平成14年度「三重のくにづくり一万人アンケート」調査結果の概要
県政運営に県民の皆さんの意見を反映するため、「三重のくにづくり一万人アンケート」を平成10年度、12年度と実施してきたところですが、平成14年度の結果がまとまりましたので報告します。
1.アンケート結果の概要
(1)三重県の住みやすさについての評価
三重県が「住みやすい」と答えた方の割合は全体で平成12年度からは若干下がりましたが、平成10年度の水準より高くなっています。
「住みやすい」と答えた方の合計
平成14年度 77.7%
平成12年度 80.7%
平成10年度 76.4%
(『とても住みやすい』と『住みやすい』の回答を合わせたもの)
(2)県行政の各分野における重要意識
「重要」及び「どちらかといえば重要」と回答されたものを合わせて『重要意識』としています。重要意識が50%を上回った項目数は40項目、70%を上回った項目は24項目となっています。
重要意識の高い上位5項目は、順に「安心な水の安定確保」、「ごみの減量化」、「川や水の水質浄化」、「防災対策への取組み」、「患者本位の医療体制」となっています。これは、前回調査における上位5項目と同じであり、安全・安心や環境に関する項目の重要意識が高い傾向が続いていることがうかがわれます。
また、(重要意識とは別に、)前回調査と比べて「重要」との回答率が大幅に上昇(6.0ポイント以上)したものは、「食品の安全性確保」、「地域商工業の活発化」、「観光施設・地域づくり」、「雇用・勤労者福祉」、「防犯活動の強化」などであり、安全や地域振興に関する項目で高くなっています。
一方、大幅に下落した項目は少なく、「国道等の改良・整備」、「青少年の健全育成」、「情報教育の推進」が2ポイント以上の低下となっています。
(3)県行政の各分野における満足意識、不満意識
「満足」及び「どちらかといえば満足」と回答されたものを合わせて『満足意識』としています。また、「不満」及び「どちらかといえば不満」と回答されたものを合わせて『不満意識』としています。
重要意識とは異なり、満足意識においては「どちらともいえない」と回答されたものが最小27.7%~最大48.1%と非常に多くなっています。
満足意識と不満意識を比べると、ほとんどの項目で不満意識の方が高くなっています。
(満足意識)
県全体での満足意識上位3項目は「安心な水の安定確保」、「文化遺跡等の保存」、「スポーツ施設の整備」で、前回と同じ順位となりましたが、今回調査では「情報ネットワークの整備」が大きく伸び、4位に上がってきています。満足意識全体で20%を超えたものはこの4項目で、前回調査より1項目増えています。
また、満足意識が前回調査より増加した主なものは、「情報ネットワークの整備」、「保健・福祉サービス」、「情報教育の推進」、「ゴミの減量化」、「自然に親しむ場の整備」などです。
(不満意識)
前回、前々回の調査で不満意識の1位であった「ゴミの減量化」が6位と順位を下げ、代わって前回は4位だった「雇用・勤労者福祉」が1位となっています。また、2位の「川や海の水質浄化」と3位の「快適なまちづくり」は前回と順位は変わらず、不満意識は高いものとなっています。
また、今回の調査では「患者本位の医療体制」が前回7位から今回4位、「地域商工業の活発化」が前回9位から今回5位と、上位5項目に入っています。
その他では「食品の安全性確保」の不満意識が20.5%から33.6%へと著しく増加しているほか、「自然災害対策」、「防災対策への取組み」、「防犯活動の強化」などで5.0ポイント以上増加しています。
不満意識全体では20%を超えているのは35項目と、前回調査の37項目より2項目減っていますが、満足意識で20%を超えたものは4項目しかないことに比べると、不満意識が高いことが伺われます。
また、30%を超えているのは20項目で、こちらは前回調査の16項目より4項目増加しています。
(4)今後の県行政の取り組みで重要だと思われる分野
「三重のくにづくり宣言」に掲げる20の政策について、どの分野に力を入れていくべきかを聞いたものです。
上位5項目は平成12年度調査と同じ分野となっています。
中でも「安全な生活の確保」が8.0ポイントの増加、「充実した職業生活の推進」が5.2ポイントの増加と大きく伸びています。
平成14年度上位5項目
1位「安心できる生活の確保」 40.1%(前回調査1位、38.1%)
2位「安全な生活の確保」 31.7%(前回調査4位、23.7%)
3位「人づくりの推進」 31.5%(前回調査2位、35.9%)
4位「資源循環型社会の構築」 31.4%(前回調査3位、34.7%)
5位「充実した職業生活の推進」22.2%(前回調査5位、17.0%)
2.アンケートの実施方法
(1)実施回数
隔年で3回実施
平成10年度調査:平成10年11月~12月
平成12年度調査:平成12年 7月~ 8月
平成14年度調査:平成14年 6月~ 7月
(2)調査地域・対象
三重県全域、県内居住の20歳以上の男女
(3)標本数・抽出方法
標本数 10,000人
抽出法 無作為抽出法(選挙人名簿を使用)
9生活創造圏ごとに1,111サンプルを配分
(四日市生活創造圏のみ1,112サンプル)