平成23年度 第1回中央労使協働委員会 概要
(日時) 平成23年7月5日(火) 17:00~17:50
(場所) プレゼンテーションルーム
(参加者) 県)知事、安田副知事、総務部長、総務部副部長、総務部総括室長、経営総務室長、
人材政策室長、福利厚生室長、管財室長 他
組合)中央執行委員長、副中央執行委員長、書記長、書記次長 他
(議題) 1 共同アピール2011(案)について
2 日本一、働きやすい県庁に向けて
(1)総勤務時間縮減運動について
(2)小委員会活動について
3 その他事項について
※ 議題に入る前に出席者の紹介と知事及び委員長のあいさつ
(知事あいさつ)
・ 平成12年に労使双方が「信頼」と「対等」を基本に、オープンで建設的な議論を行う場として「労使協働委員会」が創設され、他県に類をみない先駆的な取組として、労使協働が進められてきたと理解している。また、これまでの取組が働きやすい職場づくりに貢献してきたものと思っている。
・ いまわが国は先行きの見通しが困難な状況にあり、東日本大震災の発生で、人と人の絆や支えあいの大切さが改めて重視される時代となっている。このような時だからこそ、職員が一緒になって、支え合っていくことが大切。そのことで職員満足度や仕事に対する意欲が高まり、県民の皆さんへのサービス向上につながっていき、県民満足度が高まっていくと考えている。引き続き、職員の理解と納得をもとにした労使協働の取組を進めていきたい。
(委員長あいさつ)
・ 昨年で労使協働10年の節目を迎えた。それまで、ともすれば労使関係は「対立」「癒着」と言われることもあったが、「自立」した関係でさまざまな職場や県政における課題について議論し、前へ進めて行こうという思いでスタートした。振り返ってみると、さまざまな議論を通して、職員の意識改革にも寄与してきたと自負している。
・ 一方、「信頼」「対等」「パートナーシップ」等の理念が薄らいできたような懸念があり、今回、新しいスタートの場として、この理念を大事にしながら、努力して取り組みたいと考えている。
1.共同アピール2011(案)について
※ 人権・労使協働特命監から、共同アピール2011(案)を朗読
以下、発言は○が労側、●が使側である。
(委員長) これまで県民満足度と職員満足度の向上に取り組んできた。今後は、「日本一、幸福が実感できる三重県」、「日本一、働きやすい県庁」を目指していく。職員にとって、県民の皆さんが幸せを感じてもらうために働くことは当然であるが、合わせて働きやすい、やりがいのある職場づくりに真剣に取り組んでいきたい。
(知事) 本来の労使協働の意義を再確認し、もう一度新しいスタートを切ることができる内容になっていると思うので、私もこの方向でがんばっていきたいと思う。
2.日本一、働きやすい県庁に向けて
(1)総勤務時間縮減運動について
※ 経営総務室長から資料を説明
○ 平成22年度の検証については、どういった点で効果があったのか、課題は何かといったことも含めて議論をしてもらいたい。
昨年度は、鳥インフルエンザへの対応もあり、時間外勤務時間数が増えると思っていたが、結果としては前年度より減っていた。今後検証していくことではあるが、どう考えているのか。
● 部局長が率先実行取組の中で時間外縮減の取組を進めたため、年度の前半に縮減ができたことで、これだけに収まったのだと思う。
○ 時間外勤務時間数は、依然として高い水準であるので、業務の見直し等を進め、ワーク・ライフ・バランスの実現に向けて取り組んでもらいたい。
○ 時間外勤務時間数については高止まり状態である。知事として何か想いはあるか。
(知事) 無駄は省いていこうと思う。もう少し効率よくできると思ったこともあるので、そういったことを率先して言っていきたい。また、新しい計画の策定や緊急対応業務も含めて、業務を見直していくことは大切だと思っているので、自分も実践していけるようにしたい。
○ 自治体が進めてきた人員削減等のスリム化は平時を前提としたもので、今回被災地では、緊急時に人が足らず、自治体が全く機能していない状況がある。今後、防災対策等含め組織の改革等をするのであれば、緊急時の対応も踏まえて考えてもらいたい。
(知事) 緊急時の対応をしっかり踏まえた人員配置や人員数といったことについては、きちんと考えていかなければならない。一方で、本当に数が減ったから緊急対応ができなかったのか、あるいは緊急対応にいたる体制整備に問題があったのかについて、今回の震災を教訓として考えていく必要がある。いずれにしても緊急対応に万全を期す必要がある。
(2)小委員会活動について
※ 人権・労使協働特命監から口頭で説明
・ これまで、中央労使協働委員会の下に「総勤務時間縮減」、「男女協働」、「支えあい」の3つの小委員会を設けて議論してきた。今年度も小委員会活動を継続していきたい。
○ 共同アピールのなかで、「働きやすい県庁」という言葉を入れたところであり、「支えあい小委員会」を例えば「働きやすい県庁小委員会」に変えて、その中で「気づき」「支えあい」のほか、さまざまな課題を議論してはどうか。
(知事) 新しい共同アピールの中の「決め台詞」となる言葉(「働きやすい県庁」)を使ってやることはいいと思う。
3 その他事項について
※ 人権・労使協働特命監から口頭で説明
・ 総勤務時間縮減運動の一環として、休暇の計画的取得について、例年、中央労使協働委員会から各所属長に文書で周知しているが、今年度も同様に周知することとしたい。
また、労使協働の取組の一環として、知事の職場訪問を行ってきたが、今年度も取り組みたい。
(知事) 今日をスタートに一日も早く職場訪問し、私がどのように職員と向かい合ってやっていくのかを伝えたり、職員の話を聞いたりしたいと考えている。
(委員長) 「信頼」と「対等」と言うが、対等に議論しにくいこともある。労使協働の活動において、本音のやりとりや議論を行うことにより、「納得」や「信頼」が生まれてくると思うので、そういう場を活用してもらいたい。
・ 議題以外についての質問等
○ 若くて、やる気のある知事には、男女協働(「男女共同参画」「次世代育成」)について、今までにない取組を進めていただけるのではないかと期待する一方、これまでの知事の発言から、働く女性として不安に思うという声がある。
県職員に限らず、また、男性、女性を問わず、働きながら子どもを育てることに関して、どのような方針で進めていくのか教えてほしい。
(知事) 男女共同参画については、県政の中で必要不可欠な視点であるが、思うように進んでいない状況であると認識しており、状況を良くしていきたい。今の時代に合わせた働き方を考えることが大切だと思う。具体的な取組については、今後一緒に考えていきたい。
報道等を通じた私の発言で不安に思う人がいるならば、しっかりと丁寧に説明し、理解してもらえるよう努力したい。
(知事) 新しい共同アピールをまとめることができたので、アピールの趣旨に沿って、今日からスタートしたい。また、職員とどう向き合っていくのかについて、丁寧に説明していかなければならないと思っている。
(委員長) 知事に「決め台詞」と言ってもらった「働きやすい県庁」について、できるだけ発信してもらいたい。これからどう知恵を出すかが大事だと思うが、お互い努力していきたい。今後も、こういった場で幅広い議論をしていきたい。
以上