平成18年度 第2回労使協働委員会 概要
(日時) 平成18年7月18日(火) 10:00~11:20
(場所) プレゼンテーションルーム
(参加者) 県)知事、総務部長、総務部副部長、総務部総括室長(財政・施設分野)
経営総務室長、人材政策室長、給与福利室長、管財室長 他
組合)中央執行委員長、同副委員長、書記長、書記次長 他
(議題) 1 総勤務時間縮減運動について
2 メンタルヘルスについて
3 その他
※ 議題に入る前に知事及び委員長よりそれぞれあいさつ
(知事あいさつ)
・ 三位一体改革などにより地方自治を取り巻く状況はますます厳しい。国は人員削減5.7%を打ち出しているが、地方にもこれに準じて縮減が求められており、これから圧力は強くなる。組合にとっても、執行部にとっても頭の痛い課題である。
・ メンタルヘルスについてもいろんな対策を講じているが、疾患者数は増えている。全国的にも同様の傾向が見られるようだ。
・ いずれも厳しい課題だが、よろしく議論いただきたい。
(委員長あいさつ)
・ 人件費問題は、公務職場全体にとって大変厳しい状況にある。国の言うことすべてに対し「はいそうですか」とは言えない。主張すべきことは主張していきたい。
・ メンタルヘルスについては、疾患者数は高止まり、横這いかと思っていたが、世の中の流れはそうも行かないようだ。ただ、見ているだけではだめなので、何らかの対応策を講じる必要がある。これからどうしていくべきか議論させていただきたいと考えているので、よろしくお願いしたい。
・ また、本日の議題にはないが、最近、現場の話を聞くと、「団塊の世代」対策に対する声をよく聞くのでこの点も議論させていただきたい。
1 総勤務時間縮減運動ついて
※ 経営総務室長から資料1により説明
・ 運動自体は定着してきていると思うが、超長時間勤務者が依然として減らない、サービス残業に対する意識がひと頃に比べて緩んできている、といった課題があると認識している。その意味で、各部局の重点取組事項に注目しているが、現場からは、(目標数値は)実現不可能との声も聞く。
・ 総勤務時間縮減は大事な取組だが、一方で、定数削減も数値目標に上がっており、実際、むずかしいところ。
・ 定数の問題も、以前は労使の交渉で解決してきたが、今は県民の理解をさらに重視しなければならない環境にある。全国知事会でも、形の行革だけではなく、質の行革が必要じゃないかと発言したところ。とはいうものの、旧来のやり方だけでは、解決できない問題であることは確かである。
・ 三重県ではこれまで定数削減に取り組んできたが、実際検証してみると、全国ベースでは平均的なもので、飛び抜けているというわけではないようだ。確かに、今の議論は、必要なサービスがあって人員体制をどうすべきかということではなしに、まず削減ありきのような所はあるが・・・。
・ 数字だけというのは、現場に説明しきれない。総勤務時間縮減というと、現場ではすぐに定数の話に直結する面もあるので。
・ 現在の厳しい状況というのは、国策としての失政が積み重なった結果でもある。ただ、実際に会社が経営に失敗しかけているのであれば、何らかの手を打たねばならない。その際、(経営層のやったことなので)従業員は知らないという訳にもいかないのが現実。「質の行革」という捉え方は、従来から取り組んでいたと思うが、今一度業務を見直した上で、民間委託などの対策に取り組んでいくことが必要ではないか。
・ 全体として、理解・納得性が高まるよう、話し合いをしてほしい。
2 職員のメンタルヘルスについて
※ 給与福利室長から資料2により説明
・ 平成12年度ごろからメンタルによる休暇や休職が増えてきたように思う。その一方で、休んではいないが、通院して薬をもらっている職員の数も増えているように思う。全国的に見れば、三重県の数値はそれほど高いわけではないが、何らかの対策は必要。そこで、検討会を立ち上げて、早期発見・早期対応や職場適応の問題に対策を講じる必要があると思われる。専門家にも入ってもらって、異動(人事、人材育成も含めて)も視野に入れた対策を検討してはどうかと考えている。
・ 県庁に入ってから発症する人も多くいるが、職場だけで支えることは難しい。何をなすべきか一度課題・問題点を整理してみたい。かなりの部分は人事、人材政策に関わってくるのではないかと思う。労使協働委員会ですべて議論することは難しいので、どういった場で議論すべきか。例えば、労使協働委員会から職員精神保健健康審査会へ依頼するなども考えられるが。
・ 大事なことなので、具体的に詰めていけばどうか。この前の労使協働セミナーでメンタルヘルスの話を聞くことができたのはよかったと思う。みんなの意識を高めていくためにもあのような研修は効果的ではないか。職場不適応という問題も、県庁という職場に不適応なのか、単にその職場に不適応なのか、その辺も含めて検討を。職員満足度アンケートによると、人事異動や評価については、満足度が低いようだ。これは難しい問題だが、上司の恣意的な評価に基づくものならば職員の不満も高くなる。客観的な評価制度の存在が職員満足度にも影響すると思われる。これは従前からの労使の課題であるが、評価制度の早期の確立が望まれるところである。
3 その他
・ 2007年問題は、労働条件的に言えば、再任用の話になるが、世代間ギャップへの対応や再任用された職員のやりがい、満足度の向上も課題である。また、再任用職員は定数内カウントであることや技術継承の困難さ、あるいは団塊の世代の次の世代は部下を持たない職員が多いなどの問題もある。
・ 人材の観点から大事な課題であると認識している。総務部でもいろいろと制度を構築していると思うが、成果を得ることができるようにさらに取組を進めていきたいと思う