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平成22年09月29日

三重県人事委員会

平成22年「職員の給与等に関する報告及び勧告」の概要

平成22年10月4日
三重県人事委員会

Ⅰ本年の民間給与との較差に基づく給与改定

1 公民給与の較差

  • 企業規模50人以上、かつ、事業所規模50人以上の県内699の民間事業所のうちから、147事業所を抽出し、職種別民間給与実態調査を実施
  • 4月分の公民給与について、役職・学歴・年齢別に対比して公民較差を算出
 

較差

△1,298円

(△0.33%)  

人事院勧告

△757円

(△0.19%)

(参考)

平成20年県勧告

1,556円

(0.40%)  

 

平成21年人事院勧告

△863円

(△0.22%)  

2 改定すべき事項

(1) 50歳台後半層の職員の給与の抑制措置

  • 本年の人事院勧告における50歳台後半層の職員の給与の抑制措置については、これまで基本としてきた国の俸給表構造と同様に取り扱うことが適当
  • 本県においても、人事院勧告に準じ、55歳を超える職員(行政職給料表5級以下の職員及びこれに相当する級の職員を除く)について、給料及び管理職手当の支給額を一定率で減額(△1.5%)

※ 医療職給料表(一)等についてはこの措置は行わない

(2)給料表

  • (1)による解消分を除いた残りの公民較差に相当する引下げ 

平均改定率

△0.2%

 

  • 改定に当たっては、国の俸給表構造を維持するため、人事院勧告で改定された俸給表を基準に、公民較差の解消に必要な一定率を乗じる方法により引下げ

(初任給を中心とした若年層及び医療職給料表(一)等を除く)

※ 給与構造改革の給料水準引下げに伴う経過措置額の算定基礎となる額についても、調整率(「3実施時期等」参照)等を踏まえた率を乗じて得た額に引下げ

(3) 期末・勤勉手当

民間の特別給との均衡を図るため、年間支給月数を0.2月分引下げ

現行4.15月分

改定後3.95月分

 

(一般の職員の場合の支給月数)

  6月期 12月期
22年度

期末手当

1.25月(支給済み) 1.35月(現行1.5月)
勤勉手当 0.7月(支給済み)

0.65月(現行0.7月)

23年度以降 期末手当 1.225月 1.375月
勤勉手当 0.675月 0.675月

3 実施時期等

  • 条例の公布の日の属する月の翌月の初日(公布の日が月の初日であるときは、その日)
  • 平成22年4月から改定の実施の日の前日までの期間に係る較差相当分を年間給与でみて解消するため、4月の給与に調整率(△0.34%)(注)を乗じて得た額に4月から実施の日の属する月の前月までの月数を乗じて得た額と、6月に支給された期末・勤勉手当の額に調整率を乗じて得た額の合計額に相当する額を、12月期の期末手当の額で減額調整(引下げ改定が行われる給料月額又は経過措置額を受ける職員を対象)

(注)引下げ改定が行われる給料月額又は経過措置額を受ける職員によって行政職給料表適用職員全体の民間給与との較差の総額を負担することとして求められる率

4 上記改定による配分額(行政職)

区分 配分額 配分率
給料

△1,154円

△0.29%

諸手当

△80円

△0.02%

はね返り分

△49円

△0.01%

△1,283円

△0.32%

Ⅱ時間外勤務手当

  • 人事院勧告に準じ、月60時間の時間外勤務時間の積算の基礎に日曜日又はこれに相当する日の勤務の時間を含めることとし、平成23年度から実施

Ⅲ勤務実績の給与への反映

  • 勤務成績に基づく新たな昇給制度及び勤勉手当に勤務実績をより反映し得る仕組みについて、導入までの工程表を作成するなど、早期の構築・導入に向けた取組を進めていく必要

