平成20年度 第2回中央労使協働委員会 概要
(日時) 平成20年9月10日(水) 10:05~11:15
(場所) プレゼンテーションルーム
(参加者) 県)知事、安田副知事、総務部長、総務部副部長、経営総務室長、
人材政策室長、福利厚生室長、管財室長 他
組合)中央執行委員長、副中央執行委員長、書記長、書記次長 他
(議題) 1 総勤務時間縮減運動について
2 「気づき」を活かした県政運営の取組状況について
3 職員満足度アンケートの実施について
4 その他
※ 議題に入る前に知事及び委員長よりそれぞれあいさつ
(知事あいさつ)
・中央政府が漂流しており、霧がかかった状況あるいは閉塞感も相変わらずである。県政を取り巻く状況も引き続き厳しく、組合の皆さんも様々な影響を受けておられると思う。こういう時だからこそ、我々の行動が後々までも影響するので頑張らなくてはと思う。
・そういう中で労使協働の取り組みは大きな役割を果たすものであり、いろいろと課題はあると思うが、有効な機能を果たすことを期待したい。
(委員長あいさつ)
・北京パラリンピックに職員2名が出場している。労使で何かできたらと思っているので、またご相談したい。
・昨日、病院事業のあり方検討委員会から答申が出された。委員会には、いろいろとシミュレーションもしながら、財政面や県民サービスの視点からしっかり議論していただくものと期待し、組合からも提言・意見を出したが、議事録を見せていただいた限り、十分な議論が行われたとは思えない。報告書については、全体としてそのように受け止めており、今後、関係部局ともいろいろ議論させていただくことになろうかと思うので、よろしくお願いしたい。
1 総勤務時間縮減運動について
※ 経営総務室長から資料を説明
以下、発言は○が労側、●が使側である。
○ 部局によって昨年度実績から目標が大きく増えているが、その要因は?
● 例えば、政策部では「美し国おこし・三重」、健康福祉部では「医療監視体制の強化」、出納局では「会計規則の改正や入札管理システムの見直し」が要因と聞いている。
○ 総務部では7月を総勤務時間縮減の強調月間として取り組まれたようだが、効果はあったのか。
● 明確に効果を検証しているわけではないが、声かけを徹底したので早く帰っていただいていたと思う。そういうきっかけが大事だと思っている。
2 「気づき」を活かした県政運営の取組状況ついて
※ 人権・労使協働特命監から資料を説明
- 「事業の見直し、業務の削減・簡素化等の提案」がなかった原因としては、予算や組織定数の集約はこれからなので、タイミングが早かったということはあると思われる。今後も引き続き提案は受け付けることとし、何か中央労協で議論いただくに相応しい提案があれば報告したい。
(委員長) これは我々から提案したものだが、現実にはあまり進まなかったと受け止めている。現場としてはそこへ踏み込むと人減らしに繋がるという思いもあったのかなと思う。雰囲気づくりが不十分だったかなと反省している。個人的に雑談していると出てくるのだが。今後、現場でどんなやり取りがあったのか、リサーチしたい。
● 予算編成方針など具体的な話が示されれば、もう少し議論もあるかもしれないが。
(安田副知事) こういう話は、職制というよりもやはり現場から積み上げることが大事。職制から話を進めるとまさに人減らしと受け取られてしまう。
(委員長) まさに、組合員からは人減らしの片棒を担ぐのかという声もあったが、もう少しフランクに、意見が出やすい雰囲気をつくることが大切なのかなと思っている。
(安田副知事) 若い人の方が不満や意見を持っているのではないか。
○ 逆に若い人は日常業務に忙殺されて周りが見えないこともある。
(知事) 余裕がなくて仕事に忙殺されるということもあるかも知れないが、そういうピンチをどうやったらチャンスに変えられるのか、未来志向で考えながら、仕事の改善提案ができるといいのだが。確かに、せっぱ詰まったところまで行かないといいアイディアは出てこない部分もあるが。
(委員長) 職員には、提案すると結局自分のところに戻ってくるのではないかという不安があると思う。まだ、取り組みの途中なので悲観しすぎてもいけないが。
(知事) テレビ会議はどの程度活用されているのか。
● 一時よく活用されていたが、今はあまり活用されていないのではないか。
