5.豊かな山の幸の食文化
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三重の広大な山林は雨と太陽のエネルギーを受けて多くの動植物を育みます。 山林の動物には、いのしし、鹿、雉、豚、牛などがあります。菰野町、飯南町、飯高町、度会町、大宮町などではいのししが多く、田や畑にいのししよけを設け、食害予防のためいのしし猟が行われます。ボタン鍋や僧兵鍋が有名です。 野生の雉は平安時代の昔から食べられており、紀和町では約1haの野外飼育場で雉が養殖されています。かしわに似たあっさりしたうま味で、鍋物が美味しい。 伊賀では豚肉が伊賀豚として、また松阪の松阪肉は欠かすことができません。 山林の植物には、柑橘類や柿、メロンなどの果物、それに野菜類があります。温暖な気候は、甘いみかんを恵んでくれます。熊野市では「新姫」という1個30g位の小さな果実の品種が発見され、1970年3月に天然記念物に指定され、1997年には農水省に種苗登録されています。柿は伊勢市指定天然記念物の蓮台寺柿があります。 野菜類にはこんにゃく、山くらげ、伊勢いも、椎茸、伊勢茶などがあり、伊勢茶は静岡、鹿児島に次いで第3位 の生産量を誇っています。 |
新姫
蓮台寺柿 こんにゃく芋 |