平成29年「職員の給与等に関する報告及び勧告」の概要
平成29年10月11日
三重県人事委員会
【職員の給与に関する報告及び勧告】
| ○本年の給与勧告のポイント 『公民較差が小さいため、月例給（※）は据え置き』 『ボーナスは年間0.1月分引上げ』 （※）医師又は歯科医師に対する初任給調整手当を除く。
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Ⅰ 本年の民間給与との較差に基づく給与改定
１ 職員の給与と民間給与との比較
（１）公民較差（月例給）
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参考（国） |
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区分 |
金額等 |
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金額等 |
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民間従業員の給与 |
(A) |
392,405円 |
411,350円 |
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職員(行政職)の給与 |
(B) |
392,243円 |
410,719円 |
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公民較差 |
(A)－(B) |
162円（0.04％） |
631円（0.15%） |
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※特例条例による減額措置後の公民較差
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区分 |
金額等 |
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民間従業員の給与 |
(A) |
392,405円 |
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職員(行政職)の給与 |
(B) |
390,582円 |
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公民較差 |
(A)－(B) |
1,823円（0.47％） |
（２）ボーナス（特別給）
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参考（国） |
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区分 |
月数 |
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月数 |
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民間の支給割合 |
(A) |
4.42月 |
4.42月 |
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職員の支給月数 |
(B) |
4.30月 |
4.30月 |
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較差 |
(A)－(B) |
0.12月 |
0.12月 |
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※特例条例により、勤勉手当が0.085月分減額されています。
（期末・勤勉手当年間支給月数：4.30月→4.215月）
２ 改定すべき事項
（１）月例給
【初任給調整手当】
医師又は歯科医師に対する初任給調整手当について、人事院勧告に準じ、所要の改定
○改定内容（行政職）
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区分 |
配分額 |
配分率 |
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給料 |
ー |
ー |
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諸手当 |
０円 |
0.00％ |
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はね返り分 |
ー |
ー |
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計 |
０円 |
0.00％ |
（注）１ 「諸手当」は初任給調整手当のみ。「配分額」及び「配分率」は四捨五入により０円及び0.00％。
２ 「はね返り分」とは、給料等の改定により諸手当の額が増減する分。
（２） ボーナス（特別給）
・職員の期末・勤勉手当の支給月数（4.30月）が、民間のボーナスの支給割合（4.42月分）を下回っていることから、支給月数を4.40月に引上げ
・引上げ分は、勤勉手当に配分 ※支給割合は従来から0.05月単位により改定
改定後の支給月数（一般の職員の場合）
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６月期 |
12月期 |
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平成29年度 |
期末手当 |
1.225月（支給済み） |
1.375月（改定なし） |
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勤勉手当 |
0.85月（支給済み） |
0.95月（現行0.85月） |
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平成30年度 以降 |
期末手当 |
1.225月 |
1.375月 |
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勤勉手当 |
0.90月 |
0.90月 |
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３ 実施時期
（１）月例給
平成29年4月１日
（２） ボーナス（特別給）
平成29年12月１日
（平成30年度以降の改定は、平成30年４月１日）
Ⅱ その他の課題
１ 特例条例による職員の給与の減額措置
・給与勧告制度に基づかない減額措置は、地方公務員法に規定する給与決定の原則とは異なるものであり、遺憾
２ 給与制度の総合的見直しに伴う経過措置
・経過措置の状況の変化を検証し、国や他の地方公共団体の状況を踏まえ、その取扱いについて検討する必要
３ 職務・職責に応じた給料
・任命権者において、組織のあるべき姿を見据えた「能力・実績に基づく人事管理」や職務給の原則による職務・職責に応じた職務の級の決定を通じ、職員全体の意欲・能力の向上と公務能率の最大化につなげることが必要４ 再任用職員の給与
・民間企業における再雇用者の給与の動向及び国の再任用制度の検討状況を踏まえ、公務員の定年の引上げに関する国の検討状況も注視しつつ、引き続き検討する必要
【人事管理に関する報告】
１ 人材の確保・育成
（１）人材の確保
・採用試験の受験者数が減少傾向にあり、受験者数の拡大に向けた取組が必要
（２）人材の育成・活用
・「三重県職員人づくり基本方針」を踏まえ、ＯＪＴによる人材育成を図ることが必要
・「コンプライアンスの日常化」に取り組んでいるものの、依然として不適切な事案等が発生しており、改めて公の奉仕者として高い志と倫理観を持った行動を肝に銘じることが必要
・「女性活躍推進のための三重県特定事業主行動計画」などを踏まえ、女性職員登用の拡大を進めることが必要
２ 能力・実績に基づく人事管理の推進と組織力の向上
・これまでの年齢や経験を基本とした任用による職級別職員構成を踏まえ、組織のあるべき姿を見据えた「能力・実績に基づく人事管理」、「職員の高齢化への対応」などの課題について、継続的な見直しや検証が必要
・「職員全体の意欲・能力の向上」と「職員のやりがいを引き出す組織風土の醸成」による「組織力の向上」につなげることが必要
図１：年齢・職級別職員構成
（注） 「平成29年人事統計調査」から、知事部局、各種委員会事務局、警察、県立学校、市町立学校の行政職
給料表、研究職給料表、医療職給料表（二）、医療職給料表（三）適用職員の構成を示しています。
３ ワーク・ライフ・マネジメントの推進と勤務環境の整備
（１）長時間労働の是正の取組
・超長時間勤務者数は年々減少しているものの、部局内の各課や各事務所によって二極化の傾向があるため、解消に向けて継続的な取組が必要
・職員にとって働きやすい職場環境の整備に向け、労働基準監督機関として任命権者への状況調査や抽出事業所への立入調査を実施
（２）学校現場における労務管理の推進
・県・市町教育委員会による積極的な労務管理、各学校における管理職員の的確なマネジメント及び教員自身による勤務時間の意識の徹底が重要
・教員が一人で問題を抱え込まないよう、職場全体でＯＪＴを支えるための、相談しやすい風通しの良い職場環境づくりが必要
（３）仕事と家庭の両立支援等
・仕事と家庭の両立支援に向け、管理職員が「イクボス宣言」をし、先頭に立って柔軟な働き方や職場風土づくりに努めることで、職員同士が支えあう意識の醸成が必要
・非常勤職員が働きやすい勤務環境の整備に向け、任用や給与等の勤務条件についての検討が必要
４ 健康対策の推進
・ストレスチェック制度により、職員のメンタルヘルス不調の未然防止や、職場環境の課題を明らかにし、働きやすい職場環境づくりの実現に向けた取組が必要
５ 高齢期の雇用問題
・再任用職員が培った能力や経験を生かし、モチベーションの維持・向上と組織力の向上につながる人事管理を行うことが必要
・定年延長や再任用制度などの高齢期雇用に伴う諸課題については、国などの動向を注視しつつ、適切に対応することが必要
