2.豊富な海岸線がもたらす浜の幸から生まれた食文化
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三重県は波穏やかな伊勢湾に面し、変化に富んだ遠浅の海岸線を擁しています。その海浜や湾がもたらしてくれる貝類、海草類はじめ多くの海浜の幸があります。 貝類の中で何と言っても第一位に挙がるのは、「桑名の殿様、しぐれで茶々漬け」と唄われるように、はまぐりを砂糖と溜まりで煮上げて佃煮にしたしぐれでしょう。あさりも漁獲は千葉についで第2位ですが、やはりしぐれ煮がおいしい。次いで的矢のかきでしょう。収穫量は全国第5位ですが、特に生食用無菌がきが有名です。他にあわびは海女による漁が有名であり、まて貝、大あさり、さざえなどは直火焼きするのもおいしい食べ方です。 次は海老の王様伊勢えび。現在漁獲量全国2~4位ですが、元々三重県で多く捕れたのでこの名があります。 海水と淡水が入り混じる河口で発達したのがうなぎ養殖。津市内外で多くのうなぎ料理屋が店を構えています。津では関西風の焼き方・味付けです。また、めずらしい魚に謡曲(阿漕平治)で有名な“やがら(写真)”が挙げられます。 海草類にはひじき、のり、あらめ、わかめ、めかぶ(わかめの茎)など種類も豊富で、スーパーに出回らない地元ならではの食材も多くあります。 |
的矢のかき 伊勢えび あらめ巻き やがら |