平成19年度「一万人アンケート」実施結果について
一万人アンケートは、県民の皆さんの県行政の各分野に対する満足意識、重要意識等を把握し、県政運営に活用するため実施しています。このたび、平成19年度の結果をとりまとめましたのでその概要を報告します。
1 三重県の住みやすさについて
(1) 三重県の住みやすさについての評価
県全体で、三重県は住みやすいと答えた人の割合は77.2%となり、前年に比べ4.5ポイント減少しました。
調査年度 | 平成10年度 | 平成12年度 | 平成14年度 | 平成15年度 | 平成16年度 | 平成17年度 | 平成18年度 | 平成19年度 |
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「住みやすい」と答えた方の割合 | 76.4% | 80.7% | 77.7% | 82.2% | 82.3% | 84.9% | 81.7% | 77.2% |
※(「とても住みやすい」と「どちらかといえば住みやすい」の回答を合わせたもの)
(2) 今後の定住意向について *15年度からの調査項目
今後も三重県に住みたいと答えた人の割合は、78.2%となり、昨年度より1.5ポイント増加しています。
調査年度 | 平成15年度 | 平成16年度 | 平成17年度 | 平成18年度 | 平成19年度 |
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「今後も三重県に住みたい」 と答えた方の合計 |
80.2% | 76.1% | 77.7% | 76.7% | 78.2% |
※(「今の場所に住み続けたい」と「三重県内の別の場所に住みたい」の回答を合わせたもの)
2 県行政全般に対する満足意識、不満意識
県行政の各分野における取組(44項目)について、重要意識、満足意識、不満意識、認知意識を調査しました。
「重要意識」 = 「重要」と「どちらかといえば重要」と答えた人の率の計
「満足意識」 = 「満足」と「どちらかといえば満足」と答えた人の率の計
「不満意識」 = 「不満」と「どちらかといえば不満」と答えた人の率の計
「認知意識」 = 「取組の内容を知っている」と「取り組んでいることは知っている」と答えた人の率の計
県政全般に対する満足(不満)意識を、44項目における満足意識、不満意識の平均でみてみると、満足意識は1.2ポイント減少し、不満意識は1.8ポイント増加しています。
調査年度 | 平成10年度 | 平成12年度 | 平成14年度 | 平成15年度 | 平成16年度 | 平成17年度 | 平成18年度 | 平成19年度 |
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満足意識の 平均値 |
12.1% | 11.8% | 11.9% | 11.3% | 20.0% | 21.1% | 21.2% | 20.0% |
不満意識の 平均値 |
30.5% | 28.3% | 28.9% | 26.5% | 25.0% | 25.3% | 24.7% | 26.5% |
※(平成16年度に設問の表現を変更したため、平成15年度以前は参考扱い)
3 県行政の各分野における取組にについて
アンケートで得られた重要意識・満足意識から計算した重要度・満足度を、それぞれ縦軸・横軸にとって44項目の回答結果をプロットすると、下図のようになります。
【重要度と満足度の散布図】
(1) 県全体の重要度・満足度の分析
・取組に対する県民のニーズが特に高いもの
【Aゾーン 重要度が平均値より高く、満足度が平均値より低い項目】
「重要度・満足度プロット図」の左上に位置する項目は、施策の必要性が充分認識され、特に取組の推進や改善に対する県民のニーズ(期待)が高い項目と考えられ、従来の施策の取組方向について、さらに改善を検討する必要があります。
主な項目 |
---|
「学校教育」「青少年の健全育成」「地域での防災の取組」「交通安全」 「防犯」「子育て環境」「福祉サービス」「ごみの減量」「川や海の水質」 「地球温暖化防止」「雇用」「エネルギー」 |
・取組の必要性と内容に対する県民の評価が得られているもの
【Bゾーン 重要度、満足度ともに平均値より高い項目】
「重要度・満足度プロット図」の右上に位置する項目は、施策の必要性が充分認識され、その取組にも満足されている項目と考えられ、今後も現在の水準を維持するため、着実に取組を推進する必要があります。
なお、「飲料水の供給」は従来から重要度、満足度ともに高い評価を得ています。
主な項目 |
