談があり、農業体験を行う運びとなりました。
 今回の農業体験は2日間で行い、1日目と2日目では違う農家で体験を行いました。今回の就農希望者が就農する場合、Iターン就農01となるため、同じIターンで就農された農家に農業体験の受け入れをお願いしました。就農希望者は農家の作業説明を真剣に聞き、一生懸命に作業を行っていました。休憩時間にはIターンならではの苦労話や、厳しいアドバイスをもらう場面もありました。就農希望者は2日間の作業体験と農家の生の声を聞き、就農に対しての考えを深める機会となったようでした。
 新規就農希望者が就農後に地域の担い手となるまでには、様々な課題があります。その課題を乗り越え、地域の担い手となれるよう、普及センターは今後もJA、市町と連携して新規就農者の確保、育成を行っていきます。
 

 
 
 
   収穫作業をする就農希望者(左)

 

   

紀宝町大里地区で直播栽培(湛水直播・V溝乾田直播)に取り組みました

 紀宝町大里地区の水田を担う耕種農家で組織化されたONDファームでは、肉牛繁殖肥育一貫経営の農家を中心に、約7haの水田において、稲WCS(ホールクロップサイレージ)の生産利用を行っています。育苗にかかる労力や作業スペースが限界に近いことから、今年度より直播栽培を検討することになりました。
ONDファームではこれまで、作期分散を図るために早生の主食用品種と晩生の専用品種ホシアオバを栽培してきましたが、今回は、ホシアオバ31aと、タチアオバ40aの湛水直播栽培に取り組みました。
 さらに、同じ直播栽培として、中央普及センター畜産普及課、農業研究所の支援のもと、V溝乾田直播によるあきたこまちの栽培にも取り組んでいます。
 5月12日、18日、29日に播種を行い、一番早く播種を行ったホシアオバの圃場では5月末現在、草丈10cm程まで成長しています。今後、調査区を設け、栽培データを収集し、農家の技術確立に向けて支援を行っていきます。
 
湛水直播の様子 V溝乾田直播の様子
   

みかんの開花状況について

   3月の気温が平年に比べ低めに推移したため、温州みかんの発芽期は4月7日頃で、平年より7日程度遅くなりました。その後、気温は平年並みに推移しましたが、満開期は海岸部で5月7日頃、山間部で5月12日頃となり、平年より5日程度遅れました。着花量は極早生では平年並、早生では園地によりバラツキが大きいがやや少ない傾向、中晩柑類は平年並です。病害虫については、一部園地でアザミウマ類の発生が多くなっています。
 4月21日と5月16日には営農連絡協議会01を開催し、今年の開花状況の確認、摘果剤の使用方法等、今後の技術対策等について検討しました。本年度も摘果作業の省力化と隔年結果の是正対策として、摘果剤散布を推進していきます。これを受けて、JAでは摘果剤利用を前提として、5月17日に部分全摘果、5月26日には間引き摘果の講習会を開催しました。例年通り多数の生産者が参加していだだきました。
 普及センターは、本年度も高品質果実の安定生産に向けて、生産者と関係機関で連携し、産地全体での取組を進めていきます。
 
 
摘果剤講習会における散布実演  

※01:JA三重南紀営農指導部、3市町関係部署、紀南果樹研究室、紀州地域農業改良普及センターがメンバーである。ほぼ月1回のペースで開催し、柑橘振興にかかる情報をお互いに提供、共有することで、行政担当者、技術者間の営農技術情報の並列化をめざしている。

 

本ページに関する問い合わせ先

三重県 熊野農林事務所 〒519-4393 
熊野市井戸町371(熊野庁舎4階)
電話番号:0597-89-6121 
ファクス番号:0597-89-6138 
メールアドレス:knorin@pref.mie.lg.jp

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