平成19年度 第3回中央労使協働委員会 概要
(日時) 平成19年12月21日(金) 9:05~10:00
(場所) プレゼンテーションルーム
(参加者) 県)知事、総務部長、総務部副部長、総務部総括室長(財政・施設分野)
経営総務室長、人材政策室長、給与福利室長、管財室長
組合)中央執行委員長、同副委員長、書記長、書記次長 他
(議題) 1 職員満足度アンケート2007について
2 総勤務時間縮減運動について
3 その他
※ 発言については、○が労側、●が使側である。
(知事あいさつ)
・ 最近、県庁の外でも厳しいことが起こっているが、内部においても行政運営をめぐって大変厳しい状況が続いている。行政運営をしっかり展開していくためには、職員の皆さんに一層頑張ってもらわなければならない。
・ そういう意味で、「気づき」と「納得」をベースにした労使協働の取り組みを進めてきたが、職員満足度の向上やその他の議題を、相互理解のもとで着実に前進させていきたいと考えているので、本日も有意義な意見交換をお願いしたい。
(委員長あいさつ)
・ 先日、三重県主催の文化力セミナーに参加し、非常に興味深く聞かせていただいた。市場原理優先ですべてを推し量っていくこと、特に地域の文化に照らして、経済政策一辺倒では問題があるのではないか、とか、地方財政が厳しい中で、地方が疲弊しており、地方財政の確立など地方分権の推進に努力していかなければならないといったお話だった。
・ これらのことは、もともとの県職労のスタンスと似たところがあり、労使ともども、もう少し国に対して地方のあり方の改善を求めていくべきとの点で一致しており、意を強くしたところである。また、知事からも周辺環境が厳しいとの話があったが、基本的なスタンスが一致していれば、乗り越えていけると思う。現在、組織・定数など改革について議論させていただいているが、しっかり納得したうえで改革に進んでいきたいと考えているので、今後ともよろしくお願いしたい。
1 職員満足度アンケート2007について
※ 人材政策室長から資料説明
○自由記載の意見を分析し、対応策を検討する必要があると考えている。人事や給与など踏み込めない部分はあるが、労使協働の取り組みに相応しい職場環境などについて小委員会で協議していきたい。
(委員長)
数年前にも小委員会で協議したことがあったが、なかなか踏み込めなかった。気になるのは、「過度の精神的負担」。必要であれば、精神科医の協力も得て、職員にアンケートをし、具体的にどこに課題があるのか分析することも必要ではないか。
●今、30、40代の職員を対象にストレスチェックを実施しているので、その結果を分析して、どこにストレスがかかっているのか、専門家の意見も聞いて、分析する中で、改善策が見えてくるかと思う。
(知事)
満足度は、日々の業務を進めるなかで影響を受けるのだろうと思われるので、是非、小委員会で、説明のあった点を十分協議してほしい。
(委員長)
現時点では、十分分析できていないが、なぜ、地域庁舎の事務所の満足度が下がっているのか、掘り下る必要があるのではないか。
●過剰な情報開示請求への対応も一因として考えられるのではないか。
(知事)
開示請求者への対応が、時間外、深夜にまで及ぶ例もあると聞いたが、そのようなことがないようルールづくりをすればどうか。
(委員長)
情報公開制度の必要性を否定するつもりはないが、そのような過剰な情報開示請求への対応にあたっては、大変な労力、費用を費やしているはずなので、何らかの対応が必要であると思う。
2 総勤務時間縮減運動について
※ 経営総務室長から資料説明
(事務局) 平成19年4月1日からの休息時間の廃止に伴い、昼休みが45分になった。総勤務時間縮減運動の指針においても休憩時間の確保を重点取組事項の一つとしたところだが、上半期の実績の検証の一環として、10月に、労使協働で、休憩時間が確保されているか否か等についてのアンケートを実施した。その結果、休憩時間が確保されていないと回答した職員が約57%であり、また、その場合、約60%の職員が、上司から別の時間帯で休憩時間を取るよう指示がなかったと答えている。また、本庁に比べて地域機関の方が、休憩時間が確保されていないと回答した職員の割合が高かった。この結果もふまえて、意見交換をお願いしたい。
○500時間超の超長時間勤務者の数については、ここのところずっと同じだが、昨年度もこの時期の見込みから結局は倍になっている。その辺りも考慮する必要があるのではないか。
●今、超長時間勤務者のいる職場に対して、具体的にどんな対応をするのか調査しているところである。また、今の時点では、500時間は超えていないが、今後超える見込みのある職員のいる職場も含めて調査するか否かは小委員会で協議したい。
(委員長)
500時間超の超長時間勤務者を減らそうとしているのに、なかなか減っていかないのは、目標の見込みが甘いというか、目標の立て方に問題があるのではないかと思う。なぜ、目標どおりにならなかったのか、きちんと分析評価すべきでは。
○今後は、この総勤務時間縮減運動も、ワークライフバランスに重点をおいた取り組みにシフトしていくことが必要ではないかとの意見もある。
これまでのように4半期ごとの集計ではなく、日々、Miisの画面上で時間外勤務時間が多い職員に注意を促したり、時間外勤務時間の累計が確認できたり、また、ストレスチェックができるような工夫を検討していきたいと考えている。次回の労協で何らかの報告ができるよう進めていきたい。
○休憩時間の確保について、地域機関において休憩時間が確保されていないという回答が多いのは、来庁者が途切れないということも要因として大きいと思う。食い込んだ場合は、他の時間帯で取得するよう、今一度周知徹底していただくことをお願いしたい。
●これまでも周知は図ってきたが、今回のアンケート結果を流すときに、改めて周知徹底したい。
3 その他
(知事)
最近、不注意によるミスがよく起こっている。これを防ぐために、各部局において緊急に対応していただくとともに、そういう状況が起こる背景に何があるのか分析、検討していきたいと考えている。
組合では、支え合える職場、県庁文化をつくっていこうという方針を打ち出され、大変重要だと思っているが、一方で、もたれ合いではなく、互いに自立しながら、誇りとやりがいを持って仕事に取り組む姿勢が大切だと思っている。その基本となるのは、やはり「対話」である。他の職員に対して気を配るだとか、1人で仕事を抱え込まないだとか、日常的な業務の協力体制、チェック体制が大事だと考えている。これは、まさに組合の言われる支え合う職場づくりという考え方と重なると思うので、是非、組合員の方々にもご協力願いたい。
(委員長)
組合としても、今言われたような問題意識は持っており、それらも含めて2月ぐらいまでには提言としてまとめたいと考えている。そういった思想を持つに至った背景には、チェック体制の弱さや庁内で個人主義や県庁内分権が進みすぎて、責任の所在が不明確になっているのではないかとの思いがある。
私どもの検討結果と合せて、相談させていただければこちらとしてもありがたいと思っている。
ややもすると「ミスをなくせ」というような形で、上からの押しつけになりがちだが、そういうことではなくて、お互いに歩調を合わせて取り組んでいきたい。