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「人権尊重」「災害対策」「食の安全」「保健予防体制」「医療体制」 「きれいな空気」「飲料水の供給」 |
・取組に対する県民の満足度は低いものの、必要性の認識も低いもの
【Cゾーン 重要度、満足度ともに平均値より低い項目】
「重要度・満足度プロット図」の左下に位置する項目は、取組の推進や改善に対するニーズは高いものの、他の施策と比較してその必要性の認識が低い項目と考えられ、施策の重要性をさらに認知してもらえるような取組とともに、従来の施策の取組方向の改善を検討する必要があると考えられます。
主な項目 |
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「地域商工業」「公共交通機関」「農林水産業の振興」など |
・必要性の認識は低いものの、取組に対する満足度は高いもの
【Dゾーン 重要度が平均値より低く、満足度は平均値より高い項目】
「重要度・満足度プロット図」の右下に位置する項目は、他の施策と比較してその必要性の認識は低いものの、取組には満足されている項目と考えられ、現状どおりの着実な取組の推進とともに、施策の重要性についてさらに認知してもらえる取組を進める必要があると考えられます。
主な項目 |
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「高齢者、障害者の社会参加」「自然環境との共生」など |
(2) 地域別の重要度、満足度の分析
①各地域の「重要度・満足度プロット図」のAゾーンに入っている、特に県民ニーズが高いと考えられる項目は下表のとおりです。
②重要度・満足度に関する地域別の特色を概観すると次のとおりです。
地域区分 | 特に県民ニーズが高い項目(Aゾーン)等に関する地域の特性 |
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北勢 | 県全体と比較して、「きれいな空気」のニーズが高くなっている。 |
伊賀 | 県全体と比較して、「災害対策」「医療体制」「公共交通機関」のニーズが高くなっている。 |
中南勢 | 県全体と比較して、「福祉サービス」「ごみの減量」の満足度が高くなっている。 |
伊勢志摩 | 県全体と比較して、「災害対策」「医療体制」「地域商工業」に関するニーズが高くなっている一方で、「防犯」「福祉サービス」「ごみの減量」の満足度が高くなっている。 |
東紀州 | 県全体と比較して、「災害対策」「医療体制」「農林水産業の振興」「産業振興」「地域商工業」「高速交通網」「道路の整備」「公共交通機関」に関する項目へのニーズが高くなっている一方で、「交通安全」「防犯」「福祉サービス」「ごみの減量」「川や海の水質」の満足度が高くなっている。 |
(3)時系列分析でみた重要度、満足度の分析
平成17年度から平成19年度までの3年間の時系列分析を行いました。
◆県全体の3年間の動き
満足度が上がっている主なもの | 「災害対策」「生涯学習」「防犯」 |
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満足度が下がっている主なもの | 「保健予防体制」「子育て環境」「医療体制」「福祉サービス」「自然環境との共生」「希少な生物」「きれいな空気」「川や海の水質」「地球温暖化防止」「過疎地域等の振興」 |
4 認知意識による重要度、満足度の分析
行政の具体的な取組を認知している人と認知してない人を比較すると、認知している人の重要度、満足度は高く、認知していない人の重要度、満足度は低くなっており、施策の取組を知っているほど重要性を訴える傾向や、施策の取組を知っているほど満足している傾向がみられます。
認知の如何によって重要度、もしくは満足度の差が大きい項目のうち、特に認知意識が低い「国際化」「港の整備」などは、その取組内容を積極的に広報していくことで、施策や事業の必要性について県民の理解や満足を得られる可能性があります。
認知の如何により重要度の差が大きい5項目
項 目 | 重 要 度 | 認知意識 | ||
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認知している人 | 認知していない人 | 差 | ||
文化・芸術 | 1.10 | 0.57 | 0.53 | 38.8% |
市民活動 | 1.15 | 0.63 | 0.52 | 49.4% |
港の整備 | 1.00 | 0.49 | 0.51 | 27.1% |
歴史・文化遺産 | 1.26 | 0.77 | 0.49 | 47.5% |
国際化 | 1.14 | 0.69 | 0.45 | 22.6% |
