首都機能移転に対する考え方
今、日本あるいは世界は、明治維新や戦後の改革あるいは農業改革や産業改革よりも、もっと大きな文明史的な改革点にあると考えており、首都機能移転は、地方分権、行政改革、規制緩和を推進し、世界に通用する日本、あるいは「新しい社会システム」への転換を図るための仕掛けとして、極めて大きな役割を果たすものと認識しています。
すなわち、官主導の体制やキャッチアップ型の画一的な施策が行き詰まりを迎え、抜本的な体質改善が求められており、首都機能移転という「かたち」から換えていく方法も、理論による改革に匹敵するものがあって、新しい日本の姿、かたちを議論し、ひいては民主主義の在り方を問い直すツールになると考えています。
21世紀の日本のあり様をめぐって、例えば、簡素で効率的な政府、国と地方との関係、グローバルスタンダードな企業社会、新たな交流・連携を生む国土構造、交通ネットワークの再構築、環境共生型や情報先進型の都市づくり、そうした都市のライフスタイルなど、様々な議論が必要であります。
かってアメリカで「月へ行こうよ」と人類の英知を結集しアポロ計画を実行したように、21世紀を問う国内政治の最大課題として、国会においては勇気と情熱を持って取り組んでいただき、そして国会の皆さん、国民の皆さんにより徹底的に議論を深めていただければと期待しております。
今後、三重県においても、近畿圏、中部圏の皆さんと連携して首都機能移転の推進に取り組むとともに、首都機能移転の意義や必要性、三重・畿央地域の優位性をアピールし議論を巻き起こしてまいりたいと考えています。