6.街道に沿って発達したお餅
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三重県には、江戸時代に東海道をはじめ、伊勢道、伊勢別 街道、大和街道、伊賀街道、和歌山街道、熊野街道、熊野脇街道、二見道などと呼ばれる多くの街道がありました。人々は往復の宿泊・休憩に飲み物や食事をとって空腹や疲れを癒しました。三重県の多くのお餅はこうして発達し、今日まで受け継がれてきました。 東海道筋では桑名の安永餅、日永の長餅があります。細長い形で、米粒を模しているとも言われています。厚みは1cm前後、中に餡が入って、両面 焼いたもの。 大和街道、初瀬街道、伊勢本道筋には津のけいらん、相可の松かさ餅、松阪のいが餅、関の志ら玉があり、円形で厚み1-2cm、中には餡が入っています。表面にピンクや緑、黄色に着色したもち米が散らしてあり、華やかな雰囲気を醸しています。 伊勢周辺では赤福餅、お福餅、二軒茶屋餅、度会のへんば(返馬)餅、さわ餅、二見の空也餅などがあります。餡が外に着いているものから、餡をくるんでいるもの、餡を挟んだもの、球形に近い丸形など形状は一様でなく、また使用材料も様々です。 |