認知の如何により満足度の差が大きい5項目
項 目 | 満 足 度 | 認知意識 | ||
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認知している人 | 認知していない人 | 差 | ||
スポーツ・レクリエーション | 0.25 | -0.55 | 0.80 | 48.5% |
医療体制 | 0.24 | -0.55 | 0.79 | 47.4% |
飲料水の供給 | 0.92 | 0.13 | 0.79 | 50.7% |
公共交通機関 | 0.12 | -0.66 | 0.78 | 35.0% |
高速交通網 | 0.38 | -0.36 | 0.74 | 54.5% |
なお、「飲料水の供給」「医療体制」等の重要度上位項目については、認知していなくても重要度が高くなっており、認知の如何に関わらず重要と感じている人が多くなっています。
主な項目 |
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「飲料水の供給」「医療体制」「防犯」「学校教育」「地域での防災の取組」「災害対策」「きれいな空気」「川や海の水質」「青少年の健全育成」「地球温暖化防止」など |
5 住みやすい及び住みにくいと感じている点
住みやすいと答えた方(77.2%)及び住みにくいと答えた方(17.5%)を対象に、それぞれ満足している部分、不足している部分を調査したところ、以下のようになりました。
(1)住みやすいと感じている点
住みやすいと感じている方が満足している部分については、「きれいな空気」と答えた人の割合が30.7%と最も高く、次いで「自然環境との共生」(24.5%)、「飲料水の供給」(22.6%)の順となっており、県民の多くは自然環境を評価していることがうかがえます。これらに次ぐものとしては、「医療体制」(17.6%)、「食の安全」(14.1%)などの安心面、「公共交通機関」(13.5%)、「道路の整備」(12.4%)などの交通面があげられています。
○地域別 上位5項目
・「きれいな空気」「自然環境との共生」「飲料水の供給」が全地域で上位5項目としてあげられており、「医療体制」「食の安全」は3地域で、「防犯」「公共交通機関」「川や海の水質」は2地域で、それぞれ上位5位までに入っています。
(1)住みにくいと感じている点
住みにくいと感じている方が不足していると考える部分については、「公共交通機関」と答えた人の割合が30.7%と最も高く、次いで「医療体制」が29.5%となっており、これら2つの項目が他と比較して多くなっています。これらに次ぐものとしては、「雇用」(16.9%)、「道路の整備」(15.9%)、「防犯」(14.8%)などがあげられています。
○地域別 上位5項目
・「公共交通機関」「医療体制」が全地域で上位5項目としてあげられており、「雇用」「道路の整備」は4地域で、「子育て環境」は2地域で、それぞれ上位5位までに入っています。
・上記以外の項目では、「防犯」「交通安全」が北勢地域で、「高齢者、障害者の社会参加」が中南勢地域で、「災害対策」「快適なまちづくり」が伊勢志摩地域で、「過疎地域等の振興」「高速交通網」が東紀州地域で、それぞれ上位5位までに入っています。
(参考) アンケートの実施状況
(1) 調査内容
①県行政の各分野の取組についての重要意識、満足意識、認知意識
②住みやすさについての質問
(附属調査)
・地域の活動についての質問
・県の広報広聴についての質問
(2) 調査の設計
・調査地域:三重県全域
・調査対象:県内在住の20歳以上の男女
・標本数:10 000人
・抽出方法:無作為抽出法(選挙人名簿を使用)
5地域ごとに2 000サンプルを配分
・調査方法:郵送法
・調査時期:平成19年3月
(3) 回収の結果
標本数 10 000人(100.0%) 実回収総数 2 811人(28.1%)
有効回収数 2 727人(27.3%)
無効数 84人( 0.8%)
(4) 集計における回収数の補正
調査対象の抽出にあたり、居住地域の母集団(選挙人名簿登録者数)の大小に関わらず、2" 000人ずつのサンプルを割り当てました。
しかし、県全体の集計分析を回収実数のまま行うと、母集団の小さい地域の調査結果が全体の結果に反映しすぎることになりますので、補正値を乗じて補正回収数としています。その結果、補正後の全体回収数は11 321となります。
地域区分 | 補正値 |
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北勢 | 8.94 |
伊賀 | 2.03 |
中南勢 | 5.60 |
伊勢志摩 | 3.06 |
東紀州 | 1.00 |