令和4年度 第3回中央労使協働委員会 概要
(日 時) 令和5年3月8日(水) 15:10~16:00
(場 所) プレゼンテーションルーム
(参加者) 県)知事、服部副知事、総務部長、総務部副部長(行政運営担当)、
総務部副部長(財政運営担当)、総務課長、行財政改革推進課長、
人事課長、福利厚生課長、管財課長
組合)中央執行委員長、副中央執行委員長、書記長 他
(司会進行)コンプライアンス・労使協働推進監
(議 題)①令和4年度ライフ・ワーク・マネジメントの進捗状況について
②令和5年度のライフ・ワーク・マネジメントの推進について
議題に入る前に知事及び委員長のあいさつ
(知事)
現在、県庁舎を含めた県施設の改修のための基金の積み立てを提案しているところであり、若い職員にとっては、前途に光が見えてくるのではと思っている。
また、今日の議題でもあるが、勤務時間が増えていることについて、理由を丁寧に探りながら改善していく必要がある。さらに気になるところとして、職員の満足度が下がっていることは、どこかに原因があると思う。職員間の対話が仕事の話だけでなく、雑談もできる雰囲気の方が風通し良く、働きやすい職場だと思う。仕事の期限を守るなどの姿勢は大事であるが、職員一人一人の仕事がきつくなり過重労働になることは避けたい。そのために、先を見据えて仕事の段取りを組んでいくのが大事だと考えているので、これからもご協力をお願いしたい。
(委員長)
働きやすい職場づくりは中央労協としての目標だが、例えば更衣室がないことや、施設が老朽化し拡張ができないことなど、ファシリティの課題が常にあるので、労働安全衛生の観点からも、庁舎の建て替えの話が出ているのは、職員にとってよい話だと思う。
また、コロナ禍でも職員には責任感を持って取り組んでもらっているが、3年も継続し随分つらい状況となっているので、更なる働き方改革や業務の見直しをお願いしたい。雑談ができる環境という意味では、自分の仕事だけでなく、周りの職員の仕事の改善についても知恵を出して改善できればいいと思う。業務改善の提案を職場で「見える化」し、横展開していくなど、業務改善に向けた仕組みを構築し、厳しいながらも働きやすい職場を作っていきたい。
コロナが二類から五類に変わっても、それなりの業務が残る可能性があるため、今後の対応は、我々も職場の意見を聞きながら、交渉と協働の両輪で進めていきたい。
本日は、私どもの思いを受け止めていただき、真摯な議論をお願いしたい。
(以下、発言は○が労側、●が使側)
【議題①】令和4年度ライフ・ワーク・マネジメントの進捗状況について
【議題②】令和5年度のライフ・ワーク・マネジメントの推進について
※総務課長から資料説明
(年休)
○今年度の年間見込みは15.4日となり、昨年の15.2日から増加している。また、昨年取得実績が少なかった医療保健部、子ども・福祉部、デジタル社会推進局は今年度も他部局と比べて少ないが、昨年度より改善されている。
しかし、「日本一、働きやすい県庁アンケート2022」における「休暇が取りやすいですか」「リフレッシュ休暇などの連続休暇を取得できますか」の項目が大きく下がっており、各部局労協においても「連続休暇や計画的な休暇が取り難い」といった声が聞こえている。
今年度からはライフ・ワーク・マネジメントシートに職員が配慮してほしいことを記載する欄を設けており、休暇についても所属長との面談で議論することにしているので、職員と所属長が十分に対話を行い、リフレッシュ休暇や計画的な休暇が取得できるよう、更なる職場環境の整備をお願いしたい。
●年休取得日数は増加傾向にあるものの、休暇取得に関する満足度が昨年度から低下していることから、計画的に休暇を取得できる体制を確保し、取得したいときに取得できる環境を作る必要があると考えている。
そのためには、令和5年度ライフ・ワーク・マネジメントの重点推進項目にも掲げているが、所属長と職員がしっかり対話し、計画的な年休取得など「職場で支えてほしいこと」を職場で積極的に共有するなど、お互い様であるという雰囲気を作っていくことが大切だと考えているので、しっかり進めていきたい。
また、毎月の庁内会議の場で部局長の翌月の休暇予定を共有しており、取得しやすい雰囲気づくりに効果があると思っているので、各部局や所属単位でも実施するなど今後も続けていきたい。
(男性職員の育児休業)
〇男性の育児休業取得率が目標に達していない要因について、アンケート結果も踏まえて分析し、目標達成に向けてしっかり取り組んでいただきたい。
