新型コロナウイルス感染症の影響により海外との往来が困難となるなか、これまで活発に相互交流を展開してきた三重県と台湾の関係を継続・発展させるため、鈴木英敬知事と交通部観光局の張 錫聡(ちょう しゃくそう)局長並びに台湾観光協会の葉 菊蘭(よう きくらん)会長が、6月30日にオンラインで会談を行いました。
鈴木知事は冒頭、感染拡大防止に成功した台湾が世界の手本となっていることに触れたうえで、「日本も台湾も大変な時期ですが、いつか必ず回復することを信じて、ともにこの困難を乗り越えていきましょう。」と呼びかけました。また、政府機関や民間企業など台湾各界から三重県に寄贈いただいた医療用資材(マスク、防護服、ゴーグルなど)に対し、感謝の意を伝えました。
さらに知事は、三重県内では4月25日以降は新規の感染者が出ていないこと、県内の事業者が感染対策に努力していることを説明し、「台湾は三重県にとって重要なパートナー。新型コロナウイルス感染症が収束し、安心して行き来できる状態になったら、必ずまた台湾を訪問したい。張局長、葉会長にもぜひ三重県に来ていただきたい。」と呼びかけました。
張局長は、コロナ禍が台湾の観光産業に与えた影響の大きさに触れ、「旧暦の連休には多くの台湾人が訪日旅行を計画しており、特にサクラの時期にはお花見を楽しみにしていたが、キャンセルを余儀なくされました。」と述べました。また「ピンチを転機ととらえ、観光事業の基本を見つめなおして立て直したい。ともに困難な時節を乗り越え、これからも互いに協力と応援を続けましょう。」と呼びかけました。
葉会長は、「鈴木知事をはじめ、三重県には長らくおつきあいのある大切な友達がたくさんいます。オンラインを使って、このように知事と話せる機会が持てて嬉しく思います。アフターコロナ時代の観光産業をどうしていくべきか、今後も話し合っていきたいです。」と述べました。
会談は終始なごやかな雰囲気で行われました。最後の記念品交換では、知事から「伊勢茶(新茶)」と疫病退散の願いを込めて「アマビエ」が描かれている国指定伝統的工芸品の「伊勢形紙」をプレゼントしたところ、張局長と葉会長が喜ぶ姿が見られました。
※三重県知事が海外の要人とオンラインで会談するのは、今回が初めてとなります。