(委員長) テレビ会議は、何かを周知徹底する会議には効果的だが、全体の雰囲気が掴みづらい部分がある。
(委員長) 松阪食肉衛生検査所が社会貢献の事例で率先実行大賞を取ったと聞いた。組合としてもそういう活動を一緒にできればと思うが。
(知事) 確かに社会貢献という概念を広く捉えて取り組めば、業務見直しの幅も広がるかも知れない。
3.職員満足度アンケートの実施について
※ 人材政策室長から資料を説明
特に意見なし。了承。
4.その他
・「男女協働小委員会」の活動内容の報告(人権・労使協働特命監より)
これまで2回開催し、介護のことを中心に議論してきたが、まずは、職員が介護に対してどのような不安を抱いているか、制度をどの程度理解しているかなど実態を把握するため、アンケートを実施することを検討している。
○ 女性部で話しを聞くと、意外と若い職員が介護に対して不安を抱いているということがわかり、労使で実態を把握することが必要と考えたもの。
・「支えあい小委員会」の活動内容の報告(人権・労使協働特命監より)
これまで3回開催し、メンタルヘルスやファシリティマネジメント等について議論し、3回目の会合から改善案の検討に入った。ここで具体的に報告できるものはないが、今後年内を目途に改善案をまとめ、12月の中央労協で報告できればと考えている。
○ 今、ユーカリ運動の意見を集約中だが、その中でも組織のフラット化に伴う問題(隣の人が何をしているのか分からない等)について意見が出されている。その辺りは、チーム力・組織力を向上するためにも改善していくべきと思っている。
また、職員の年齢構成では、40代が一番多いということだが、そういった層のモチベーションをいかに維持するのか、人事・組織のあり方にも関わるが、割と大きな課題かなと思っている。
(知事)冒頭の大西委員長のあいさつに関して
・パラリンピックの件については、よいことなので、今後、よく相談を。
・病院事業のあり方検討委員会の報告については、当初、委員会には、これまでいろいろな経緯があるし、議論もされているが、白紙で議論し直してほしいとお願いしたところ。私は、多様な意見が出て、十分な議論がなされたと受け止めている。ただ、3月以降の取りまとめの過程では、委員からいろいろな意見があったことは承知している。組合からも何回か申し入れをされたようだが、委員長からは、そういった意見も受けた上で議論したと聞いている。
病院事業については、一旦黒字化したが、現状は、中期シミュレーションのとおりには全く進んでいないところ。まずは、県民の医療をどう確保していくかということがあるし、我々職員や三重大など関係機関への影響も大きい。今後、県の考え方を検討する中で、いろいろとご意見をいただきながら整理していくべき。ご承知のとおり、今のままでいいということはない。実現可能な取り組み、考えを取りまとめていかなければならない。病院事業のピンチは三重県の医療全体のチャンスに繋がると思っている。
(委員長)結論ありきではなく、職員が納得したものとなるようにお願いしたい。
● 病院事業が改革すべき時期に来ているという認識では一致していると思うが、今回の報告書は我々の期待していたものとは方向性が違った。現場の声も踏まえながら検討をお願いしたい。
(知事) 報告書の内容は、委員長のみの考えではなく、委員が合意いただいたものであると思う。要は、これからが大事だと思っている。
(委員長) 支えあい小委員会については、議論が始まったばかりだが、いい結論が出るようにご協力をお願いしたい。
国では、第2次分権改革が議論されており、国からの権限移譲が検討されているが、一方で、定数削減も求められている。そういう意味では、従来進めてきた市町への包括的権限移譲をもうちょっと本格的に進めてほしいと思う。
○ 新しい関係づくり協議会でも議論されているが、市町が望まなければ進まないという部分がある。市町のトップと職員層でも意識が違う。また、押し付けになってもいけない。
(知事) 膝づめミーティングで「美し国おこし・三重」をテーマに話していると、これは地域内分権や自治基本条例の話だなという発言がポンと出てくる。
そういう発言を聞いていると随分意識が進んできたように思う。そういう中でこれまで以上に権限移譲も検討されることになるのかなとは思う。