●仕事と育児等の両立支援アンケートを今年から始めたので、育児休業等が取得できたかどうか、職場でバックアップしてもらったこと、配慮して欲しかったことなどについて意見をいただき、改善すべきポイントを労使で共有しながら、より取得しやすい雰囲気づくりを進めていきたい。
(時間外勤務、超長時間勤務)
〇新型コロナ対応として、外部委託・人材派遣・会計年度任用職員の活用、業務の整理や効率化などを進めてきたが、コロナ過で延期・中止していた業務が再開してきたことで、時間外勤務は増加している。また、超長時間勤務者の年間見込みは273人となっているが、昨年度は279人の見込みのところ結果的に360人となったことから、同様に多数の超長時間勤務者が出ることが予想される。仕事は年々増えていく傾向にあるので、今後はメリハリをつける意味でも、更なる業務見直し・プロセス改善をお願いしたい。
第2回中央労協でも議論させていただいたが、今年度から職員からも業務改善等を提案する取組を始めており、一定の成果が出ていると思うが、一部の部局や地域機関からは「うちの部局はスクラップ&ビルドが全く検討されていない」といった声や「所属長に提案したが取り合ってくれなかった」の声が出てきている。そのため、職員が考えた業務見直し・業務削減を「見える化」し、見直しできない場合の理由も含めて全職員に共有したり、所属で解決できない場合でも部局単位ではできる場合もあるので、部局内でも共有するなど、改善につながる取組を強化していただきたい。
●業務見直しや業務削減等については、前回の中央労協後も、庁議の場で、知事と私から各部局長に対し、積極的に取り組むよう働きかけている。少しずつ進んでいると思うが、まだやるべきことはあると思う。
今年度から、ライフ・ワーク・マネジメントシートに改善提案を記載してもらっているが、実現できる場合もできない場合も、提案者にきちっと説明すれば、納得してもらえて次の提案につながると思う。令和5年度は、職員から提案のあった業務改善等について、各所属で共有し、「見える化」するとともに、所属単位で進めることが難しい場合でも、部局単位であればできる場合があるため、改善提案を各部局長とも共有し、さらに横展開するなど、各部局長がリーダーシップを発揮することで、業務改善等の取組を加速させていきたいと考えている。
新たな取組の実施にあたっては、より実効性のある取組となるよう、詳細な内容について、引き続き労使で議論していきたい。
〇来年度のこの時期は、時間外勤務が減ったという議論になるように、ぜひよろしくお願いしたい。
(職員の満足度)
〇満足度アンケートのライフ・ワーク・マネジメントに関する項目が大きく低下している。時間外勤務の増加や、超長時間勤務者の継続的な発生、リフレッシュ休暇や計画的な休暇が取りにくい現状をどのように解決していくかが課題だと考えている。職員が働きやすいと感じられる職場づくりが、ハード、ソフトの両面から必要になる。今後も職場環境について議論しながら、働きやすい職場づくりを進めていきたいと思っているので、よろしくお願いしたい。
●職員の満足度を向上させるためには、コミュニケーションをしっかりとることが大切だと思うので、より一層、職場内でのコミュニケーションが活性化されるような取組を考えていきたい。
また、ライフ・ワーク・マネジメントの取組の趣旨や目的を、所属長や職員にしっかり理解してもらうことが大事であり、あらゆる機会を捉えて、継続的に発信していく必要があると考えている。
(職員のモチベーション)
〇委員長
職員満足度の向上には、モチベーションを上げることが必要だと思う。職場環境がよくなり、モチベーションが上がれば、業務の質が上がるし、職員が余裕を持って仕事ができると、より良い公共サービスが提供できるのではないか。
モチベーション対策という点で、アンケート結果を元に、さまざまな対策を講じていきたいし、各職場でも実践していただきたい。どのような取組ができるのか、知恵を出し合いながら進めていきたい。
業務改善提案は、改善が難しいと思う業務でも、「見える化」し共有することによって改善できることもあるので、積極的に進めたい。
●知事
満足度が低下していることについて、要因を分析し、改善できるところを探ってみる必要がある。
〇委員長
京都先端大学の教授にアンケート結果の分析をしていただいているので、分析結果を参考にしながら、毎年項目を絞って取り組み、少しずつ満足度を上げていければと思う。
以上