労使協働委員会 概要
(日時) 平成17年7月20日(水) 9:00~10:30
(場所) プレゼンテーションルーム
(参加者) 県)知事、総務局長、総務局総括室長(組織・職員分野)
組織経営室長、人材政策室長、福利厚生室長、管財室長 他
組合)中央執行委員長、同副委員長、書記長、書記次長 他
(議題)1 平成18年度県組織について
(組織改正に対する三重県職員労働組合からの問題提起)
2 総勤務時間縮減運動について
3 「気づき」を活かした県政運営の取組について
4 次世代育成の取組について
5 その他
※議題に入る前に知事及び委員長からそれぞれあいさつ
(知事あいさつ)
・組合の皆さんには、労使協働委員会関係の活動について熱心に取り組んでいただいており、心からお礼申し上げる。
・「気づき」を活かした県政運営についても取組が鋭意進められており、労使協働委員会の中心的な活動のひとつとして、位置づけがきちんとできてきていると思う。
・また昨今の状況として、地方自治体にかかる課題は大変厳しいものが多いが、今後こうした課題も含め、組合との信頼関係をより高めながら、ともに県民のためにどうすべきか議論させていただきたい。
(委員長あいさつ)
・政治の道具というか、小泉改革のひとつの道具として、我々の賃金・給与問題が扱われている感が非常に強い。いろいろな意味で、自治労内部でも、県職労内部でも、連日議論させていただいている。
・地域給問題に関連して、今年は定期大会を3週間ほど前倒しし、県人事委員会の勧告前の9月に開催する予定である。是非とも、職員の士気の低下にならないように十分な議論がしていけるような、そして、元気で頑張って職員が仕事をしていけるような基盤について、よろしくお願いしたい。
・県庁や県民局の組織に関して、煮詰まった議論をさせていただく段階ではないかもしれないが、少し総括的総論的な問題提起をさせていただきたい。
・「気づき」を活かした県政運営について、年度が改まって、今年度どのような取組になるかが大きなポイントであると思う。
・地方や国の財政問題があり厳しい話ばかりであるが、良い議論が労使でできればありがたいと考えている。
1 平成18年度県組織について
(組織改正に対する三重県職員労働組合からの問題提起)
※奥山委員長・福地副委員長から別紙に基づき説明
(知 事)
・前知事の時代に、大学の先生方と成果主義について勉強会を開催していたが、その成果が全然活きていない。一時的なブームで取り組むのではなく、組織の場合でも、やはりきちんと着実に、落ち着いて考えていくべきだと思う。
・Plan-Do-Seeに沿って業務を進めていく場合、一つの数値目標をあげて計測することも大事である。ただいわゆる「成果主義」に偏って陥ることなく、成果も個人の成果ではなく、グループやチームとしての成果を活かせるようにするのが、組合の言う着実実行型という意味ではないかと思う。
(組 合)
・個人の成果というよりは、みんなが助け合い、補い合ってチームとして良いサービスを提供するという組織にしていただきたいと思う。
(知 事)
・執行部と組合の信頼関係というのは、職員同士の信頼関係が最小単位となるが、全体としての信頼関係を高めていく中で、もう少しチームにおけるそういう関係を重視していった方が良いのではないかと思う。それがいわゆるリスクの問題にも関わってくることだろう。
(委員長)
・いずれにしても、平成9年から10年にかけての、今の県庁組織の基をなす大改革以降、どうであったのかということは、全体として議論になるようにしていただきたい。
(総務局)
・平成10年度の機構改革が、手かせ足かせになった見直しは、避けるべきであると思う。しかしながら、フラット制など行政運営に利点があるものは、最大限伸ばしていくことが必要である。指摘を受けている所については、より良い形にしていくスタンスで検討している。本日ご提起いただいた点は、現在検討している項目と重なっている。
・9月の議会に執行部側の案を提示し、ご議論いただくとともに、やはり、県民の方々や特に市町村長の意見も十分に拝聴していかなければならないと考えている。それらを踏まえて、12月議会で、条例を改正するスケジュールで進めていきたい。
・4月1日に、職員に対する知事メッセージが出されているが、これをきちんと踏まえた上で、それを基にして組織編成しなければならないと考えている。特に行動基軸の3つ目にあった「工夫して不断の改善に努める」という視点で、前例踏襲に陥らず、批判眼を持って取り組んでいきたい。
(委員長)
・組合が言っているからではなく、職員全体が第一義的に理解し、納得できるようなやり方も含め、真剣に検討していただけると期待をしている。
・この場ですべて協議できることでもないので、もう少し実務的に労使協議をさせていただきたい。また、知事のご所見を伺う、あるいは知事からお考えを示していただける段階になれば、労使協働委員会なりで交通整理をさせていただきたい。
(知 事)
・組織の問題は流行にのり、いろいろと試しがちである。そういう意味では、一時の組織改革流行で試してきたのが少し落ち着いて、組織論に取り組む雰囲気になりつつあると思う。
(委員長)
・行政に相当精通している方でも、「県庁はわかりにくい」とか「県庁はマンモスだ」という評価である。それを組織として、わかりやすくというと、なかなか難しい作業であることは間違いない。そういうことからも、十分議論して行きたい。