Ⅳ教員給与への対応

  • 教育委員会における学校教育法の改正に伴う副校長、主幹教諭等の新たな職の設置の検討状況や義務教育費国庫負担金に係る取扱いを踏まえ適切に対応

Ⅴ人事行政に関する報告

1 公務員の労働基本権に関する状況

  • 国では公務員の労働基本権の在り方の見直しが進められており、人事行政の公正の確保や人事委員会の役割に関わる事項であることから、今後も国の動向を注視

2 高齢期の雇用問題

  • 定年の段階的な引上げとその実施に当たっての人材活用方策や給与等の課題について、国の動向を注視しながら、検討を進めることが必要

3 人材の確保・育成

  • 人物面を重視した試験方法などについての調査・検討を継続
  • 任期付採用制度などの活用について、引き続き検討が必要
  • 評価制度について、成果と課題を検証し、本施行へつなげることが必要
  • 公務員倫理や法令遵守の意識を一層高めるための取組を進めることが必要

4 総勤務時間の縮減

  • 縮減の取組について検証し、より実効あるものに結びつけることが必要
  • 超長時間勤務の原因の分析と改善策の検討が必要
  • 勤務時間の弾力化について、より柔軟に活用することが必要

5 仕事と家庭の両立支援の推進

  • 男性の育児参加について、より積極的な措置を講じることが必要
  • 介護のための休暇等の制度について、一層の周知を図ることが必要
  • 女性のキャリア形成を支援する取組を進めることが必要
  • 臨時的任用職員等の仕事と家庭の両立について、一層配慮することが必要

6 健康対策の推進

  • メンタル疾患の予防と早期発見のため、メンタルヘルスの知識を学ぶ機会を拡大することが必要
  • ハラスメントの対策に取り組み、良好な職場環境をつくることが必要
  • メンタル疾患休職者等の復職支援と再発防止のための取組を拡充することが必要

Ⅵ勧告実施にあたって

  • 職員一人ひとりが全体の奉仕者として、より一層の自覚と責任、高い倫理観を持って、職務に精励され、県民が主役の県政を推進していくことを強く要望
  • 県議会及び知事におかれては、情勢適応の原則に基づき職員の給与水準を民間の給与水準に合わせるものとして定着している給与勧告制度が果たしている役割に対し深い理解を示され、本年の勧告を実施されるよう要請

(参考)

職員の年間平均給与

  • この勧告が実施されると、職員(行政職)の平均で、本年給与勧告前の年間給与648万円が、勧告後では638万円となり、約10万4千円の減少
  • 年間給与は勧告前との比較で2年連続の減少

主な職種の年間給与

区分 行政職 公安職 高校等
教育職
中小校
教育職
全職員
人員(人)

4,959

2,976

3,702

 9,226

 21,496

平均年齢(歳)

43.1

38.7

45.2

44.4

43.3

平均経験年数(年)

21.7

18.0

22.6

22.1

21.4

改定前の平均給与額(円)

395,803

368,309

441,032

428,476

414,454

改定後の平均給与額(円)

394,520

367,550

439,959

 427,657

413,193

改定前の平均年収(千円)

6,481

5,971

7,174

6,956

6,721

改定後の平均年収(千円)

6,377

5,884

7,066

 6,855

6,617

平均年収の差(千円)

△104

△87

△108

 △101

△104

<モデル給与例(行政職)>

(単位:円)

区分 勧告前 勧告後 年間給与
の減少額
月額 年間給与 月額 年間給与
係員 25歳 独身

215,280

3,477,000

215,280

3,434,000

△43,000

30歳 配偶者

265,720

4,291,000

265,512

4,235,000

△56,000

主査 40歳 配偶者、子2

391,976

6,482,000

391,456

6,388,000

△94,000

主幹 45歳 配偶者、子2

433,368

7,168,000

432,640

7,061,000

△107,000

課長級 配偶者、子2

553,800

8,857,000

552,864

8,734,000

△123,000

次長級 配偶者

604,656

10,036,000

594,310

9,730,000

△306,000

部長級 配偶者

678,496

11,347,000

666,961

10,999,000

△348,000

平成22年「職員の給与等に関する報告及び勧告」はこちらから

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