(知 事)
・時代は多少違っても、できるだけ現場サイドで仕事がしやすい体制が良いのではないかと思う。フラット化した意味合いも、良い部分、評価できる部分もきちんと持ちながら考えていきたい。
(委員長)
・現場に近い所では、Plan-Do-SeeのDoをさせてほしいという意見がある。PlanとSee(企画・評価部門)が肥大化しすぎて、その関連業務がDoの所にくるため、Doをしたくても、See(評価)に近い部分の仕事をさせられるという感が強い。
(総務局)
・10年度の組織改革について、PDSというマネジメントサイクルの中で、画一的な組織形態が果たして良かったのかということは謙虚に反省したい。
・どこまでできるかまだ分からないが、業務や地域の実態を頭に入れた上で、今後議論していきたい。
・PDSというマネジメントサイクルの中で、Seeも仕事の一つである。Seeは余分な仕事だという認識を持ち、やらされ感を職員が持っているのであれば、それは違うのではないか。何をすべきか、できたのかできなかったのかを、自分自身考え、確認することは、基本にしなければならないことである。
・改革の当初に比べて、いろいろなシステムを常に見直してきており、簡素化はずっと図ってきている。
(委員長)
・現場も経験の中で、Seeの必要性は理解していると思う。ただ、何故Seeが必要なのかということなどが、正しく現場まで伝わりきれているのか、県の仕事の進め方や組織の中で、どのように伝わり、どのように理解や認識がされているのかも含めて考えていかなければならない。
(知 事)
・十分に対話されていないPlanはだめである。特に県の組織になるとPlanの質が高くないと、結果が非常に悪くなることから、Planは重要である。
(委員長)
・いずれにしても、一所懸命、現場の意見を聞かせていただきながら、もう一度各論の方で問題提起書のようなものを作り、いろいろ議論を重ねさせていただきたい。
(組 合)
・早期の情報提供をよろしくお願いしたい。組織は大きく変わる見込みか。
(総務局)
・まだ検討過程であるが、例えばフラット制のような利点はやっぱり残しておくべきであると思う。しかしながら、いろいろな職場で問題提起されているチェック体制の問題などについては、今一所懸命考えている。180度変わるようなことはないが、大胆な改革になる部分もあると思う。
(組 合)
・県政運営がもう少しわかりやすくないといけない。日常のSeeが、理論上のSeeの中に隠れてしまっている。そのような中で、職員は仕事している。
(総務局)
・庁内分権については、総務局に対する一つの批判というふうに感じている。そのような意識をもって、これから進めていきたい。
2 総勤務時間縮減運動について
※福田室長から資料に基づき説明
・時間外半減という無茶な取組から始まったが、近年落ち着いてきた。組合としても、引き続き取り組んでいくことに意義があると考える。昨年度の災害関係については、だいぶ落ち着いてきている。
・努力しても改善できない部署について、どうしていくかが今後の課題である。また、県庁内の悪しき習慣(19時を超えないと時間外をつけないなど)が残っているので、小委員会でも議論したい。
・過重労働対策を十分理解していない管理職の方が多いように思う。
・月100時間超の職員の面接指導について、マンパワーの問題、仕事量や内容等について十分追跡してもらいたい。
・当運動に対する庁内のフォローについて、健康管理の面からも、サービス残業等にならないように部長会議、経営企画会議等を通じて言っている。周知が不足しているのであれば、これからもどんどん言っていきたい。
3 「気づき」を活かした県政運営の取組について
※真伏特命監から取組状況説明
・今年度は、それぞれ現場にあった形で進められている。
・職場での取組については、概ね7月中に議論する所が多い。
・昨年度の提案については、大半が年度当初にフィードバックを行っているが、一部議論が残っている所もある。またこのフィードバックについては、電子キャビネットにも掲載している。
・今年度は、取組を進めるための推進会議も立ち上げており、前年度よりスムーズに動いている。
・推進会議を立ち上げているが、すべての職場が網羅されているか疑問である。どういった構成メンバーで行っているのか調べていただきたい。
・推進会議の持ち方については各部局で様々であり、労使が納得の上で推進会議の構成メンバーになっていないところもある。各推進会議の構成メンバーについては、一度労使で確認してまとめて行きたい。
4 次世代育成の取組について
※笠谷主幹から取組状況説明
・行動計画は既に策定しており、県ホームページ、庁内電子キャビネット、人材政策室イントラネットホームページに掲載済みである。
・該当任命権者の関係部署による委員会や労使協働委員会の男女協働小委員会で議論し、具体的な取組について今後整理していく。
・個人申請主義もあり、職員が一人で悩みを抱え込んでしまっているケースが見受けられる。
・そうした職員の不安を和らげる一つの指針として、行動計画が役立っていけばと思う。今後、少しでも職員の不安をやわらげることを目的として、小委員会で議論していきたい。
5 その他
・知事の職場訪問について、8月上旬に予定しているので、よろしくお願いしたい。